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安心して子どもたちに向き合える環境を コロナ危機での保育を通じて

第29回自治体で働く保育労働者のWEB全国集会

▲北九州市の公立保育士で結成した「和太鼓もも」によるオープニング

「第29回自治体で働く保育労働者のWEB全国集会」が、2月21日(全体会)と28日(講座・分科会)に分けて開催されました。講演のほか、全国の単組から寄せられた動画を紹介し、離れていても多くの仲間がつながれることに元気をもらえる集会になりました。全体会の同時視聴者数は240人でした。

五感で共感力と信頼関係を築いて

全体会記念講演は自治労連・中川悟(さとし)臨時中央執行委員(自治労連元書記長)による「こどものため 保護者のため 自分のために働く~民主的自治体労働者論と保育~」。「自治体労働者はなぜコロナ危機のもとでも住民のいのちを守るためにがんばれるのか、これまでどんな運動にとりくみ、今後どんな運動が求められるのか、それが民主的自治体労働者論を学ぶということ」と語り、自治労連30年のたたかいや書記長時代の経験を振り返りました。

コロナ危機でも民主的自治体労働者論の立場からの実践が展開されていることや、公務公共サービスへの期待と展望が広がっていることとあわせ「人間を人間たらしめたのは共同保育を通じた共感力と信頼関係」と強調しました。「スマホなど視覚と聴覚だけでなく、五感で感じながら、共感力・信頼関係が築けるような社会をめざそう」と結びました。

交流の場をつくって全国の仲間と運動を

自治労連保育部会・武藤貴子事務局長が基調報告。児童福祉法第24条1項「自治体の保育実施義務」の大切さや保育士配置基準の引き上げが必要なことなど、コロナ危機のもとでの保育で見えてきたものがあると語りました。「新子育て安心プラン」の問題点や保育へのICT導入、会計年度任用職員制度などの情勢と課題について報告し、運動を広げること、交流の場をつくることなどを呼びかけました。

全国の仲間から寄せられた単組紹介動画では、「コロナに負けずにがんばるぞ」と手を振ったり、歌い踊ってアピールしたりする仲間の元気な姿が映し出されました。

新たな公的保育制度確立を追求しよう

28日の講座は、奈良女子大学・中山徹教授を講師に招き「岐路に立つ公立保育所と公的保育~公立保育所民営化・統廃合の第2ステージに突入するのか、新たな公的保育の確立を公立保育所が先導するのか」をテーマに学びました。

「新型コロナで出生率が下がり、利用者の減少が早まる可能性が出てきている。少子化対策と社会保障・教育の拡充などの国民的課題と整合性をはかりながら、新たな公的保育制度の確立の可能性を追求する時期だ」と中山教授は語りました。

分科会は「公立保育所の廃止・民営化と運動」と「会計年度任用職員交流会」の2つ。再びみんなで集まれることを楽しみに閉会しました。

▲中川 悟臨時中執

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