自治体労働運動資料室

民主的自治体労働者論アーカイブ

京都府職労方針「民主的京都府政のあらたな前進と自治体労働者の役割と責務」

 1970年4月、京都府知事選挙で、革新統一の蜷川知事が自公民派を破って激烈な選挙戦に勝利しました。この京都府知事戦の勝利は、1970年代の革新自治体の高揚への道を大きく切り開くものでした。
 民主府政の発展に大きな貢献をしてきた京都府職労は、70年知事選挙の教訓を踏まえ、民主府政をさらに発展させるために、1972年の定期大会で「民主的京都府政のあらたな前進と自治体労働者の役割を責務」(定期大会での議案の番号に従って『D号路線』と呼ばれています)を決定しました。
 方針では、「自治体労働者は、地域住民の利益を擁護する立場で働くことが根本である」と基本的立場を明らかにし、「われわれは、『住民本位の地方政治、民主的自治体を建設する労働者』の立場をつらぬき、そのために献身的に労働し、たたかいぬく必要があります」と強調しています。そして、「労働者の立場での要求実現のたたかいは、困難ではあってもそれを阻んでいる制度を改正するたたかいが重要」としつつ、同時に「行政を執行する立場としての自治体労働者のたたかう方向は、住民の利益擁護を第一の課題として住民との団結をもとめ、労働と民主的活動をつうじて民主的自治体建設をめざしてたたかうことです」と自治体労働者の任務を明確にしています。
 「衛都連行動綱領草案が発表されてから10年足らず、運動論と行政論の見地を結合させたこの方針は、民主的自治体労働者論の生成に向け、歴史の歯車をさらに一歩前へ進めたのでした」(「民主的自治体労働者論」第1章駒場論文より)。

カテゴリー:
民主的自治体労働者論
年代:
1970年代