自治体労働運動資料室

民主的自治体労働者論アーカイブ

40 業務改善の取り組みを進めるなかで、現業職員の採用を実現させた実例紹介

① 岡山市職労では、現業職の仕事の市民の理解を広げるために、みんなで考えた「市民向けリーフレット」や「用務員実践集」を作成し、市民や市議会議員に必要性を訴えています。
 加えて、10年来の取り組みとして、ごみ収集分野で、現場からの提言の具体化として、「塵芥ふれあい収集」「白色トレー拠点回収」「蛍光管拠点回収」「資源化物拠点回収」など収集方法が多様化されてきました。
 こうした粘り強い取り組みの結果、2017年度採用として、前年度に続いて給食調理員7名、環境整備員3名に加え、実に11年ぶりとなる学校用務員1名の新規採用試験を実現させました。
 市職労は「私たちは市民サービスを提供する公務員であり、市民サービスを受ける市民でもあるが、ともすれば提供する側の都合だけで物事を進めがちになる。市民と共に市政を考える場に自らが参加することで、新しい気づきを得ることができ、何をすべきかを考え、具現化してきた」と語っています。
② 豊橋市職労の学校用務員分会は、三期休業(春休み、夏休み、冬休み)期間に、校庭遊具・校舎内外のペンキ塗り、垣根の剪定、草刈りや除草などを「共同作業」として、各ブロック(5~8校)の2校ぐらいが毎年順番に様々な研修・作業計画を立て、実施しています。
 三期休業中だけにとどまらず、年間を通じて通常日でもブロックごとや合同による様々な「共同作業」や技術研修会を実施し、着実な実績と評価を積み上げています。
 2000年からは、業者に委託していた学校敷地内の樹高4メートル以上の校庭樹木を剪定・伐採する作業を、高所作業車運転技能講習を受講、資格を取得し「共同作業」として実施しています。また、学校施設内に発生するスズメバチの巣の駆除に関しても、「スズメバチ駆除班」を編成し、専用の防護服を配置し、蜂アレルギー検査も済ませ、児童・生徒が被害にあわないよう迅速な対応と処理を行っています。