3.勤務時間について

3.勤務時間について

 勤務時間とは、職員が労働を提供すべき時間であって、法律又は条例等に特別の定めのある場合を除く外は、地公法第35条でその取り扱いが定められています。この場合、当然のことながら労基法で定める基準に触れる内容を定めることはできません。

 勤務時間(労基法第32条第1項)、休憩時間(同法34条第1項)は労基法によって、規則等で定めておく必要があります。

 また、休息時間は労基法に定めがなく、地方自治体が勤務時間条例などに規定し設定しているものですが、この休息時間を廃止する動きが広がっています。賃金削減を許さないなどの対応が必要です。

 政府・財界は、ホワイトカラーエグゼンプションという残業代をゼロにする制度の導入をねらっています。こうした改悪を許さない運動も重要です。

(1)勤務時間の短縮でパートの賃下げは許されません

 非常勤職員は、正規職員の4分の3以下の労働時間とするのが一般的になっていますが、正規の時間短縮が行われるとそれにあわせて、非常勤も短縮されることが一般的に行われてきました。こうしたときに、非常勤の減収や社会保険からの適用除外をさせないようにする問題が生じます。

 臨職も同じですが、時短は本来労働条件の向上のためにあり、現給の保障は当然のことです。それを単に時間パートだから、非常勤だからといって時短にともなう単価改正を正規職員と差別することはなんらの合理的な理由はなく許されません。

 4週6休(週44時間制)、4週8休(週40時間制)に移行する際にも、全国の公務パートは大幅に時間単価、日給単価を引き上げさせる成果をあげました。

 当局が、臨職・非常勤の労働時間・勤務日数を削減するような場合、減収にならない、労働強化にならない、人減らしをさせないように、労働組合としてとりあげ、たたかうことが大切です。

(2)時間外手当、休日・夜間労働などの賃金の割り増し

 パートタイム労働者が1日の所定労働時間を超えて働く場合に賃金がどのように取り扱われるのか、「1日6時間」のパートタイム労働者を例にとって説明しましょう。

 労働基準法の「1日8時間・1週40時間」労働の原則は、パートタイム労働者にも適用されます。6時間から8時間までの2時間分は、労基法上では通常の賃金の時間単価の100/100を最低支払うこととされていますが、8時間を超える場合には、超えた分について、事業主は通常の賃金の2割5分以上の割増で単価の125/100を支払わなければなりません。

 しかし、6時間~8時間の部分も、あらかじめ定められた勤務時間から見れば時間外です。賃金の割り増し支給は、安易な時間外労働を抑制することを目的にしているのであり、割り増しを要求すべきです。

 また、深夜(午後10時から午前5時まで)労働の場合は2割5分以上、休日(1週1回または4週4日の法定休日)労働の場合は3割5分以上の割増賃金を支払わなければなりません。時間外労働と深夜労働、休日労働と深夜労働が重なったときは、それぞれ下表のとおり5割以上、6割以上の割増賃金が支払われることになります。

 なお、パートタイム労働法に基づく「指針」では、事業主は、できるだけ所定労働時間を超えて、または所定労働日以外の日に労働させないように努めるものとする、としています。

(3)休日(出勤予定日)の「振り替え」と「代休」

 契約上の所定の休日(勤務が予定されていない日)に労働をした場合に、あらかじめその休日が他に振り替えられている場合を「振り替え休暇」といいます。いっぽう、あらかじめ振り替え日の定めがないのに、所定の休日に労働した場合は、たとえ他の日のどこかで休むとしても、これは「代休」となります。

 振り替え休暇と代休との違いは、振り替え休暇は必ず与えなければならないのに対して、代休は必ずあたえるかどうかについては労使の合意によって決めることができます。ただしこの点で注意しなければならないのは、代休の場合は、たとえ別の日に代休とったとしても、休日出勤した際の休日割増分は発生しているので、時給の35%割増賃金は払わなくてはなりません。もし代休そのものが与えられなかった場合は、当然、休日出勤時間全体に対して135%の賃金を支払わなければなりません。(ただし休日出勤しても法定の週40時間を超えない場合には、割り増し賃金を出さなくてもよいことになります。ところが、休日労働しても、週40時間以内あるいは一日8時間以内であっても、通常から所定外労働したときに時間外労働手当が出ているような契約関係であれば、代休による割増賃金は当然出ることになります。)

 振り替え休暇の場合は、もともと休日労働とはみなされないので、法定の割増賃金を払わなくても罰せられない」(労基法35条2項)とされています。しかし、この場合でも、休日労働したその週の労働時間が法定の40時間を超えた場合には、割増賃金を支払わなくてはなりません。(昭和63・3・14基発150号ほか)

 休日の振り替えは、労働者のライフスタイルに大きな影響を与えるので、勤務日を変更する条件は厳格にすべきものとされています。所定の勤務日を使用者の都合で振り替えるのですから、あらかじめ就業規則に、休日振り替えの定めをしておくこと(労基法89条1項1号)が必要です。職場のその都度の勤務表に定めれば、変更は自由に行っても良いということにはなりません。厚労省労働基準局のいくつかの通達でも、「就業規則において、振替が必要とする具体的事由と振り替えるべき日を規定すること」(同上・基発150号ほか)とされています


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