行政不服審査法「改正」による不服制度見直しにともなって、労災・公務災害の不服審査制度が「改正」されようとしています。働くもののいのちと健康を守る全国センター(いの健センター)は4月9日、3月20日に開催された「労働災害不服審査制度のあり方を問うシンポジウム」での「国会への働きかけを強めてほしい」という意見を踏まえ、労働不服審査制度に関する国会議員要請を行いました。自治労連のほか、全労働、過労死を考える家族の会、地方センターから12名が参加し、衆参の総務委員会・厚生労働委員会の理事を中心に要請を行いました。

 行政不服審査法「改正」に関わっては、その関連法案として350の法律(個別法)の改正案が上程され、審議されます。350の法案のひとつとして、民間の労災認定に係る労働保険審査会法や地方公務員の公務災害認定に係る地方公務員災害補償法の改正案がありますが、政府は、実質的な審議をしないまま、すべての法案を一括して成立させようと狙っています。

 要請では、「改正」の中心点である「中央に審査を一本化」することはきわめて問題であることを指摘し、労働保険審査会法、地方公務員災害補償法の改正案は、行政不服審査会法改正案と抱き合わせで成立させず、厚生労働委員会、総務委員会等で十分な審議をするよう、訴えました。

 また、申請者の意見陳述等を十分に保障し、調査、審議も十分に行う第三者性を確保した審査機関で公平に迅速に行うものとするため、地方公務員に関わる地方公務員災害補償法については、本部審査会に一段階化ではなく、支部審査会に一段階化するよう要請しました。

 行政不服審査法改正案は、11日の閣議決定を経て国会に提出される見込みです。審議入り前で法案の中身をよく知らない議員も多数いることがわかり、今回の「改正」の重大性を伝えることができました。

 自治労連が行った「地公災基金・不服審査制度に関する緊急アンケート」でも、本部審査会に一段階化された場合について、公務災害認定闘争をたたかっている地方組織から、「被災の現場実態が反映できない」「民主的な運営ができない恐れがある」「口頭意見陳述の機会が奪われる可能性がある」「審議が形式化・形骸化される」など、たくさんの問題点が指摘されています。

 今後、いの健センターは、国会議員へのファクス要請行動も検討しています。引き続き、不服申請者の立場にたった労働災害不服審査制度をめざし、取り組みを強めていきます。