保育を市場化する「新システム」関連法案の廃案をめざそう!
すべての子どもの権利と、健やかな成長の保障を求め、6千人が大結集

 「社保・税一体改革」の大きな柱であり、保育の市場化をねらう「子ども・子育て新システム」関連3法案は、17日から衆院「一体改革」特別委員会で実質審議入りします。
 こうした情勢のもとで5月13日、「いりません!保育を産業化する子ども・子育て新システム 5・13みんなの保育フェスティバル」が東京・明治公園で開催されました。自治労連も参加する実行委員会主催によるもので、全国から6千人が大結集。自治労連からも全国から約1500人が参加しました。

◆ステージ、テント、フィールドで多彩な企画
 決起集会に先立ち、会場内では多彩にステージ企画や公園内テント/フィールド企画が行われました。ステージからは替え歌やダンス、寸劇やスピーチなどで新システム反対の気持ちを表現し、自治労連の仲間も「参上!新システム反対・待機児解消忍者」(広島)やアイドルグループAKB48に扮しての替え歌パフォーマンス(公的保育を守る東京実行委員会)などに参加しました。
 また、スピーチでは学童保育全国連絡会代表の大内理枝さんが、大阪橋下市政による「市政改革プラン」試案で学童保育の補助金廃止が提案され、署名運動などにより押し返した取り組みを紹介しつつ、「新システムが導入されれば、これが全国に広がるおそれがある。学童保育指導員たちの願いは全国どこでも同じ保育が受けられること。自治体が公的責任を果たしてこそ、子どもの豊かな保育が保障される」と訴えました。また京都市職労・鴫畑美穂さんが、面積基準について国の最低基準を上回る条例をつくらせたたたかいについて報告しました。
 会場内に設けられた17のテントブースでは、活動交流や学習会、被災地支援、労働相談や人形劇、工作教室などのコーナーなど様々開催されました。自治労連テント前では愛知・岩倉市職労の南達磨さんが「だるまブラザーズ」のパフォーマンスで、子どもたちと一緒に盛り上がりました。東京公務公共一般が「非正規保育士さんの悩み相談コーナー」「中野ピジョンハーツ争議支援コーナー」を設置しました。

◆決起集会、パレード
 民族歌舞団荒馬座の太鼓演舞で決起集会が開会。実行委員会を代表して自治労連・野村委員長が開会あいさつを行い、「国会論戦でも『子ども・子育て新システム』が待機児解消につながらないことが明らかとなり、それをマスコミがきちんと取り上げる状況が生まれている。これは私たちの運動の成果だ。いま、子どもたちの将来のために政府に求められているのは一刻も早い原発からの脱却と、被災者本位の震災復興だ。その逆に、保育の公的責任を放棄し子どもを切り捨てる『新システム』に対し、本音では反対だという国会議員もたくさんいる。全国的な世論の高まりをつくり、みんなで阻止しよう」と呼びかけました。
 全国保育団体連絡会の実方伸子事務局長が基調報告し、①市町村の保育責任がなくなる、②子どものために公費が使われなくなる、③保育の質が低下する、などの問題点を指摘し、「一体改革」法案審議が進む緊迫した情勢の中、「地方議会の意見書採択、様々な保育団体も反対の声を上げるなど、反対運動は急速に広がっている。署名・宣伝に全力をあげ、国会議員への要請を徹底し、公的保育制度解体を許さない正念場のたたかいを全国で進めよう」と呼びかけました。
 各分野から、保護者代表(新日本婦人の会)、さいたま市私立保育園協会会長、福島や宮城の仲間などが発言しました。
 集会では新システム関連法案の廃案を求め、すべての子どもの権利とすこやかな成長が保障されるよう運動を大きく広げよう、と呼びかけるアピールを採択。その後、参加者全員で代々木公園まで約1時間の大パレード。カラフルで賑やか、創意工夫を凝らし、子どもたちも宣伝カーから呼びかけ(!)元気いっぱいに歩くパレードに、沿道の注目を集め、たくさんの激励がありました。

自治労連 保育・学童保育闘争推進意思統一集会

◆社会保障税一体改革、新システム関連法案ともに廃案を
 パレード終了後、都内会議室で「自治労連保育・学童保育闘争推進・意思統一集会」が行われ、18地方組織、133人が参加しました。主催者を代表してあいさつに立った山口祐二副委員長は、保育フェスティバルからの一連の行動をねぎらい、「公立保育所が総合子ども園に移行するにあたり、当初制度発足から3年で移行とした政府が10年へと大幅に遅らせたことなど、私たちの運動の成果だ。今集会で決意を固め、新システム関連3法案を廃案させるまで頑張ろう」と呼びかけました。
 情勢報告は、蛯名保育闘争委員会事務局長が、新システム関連法案の問題点、とりわけ新システムにより変えられようとしている保育労働者の身分・生活、やりがいについて説明をしました。公立の「総合こども園」は教育委員会の下に置かれ、職員は教育公務員になり、政治教育その他政治行為の禁止、国家公務員と同様の制限を受けることから、労働組合としての活動や、保護者と共同して取り組んできた運動にも影響が及ぶ可能性を有していることを示唆し、新システムを全力で阻止することを訴えました。
 高橋保育部会事務局長は、こうした情勢を背景に、子どもの権利を守る立場から、上意下達で小学校への準備に特化した教育が行われ、課題をこなす保育へと大きく転換することをねらう新システムの問題点を指摘。都内の自治体では、公立保育所の所管を教育委員会に移行する、自治体独自の「就学前教育カリキュラム」を策定するなど、「新システム」への移行を見越した活発な動きについて、事例を挙げて紹介しました。また、3月に研究者と保育闘争委員が中心となり研究会を立ち上げまとめた「新システムがねらう就学前の保育・教育内容の変更に関する提言(案)」にも触れ、「『子どもの今』をゆたかにする保育・教育こそ未来をつくるものだ」と訴えました。
参加者からは、学童保育をなくそうと企む橋下市長と対峙し、2012年度の学童保育を守った大阪の取り組みと教訓の報告がありました。大阪市は2013年度から「市政改革プラン(案)」で学童保育への補助金を「廃止」する案を発表しており、学童保育継続をめざし今後、署名行動に旺盛に取り組む意気込みが語られました。また、大阪では、民営化も見据え、公立保育士の賃金をこの8月にも民間と同じにするという提案がされていることも報告されました。「新システムがねらう就学前の保育・教育内容の変更に関する提言(案)」については、「子どもの発達を保障する視点なども取り入れるべき」との意見がありました。今後、各職場において「提言(案)」についての議論を深めていただき、さらに豊かな提言となるよう、とりまとめていきます。
 行動提起は、塚本紀子保育部会長が、「社会保障・税一体改革」「子ども・子育て新システム」関連法案を廃案にする運動を中央と地方で連携して旺盛に取り組むよう訴え、①明日14日の国会議員要請行動を成功させ、紹介議員を増やそう。また、その成果をもとに地方議会への要請も行おう。②国会傍聴、議員会館前行動など適宜配置するので、審議状況によっては緊急招集になるが準備をお願いしたい。③地域での宣伝行動を強め署名を頑張ろう。新システムNO!の世論を広げよう、と訴えました。
 最後は、山口副委員長の力強い団結ガンバローで集会を閉めくくりました。