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5・25中央行動に全国から約1500人結集

17夏季闘争、最低賃金大幅引き上げ、共謀罪廃案、労働法制改悪反対、諸要求実現 

 働く仲間の切実な要求を反映するとともに、衆議院本会議で強行採決となった「共謀罪法案」の廃案、国有地払い下げ「森友学園問題」に加え、学校法人「加計学園」の獣医学部新設にあたって有利に働きかけるなど、「国政の私物化」が露呈する安倍政権の暴走政治にSTOPをかけるため、全労連・国民春闘共闘委員会の主催で「第1次最賃デー5・25中央行動」が取り組まれました。都内各所での早朝宣伝にはじまり、各省庁前要求行動や国会請願デモ、国会議員要請行動を展開し、全国からは約1500人が参加、自治労連からは180人を超える仲間が駆け付けました。 

早朝宣伝 労働法制改悪反対・最賃の大幅改善を訴える

 朝8時30分から新宿、東京労働局前、日比谷公園、虎ノ門周辺で、全労連に結集する仲間が早朝宣伝を行いました。日比谷公園周辺では、全教・特殊法人労連・自治労連の仲間が宣伝行動に取り組みました。弁士からの訴えでは、自治労連・高柳京子副委員長が「電通過労死事件」を例に出し「『安倍働き方改革』は、長時間労働の規制にはならない」と強く批判しました。最低賃金の地域間格差が人口流出につながっていることを訴えた自治労連・松繁美和副委員長は「自治労連として最賃引き上げと働くルールの確立に向けたたかいをすすめる」と訴えました。

人事院前・厚生労働省前要求行動

公務員賃金改善と臨時・非常勤職員の待遇改善、全国一律最賃制の確立と時給1000円以上を

 人事院前要求行動では、情勢報告を全労連公務部会・公務労組連絡会・秋山正臣事務局次長が行い、人事院では夏の勧告作業に向けた集計が始まっていることに触れ、「政府からの要請で人事院が民間退職給付水準を調査し、公務が78万1000円上回り、『水準の見直しが適切』とした」と報告したうえで、「官民比較を唯一の根拠とした、生活を支える退職手当の引き下げは許されない」と述べ、「安心して働き続けられる職場を実現しよう」と呼びかけました。 

 決意表明では、自治労連を代表して静岡自治労連・小泉治書記長が、静岡県評が中心となって取り組んだ「最低生計費調査」の結果について触れ、「単身25歳が生活するためには26万1419円が必要だ。この結果に全国的な格差はない」と述べたうえで、「地域手当では最大20%という格差がつけられているが、これ自体、生計費原則に基づいていない」と批判し、「格差是正に向け奮闘する」と力強く発言しました。

 そのほか、「非常勤職員の仲間とともに、要求前進を勝ち取っていきたい」(全厚生)、「教員は聖職者なんだから文句を言うなと言われた教員がいる。まるでブラック企業だ」(全教)と発言がつづきました。

8時間働いて暮らせる賃金と時短を

 続いて、厚生労働省前での要求行動に移り、「時給1000円以上を」「8時間働いて暮らせる、賃金と時短を勝ちとろう」と声を上げました。

 全労連・伊藤圭一常任幹事が情勢報告を行い、今回の労基法改正案の長時間労働規制について、「年間上限720時間で土日出勤を含め最大960時間。毎月80時間、単月で100時間を可能するものだ」と問題点を強調し、「安倍政権は労基法に過労死ラインを書き込んだ。これ自体、労基法違反だ」と厳しく指摘しました。

 決意表明では、自治労連非正規公共評・仁木将副議長が、「臨時・非常勤職員は責任ある仕事に就いている。しかし、多くの仲間が最賃ギリギリで働いている」と実態を紹介し、「公契約条例の制定と最賃の大幅引き上げ、庁小企業の支援、臨時・非常勤職員の大幅賃上げを勝ち取りたい」と力強く発言しました。

 そのほか、「保護者の長時間労働の問題から延長保育が増加している。身も心も削っている保育士の責任感に付け込んだ、やりがい搾取が行われている。賃金労働条件改善に力をあわせよう」(福祉保育労)など、力強い決意表明が続きました。 

内閣人事局前要求行動

退職手当改悪阻止、臨時・非常勤職員の待遇改善を

 主催者あいさつと情勢報告を兼ね、全労連公務部会・公務労組連絡会・川村好伸事務局長が、臨時・非常勤職員の勤務労働条件をめぐって、「①経験加算・昇給実施②期末手当の支給(短時間勤務職員も対象)③給与法の改正による賃金改正を実施(財政措置はなし)という長年の要求が一歩前進した」と報告しました。

 また、「退職手当見直しに関する民間調査」について触れ、「調査は公務が民間を上回っているというものだ。人事院は格差の要因が、『運用の失敗や低金利などによる民間の年払い退職給付の減少にある』といい、到底、納得できるものではない」と指摘しました。「退職手当は、年金とともに生活を支える重要なもの。退職手当法の改正法案は秋の臨時国会で審議と言われている。政府への要求書提出は5月31日としている。それまでに人事院宛(賃金労働条件)署名、政府宛(退職手当)署名の取り組みを強化していこう。7月21日中央行動が大きな山場となる。職場段階での取り組みを強め、反国民的な規制緩和・民間委託を阻止し、公務産別として力をあわせていこう」と呼びかけました。

 続く決意表明では、自治労連・福島功副委員長が「地方自治体の臨時非常勤職員の賃金労働条件決定の重要なファクター(要因)となるのが国家公務員の臨時非常勤職員との均衡である。国準拠の押し付けには反対だが、底上げのための基準としては重要だ。国の臨時・非常勤職員の処遇の抜本的改善と地方自治体においても遅れることなく待遇改善を求め奮闘する」と力強く発言しました。

 そのほか、「国交省は臨時非常勤職員の3年目の雇止めを徹底していたが、4年目以降の雇用が可能になった。不安定雇用の解消に向け奮闘したい」(国土交通労組)、「退職後の生活を支える退職手当の引き下げを簡単にしてほしくない」(全教)と発言が続きました。集会の最後に「退職手当の引き下げに反対する決議(案)」を参加者の拍手で採択しました。

 要求行動後、内閣人事局・内閣府から道路を挟んで向こう側にある首相官邸にむかって、教育勅語容認に対する抗議と憲法と子どもの権利条約に基づく教育を求める官邸前抗議行動に移行しました。

 この行動は、全教からの呼びかけに呼応し、全労連公務部会・公務労組連絡会の主催で開催されました。抗議行動では「教育勅語の復活と容認を許すな」と声を上げました。

 その後、参加者は参議院議員会館での議員要請行動意思統一集会に向かいました。意思統一集会では、全国で取り組んできた非正規署名1万2000筆余を集会に駆け付けた日本共産党国会議員団に手渡しました。意思統一後、議員要請行動に取り組んだ参加者は、地域・職場の切実な要求を議員に訴えました。

 

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