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2.27保育署名提出、政府・国会・地方3団体要請行動

『子ども・子育て支援新制度』の中身を住民・当事者へ知らせ、国や自治体へ要求を上げていこう

2.27保育署名提出、政府・国会・地方3団体要請行動

image003 2月27日、衆議院第1議員会館において、『よりよい保育を!』実行委員会(自治労連も構成団体)主催で「国と自治体の責任で保育の公的保障の拡充を!子どもたちによりよい保育を2.27署名提出、政府・国会要請行動」を開催しました。全体で125人、自治労連からは14地方組織45人が参加しました。昨年9月から取り組んでいる保育・子育て支援制度の拡充署名は全国から199万筆以上が集まりました。

 自治労連の福島功副委員長が開会のあいさつをおこない、「市町村へは保育の実施責任、国に対しては制度設計の責任を果たさせることが重要。保育をめぐる最新の情勢や各地域での先進的な運動経験を学び、国会議員や関係省庁などへ要請・懇談を展開しよう。憲法に基づき子どもの発達保障と親の就労の権利を守り、発展させるために奮闘しよう」と呼びかけました。

 

 日本共産党の吉良よし子参議院議員が集会に駆けつけ、国会情勢とあいさつを行いました。

 安倍政権は『待機児解消』と言っているが、撤退や倒産の恐れのある企業参入を認め、保育士の対置や面積基準を緩和し、保育の質を引き下げようとしている。昨年は杉並の「保育増やし隊」から大きく広がった待機児なくせ!の取り組みに代表されるように認可保育所が増設されるなど、国民の運動が政治を動かした。待機児解消、質の良い保育の実現させる政治をつくっていきたい。一緒にがんばりましょう」とあいさつしました。

 全保連の実方事務局長は、保育をめぐる情勢について、「国の『子育て会議』は公定価格と利用者負担を除き概ね終了し、1月24日に自治体向け説明会を実施した。自治体は『事業計画』を取りまとめ、6月議会(遅くとも9月議会)で『基準条例』などをつくらなければならない。しかし、1兆1千億円かかると言われている『新制度』に対して4月からの消費税増税で7千億円を賄う予定だが、残り4千億円の財源の目途が立っていない状況。自治体からも『財源の確保がない中で事業計画はできない。国のスケジュールには到底ついていけない』と怒り・困惑の声が上がっている。保護者にも『新制度』についての周知がほとんどされていない。国がまもなく出す、小規模基準、保育の必要性の認定基準などの政省令(案)のパブリックコメントに私たちの声を上げていく必要がある。認可保育所の幼保連携型保育園への移行を許さず、私たちの運動で残させた児童福祉法24条1項を『新制度』でも具体化し、認可保育所整備を基本とした市区町村の事業計画や基準条例に反映させよう。これまでの保育制度がリセットされ、大きく変わってしまうことも含めて、保護者や職場、地域の当事者などに『新制度』について知らせ、保育・子育て施策水準の維持・拡大を求める運動を広げていこう」と報告しました。

 

各地の活動報告・運動交流

image007 各地の活動報告では、自治労連からは名古屋市職労・武藤貴子さんが「若手とベテランで織りなす名古屋の多様な保育運動」について報告しました。「名古屋市職労の署名実行委員会では若い組合員がとても元気に活動している。しっかり学習して署名に取り組むことを決め、打合せのたびに制度学習会を行い、講師も順番に担って力を付けている。このたちは『力強く走り続けている先輩たちの背中にパワーをもらっている。こうやってバトンは続いている』と言ってくれた。取り組みのポイントは、①若者が自由に活動できる場があること、②保育も保育制度も学べて仲間も作れる、③今の時代はスマホで連絡が取れること。先輩たちは「地方版子育て会議」の傍聴に入ったり、委員と懇談をおこなったりして運動を広げている。いろいろな人とつながって市民にやさしい制度をつくっていきたい」と報告しました。

 その他に、新婦人から「認可保育園増設」を求める署名活動と「入園不承諾への異議申し立て」の取り組み。全保連から「条例制定」に向けた市町村への運動。福保労から「保育士の処遇改善」を求める取り組み。保育研究所からは「24条1項と認定こども園への移行問題」が報告され、運動交流しました。

 

国会・政府・地方3団体への要請懇談

 午後は、衆参議員要請と、内閣府の要請・懇談をおこないました。また、地方3団体(全国知事会・全国市長会・全国町村会)に対して要請書を提出しました。

 内閣府への要請懇談には、自治労連から田川憲法政策局長、保育部会の高橋事務局長、武藤事務局次長、平松副部会長、石本副部会長が参加しました。

 「子ども・子育て支援新制度」実施に必要な財源の1兆1,000億円の確保については厚労省から「今、確保できているのは消費税増税分の7,000億円で、それ以上はどうなるかわからない」という発言があり、参加者からは「量だけでなく質の確保も必要」という現場の実態に即した発言がいくつも出されました。また厚労省は質問に答える形で、「短時間認定の子どもも8時間の保育を保障する」「保育の必要なすべての子どもについて、認定こども園など保育所以外の施設も自治体で利用調整をする」という新しい考え方を示しました。

 地方3団体に対して國貞中執が要請書を提出し、「新制度」の実施主体である地方自治体としての構え、役割を述べてきた。未来を担う子どもたちのことを一番に考えてほしいと訴えました。

 まとめ集会では、各要請行動の報告をおこない、最後に、田川憲法政策局長が行動提起をおこない、①「新制度」の実施主体である市町村にむけて運動を進めよう、②都道府県への要請・懇談をすすめ、国への意見書提出を求めよう、③給食費の実費徴収を許さない要請、地元選出国会議員との要請活動、国への要請などの行動をすすめよう、④学習と対話を基本に活動をすすめ繋がりを広げよう、と提起しました。

 

 

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