省令・ガイドライン策定に向け、学童保育指導員有資格者の複数配置と保育環境の改善を求めて要望書提出

 自治労連非正規公共評・学童保育連絡会は2月7日、「子ども・子育て関連法」にかかわる厚生労働省令等に関する要望書を提出しました。要請には、学童連絡会の渡辺代表、小松崎副代表、松尾非正規公共評事務局長が参加しました。

 「放課後児童クラブの基準に関する専門委員会報告書」が昨年12月25日に出されましたが、これまでの運動の成果が反映している面がある一方で、放課後児童クラブの指導員の「資格」、および放課後児童クラブの「員数」(配置数)について、曖昧で不明確なものとなっています。さらに、同じ施設内で「複数の集団に分けて対応」さえすれば児童を何人受け入れてもかまわないということにつながりかねず、安全を無視した極めて緩い基準になっています。

 これに対して、現在展開されている放課後児童クラブの水準を下げることなく、新制度の下で運営を継続し、より安定した保育環境を確保・向上できるように、今年度中に出される予定の省令やガイドライン等を作成する際には、明確に、より安全でより豊かな児童の放課後を保障することが可能な運営基準となるよう要請しました。

 渡辺代表から要請趣旨を述べたのに対して、厚生労働省育成環境課健全育成係の担当者は以下の説明を行いました。

・資格研修について、予算は複数の指導員が受けられるようにつける。また、研修内容について、自治体のヒアリングを行っているとともに、諸団体の資料を参考に検討している。

・処遇改善について、常勤のベースアップが図られるよう努力している。

・国の基準を示すのは年度をこえるかもしれないが、条例制定に向けた準備も考慮し、市町村には年度内に概要を示す予定にしている。

・長期休業日など一日保育の時も含め、子どもたちがいる時間は必ず有資格者が一人いることが前提である。

・消費税が10%にならなかった場合、条例化だけがつくられて予算が伴わないという状態になるのかについては、担当する部署が違うので齟齬が起きないよう確認する。

・内閣府「保育緊急確保事業」での学童保育予算は、新制度がはじまるまでのもので、実施内容については2月26日に予定している自治体担当者会議で示す。

【要望事項】

① 40名以下のクラブでは、最低有資格者2名以上の常勤指導員(災害対策上は1クラブ最低3名以上の指導員確保が望ましい)を配置するものとし、資格者1名以上が常に児童の保育にあたることができるようにすること。

 40名を超えるクラブは、施設を分割し増設することとし、大規模施設の拡大に歯止めをかけること。(現行のガイドラインに規定した上限を撤廃しないこと)。

② やむをえず40名を超え、1クラブの施設内を分割して運営する場合は、大規模化による弊害を軽減し、精神的にも安定し落ち着いた生活の場を確保するため、十分な間仕切りを行い、共有しない生活スペースおよび静養室の確保し、手洗い場、トイレの数などの最低条件を満たすことを要件とすること。

③ 資格については、現在の資格を基礎しつつ、認証団体で行われている学童保育士等の民間資格の内容を参照して、学童保育指導員にふさわしい公的な資格の確立をめざすこと。

 「報告書」の示す都道府県がおこなう研修も同様の内容を踏まえて基準を示すこと。

 また無資格の指導員も資格取得にむけた経過措置・猶予期間を設けて、雇用の確保・有資格指導員の不足解消に努力すること。

④ 現在の1クラブ当たりの補助金基準の人件費を引き上げ、児童福祉施設基準2名として算出すること。

⑤ 1クラブの児童数は在籍児童数とすること。

⑥ 学童保育事業と全児童対策事業、放課後子ども教室、児童館等との関係は一体的運営ではなくそれぞれ専用施設を確保し、専任職員(指導員)を配置すること。

⑦ 新制度移行に伴い、指導員の削減を行うことのないように指導し、指導員の雇用確保・労働条件向上のための交付金等各自治体に財政的援助を行うこと。