財政を通じた制裁など、地方自治への介入に反対する意見表明を!

自治労連が全国知事会、市長会、町村会へ要請

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※写真:知事会への要請

 

 自治労連は3月18日、全国知事会、全国市長会、全国町村会に、国による財政を通じた政府による地方自治介入への反対表明を求める要請を行いました。総務省が昨年に続いて地方交付税の算定に人件費削減など「行革」の進捗状況を反映させる「地域の元気創造事業費」を持ち込み、さらに2013年度補正予算における「がんばる地域交付金」でも同様の算定方式を導入しようとしていることに対して、国に反対の意見表明を行うことを求めたものです。

 要請には自治労連から橋口副中央執行委員長、熊谷賃金権利局長、久保中執が参加。全国知事会・調査第一部副部長、全国市長会・副参事、全国町村会・行政部副部長が対応しました。

 自治労連は「政府の財政措置は『賃下げ要請への対応についてペナルティは課さない』という度重なる国会答弁や、労働組合との協議の内容に真っ向から反するもの。国の制裁措置や、今後懸念される特別交付税の減額措置に対し、地方団体としても反対の意思を表明して頂きたい」と要請しました。

 要請に対し、「民間には賃上げを求めながら、公務員には賃下げを求める国のやり方はおかしいという声が知事会の中からも上がっている」(全国知事会)、「地方の固有財源である地方交付税の算定に、給与引き下げなどの行革を反映するやり方には問題がある。『がんばる地域交付金』について新聞報道がされた時は、各市からも問い合わせがあった。市長会として、地方公務員給与引き下げのペナルティではないことを総務大臣に確認しているが、今後の推移は見守りたい。」(全国市長会)、「地方交付税に行革を反映するやり方は、いかがなものかと思う。『がんばる地域交付金』については、国から『ペナルティではない』という言質はとっている。金額は少額なので、地域に大きな影響はないと思うが、今後の推移は見守りたい」(全国町村会)と答えました。

 自治労連が地方団体に提出した要請書は次の通りです。

 

全国知事会

会長 山田 啓二 様                       2014年3月18日

全国市長会

会長  森 民夫 様

全国町村会

会長  藤原 忠彦 様

財政を通じた政府による地方自治介入への反対表明を求める要請

 

日本自治体労働組合総連合

中央執行委員長 野村幸裕

 地方自治発展にご尽力されている貴職に敬意を表します。

 さて、総務省は、2013年度の補正予算にかかる「がんばる地域交付金」について、政府による賃金削減の「要請」に対する個別自治体の対応を配分の基準にする方針を打ち出しました。これまでも総務省は、地方交付税に「地域の元気創造事業費」を設け、職員の賃金と人員の削減、人件費を除く経常経費削減などの「行革努力」を算定に反映させるとしています。

 このことは、自治体における労使合意を基礎にした自主的な賃金決定に対する政府・総務省の介入であることに加え、国会答弁や労働組合との協議における度重なる「要請への対応についてペナルティは課さない」との表明に真っ向から反する「制裁」であり、現在人事院が検討中の「給与制度の総合的見直し」による新たな賃金削減を自治体に徹底するための「見せしめ」そのものです。

 昨年の政府による賃金削減の「要請」については、全国の自治体における労使の真剣な交渉の中で、地方公務員の賃下げが地域経済の再生に障害をもたらすものであることも確認し、住民や議会の理解を得て、数多くの自治体が賃金削減の見送りや削減内容の圧縮を決めてきました。

 ところが、今回の「がんばる地域交付金」は、表面では、「景気回復が波及していない財政力の弱い市町村が行う、地域活性化に向けた」ものとしながら、事業を担う自治体職員の人員や賃金の削減を指標に交付金を決定するというものです。このやり方は、公務員の賃下げが地域経済に与える影響を考慮することなく、人員も賃金も減らせばよいとする露骨な政策誘導にほかなりません。地方交付税に「行革努力」を反映させる算定方式も、総務省による地方自治介入と批判されてきにもかかわらず、同じことを繰り返す政府・総務省の姿勢を断じて容認することはできません。

 つきましては、貴職として、政府・総務省による「制裁措置」、また、今後懸念される特別交付税の減額措置に対し、反対の意思を表明していただくよう要請します。

以上