戦争法廃止と「貧困・格差」拡大を許さない運動とを結びつけ、賃上げ、均等待遇実現を 

image003 第24回自治体非正規・公共関係労働者全国交流集会が2月6~7日、福島県の磐梯熱海で開催され、全国から140人が参加しました。

 主催者あいさつした非正規公共評の天野議長は、戦争法廃止の運動と貧困・格差の拡大を許さない運動を結びつけ、「均等待遇実現のために、法の壁を破る取り組みを」と呼びかけました。

 自治労連本部の高柳副委員長は「非正規率は4割に達し、消費税が上がり、社会保障の改悪が進み、いまや6人に1人が貧困という状態。戦争法廃止、安倍政権を退陣させ、賃金の引上げ・底上げ、仲間を増やしていこう」とあいさつ。福島県本部・笠原委員長は、観光客が戻らない現状にふれ「福島を忘れないで、また来てください」と訴えました。

 最低賃金水準の大幅引上げ!地域格差をなくし、全国一律最賃制の実現を!

 記念講演は「公務非正規の賃金をいかにしてあげるか」と題して、非正規雇用の現状、最低賃金制度、生活賃金を切り口に、國學院大學名誉教授・小越洋之助先生が講演。非正規雇用の現状と問題点、日本の最賃制度が地域間格差の拡大、事業者の支払い能力の考慮など、世界的に異常な制度であることをグラフで示し紹介しました。

 小越先生は、安倍首相の「最低賃金を毎年3%上げる」発言について、もっともらしく聞こえるが、現行法のままでは、地域格差がますます広がるだけと指摘。最賃は1000円以上を当面の要求としつつ1500円に、全国一律最賃制を実現させることなどを提起しました。

また、非正規公務員の賃金改善の手法として、最低賃金と密接に関係ある公務の初任給を引き上げる、現行給料表に職務の変更と経験の考慮を盛り込むなどを提起しました。生活給を保障する方法では、フランスの家族手当を参考に、生活関連費用の社会化を展望しながら、建設関係が中心となっている公契約条例について「公契約適正化」運動を生活賃金条例に発展させることなどを今後の課題に挙げました。

 戦争法廃止の運動と最低賃金闘争を結びつけて、ともに署名を大きく広げよう!

 集会の基調報告をおこなった松尾事務局長は、最低賃金闘争を重点した非正規公共評運動方針の実践と経験の交流をもとに、①「誇りと怒りの運動」にもとづいて職場を基礎に要求運動を確立する、②「戦争の根」である貧困・格差の是正を柱に、賃金引上げ要求への確信をもってたたかう、③「7・4総務省通知」の改善面をいかし、労働基準法違反の是正など、均等待遇実現を迫る、④要求実現力を高めるため、「近い」をいかした仲間づくりを追求する、を全体の共通認識にしようと提起。戦争法廃止「2000万署名」とともに、最低賃金署名の取り組みを強化しようと訴えました。

 福島からの報告と、全国各地からの特別報告

「原発事故の現状と自治体労働者の姿」を福島県本部の笠原委員長が報告。健康問題や生業問題を抱える住民や除染する作業員など、福島の今を伝えるとともに、事故発生当初、避難所となった公民館で勤務していた郡山市の非正規職員や避難所まわりで子どもの心のケアをした保育士、炊き出しをおこなった調理員の奮闘を紹介しました。

 特別報告では5人が発言。静岡非正規公共評からは、静岡自治労連の自治体キャラバンと一体となって要求実現をすすめてきた取り組みを報告。自治体キャラバンでの要求書提出で、市長出席の団体交渉を実現した単組、懇談を通して人手不足の実態を訴え、当局との共通認識をつくり、賃上げを勝ち取った単組を紹介しました。

 京都府職労連からは「絆カフェ」の取り組みを紹介。非正規職員のみなさんがカフェに来るように気軽に来て、おしゃべりできる場となっている「絆カフェ」。「日給だと月によって手取りが減る。なんとか月給に」「雇用継続はありがたいが、面接は不安」など率直な思いがたくさん寄せられ、さらなる要求実現に向けて、大切な場となっています。

 高知自治労連からは、香美市の非正規保育士の組織化について報告。昨年の非正規集会(高知で開催)を契機に、非正規課題を正面に据え、取り組みを強化。正規の組合員と非正規の協力関係の重要さ、点在している保育職場をつなげるために、連絡網で定期的に連絡をとることや、ニュースを対象者全員に配布することなど、組織化に向けて実践面からの具体的な運動を紹介しました。

 広島市児童館労組は、新採の組織化と自治労連共済のとりくみについて報告。新採加入については、「みんな組合員、組合に入るのは当たり前」の雰囲気をつくり、自治労連共済スマイルキャンペーンを全組合員で学習し、取り組みを通じて労働組合の原点、助け合いの精神を再確認したと語りました。

 北九州市学校嘱託職員労組は、学校給食民間委託による256人の雇い止め撤回闘争について報告。街頭での宣伝、本庁・教育委員会前での座り込みや2万1千筆超の署名によって、民間委託の中止、再検証を迫り、直営校で働く経験豊かな嘱託職員の継続雇用を求めました。その結果、長年の悲願であった正規職員採用を勝ち取るとともに、嘱託職員の雇用を継続させたと話しました。

1日目の最後に、次回の開催(2017年2月4~5日・奈良)について発表があり、来年も新しい仲間を誘って参加しましょうと呼びかけました。

 

職種や課題ごとに、取り組みや到達を交流

 2日目は、5つの分科会(①指定管理者制度問題(公契約)、②賃金問題、③権利・休暇制度問題、④雇用安定(雇止め、雇用中断)、⑤民間委託・業務委託)、3つの職種交流会(①介護福祉職員、②学童保育、③保育職場)、基礎講座「イチから学ぶ労働者の権利・労働組合の基本」が行われました。

 参加者は、職種や課題ごとに分かれ、要求を前進するうえでの悩みを相談しアドバイスを受けたり、たたかいの到達を共有したりと、限られた時間でしたが、有意義に交流をしました。