2014年10月2日

第187臨時国会の開会にあたって

 自治労連書記長 中川 悟(談話)

 

 9月29日、臨時国会が11月30日までの会期で召集された。

 安倍首相は、「地方創生」と「女性の活躍」を2枚看板にして臨時国会を乗り切り、12月の消費税引き上げ決定、来春のいっせい地方選挙を有利に進めようとしているといわれており、所信表明演説も具体性の乏しいものだった。

 しかし、今臨時国会は国民にとっては大変重要な意義を有している。

 第一に、安倍政権の進める「戦争する国づくり」を許すのかどうかである。

 安倍政権は通常国会閉会直後の7月1日、国会での説明もないまま、憲法解釈を180度変えて、集団的自衛権の行使を容認する閣議決定を強行したが、臨時国会ではこの問題が重大な焦点となる。米軍辺野古新基地建設を大きな争点としてたたかわれている沖縄県知事選挙の勝利と合わせ、日本を戦争する国に変質させてしまう閣議決定を撤回させるために自治労連は奮闘する。

 第二に、労働者の賃金が下がり続けるもとで、4月の消費税率8%への引き上げが個人消費を大きく減少させ、国民のくらしと日本経済に大きなダメージを与えているにもかかわらず、安倍政権は消費税を10%に引き上げようとしている。

 消費税の引き上げを中止し5%に戻すこと、すべての労働者の賃金の引き上げ、TPP交渉参加を中止し暴落する米価対策をとること、社会保障の改悪を中止することなどにより、国民のくらしと日本経済を再建することこそ政府の責務である。

 第三に、これらの対策は、地域経済の活性化や少子化対策にとっても極めて重要である。臨時国会に提出される「地域創生法案」は理念法だが、次に予定されているのは、「自治体消滅」を脅しに「選択と集中」の名による地方の切り捨て、自治体合併の強制と道州制の導入である。自治労連は耳ざわりの良い「地方創生」というごまかしでなく、憲法がいきる地域と日本をつくるために奮闘する。

 第四に、広島土砂災害は甚大な被害をもたらし、東日本大震災からの復旧復興、住民生活の再建も道半ばであることから、災害被災者に対する生活と生業再建支援策の抜本拡充こそが必要である。また御嶽山の噴火を見てもその予知は困難であり、避難計画も不十分な川内原発再稼働は到底認められない。政府はただちに原発ゼロの決断をすべきである。

 第五に、先の通常国会で廃案となった「労働者派遣法改悪案」が再提出されたが、「正社員ゼロ法案」とマスコミから批判されているように、労働者派遣制度を原則自由化し、派遣労働者を激増させるこの法案は断固阻止する。

 安倍政権の進める悪政に反対する共同したたたかいは、今大きく広がっている。集団的自衛権行使容認、消費税引き上げ、原発再稼働などにたいする世論はいずれも反対が賛成を大きく上回り、9月の地方議会においても意見書が全会一致で次々に採択されている。沖縄県知事選挙では保革の垣根を越えて新基地建設を阻止する共同候補がたちあがった。こうした安倍政権の暴走を阻止する国民的な共同を広げに広げ、早期退陣求め、自治労連は奮闘していく決意である。