第8回憲法闘争をすすめる全国交流集会
憲法闘争を中心的課題にすえ、取り組みを進めよう

 自治労連は1月25日、「第46回中央委員会」に続いて「第8回憲法闘争をすすめる全国交流集会」を横浜市で開催しました。

 開会あいさつで野村幸裕委員長は、この集会の目標として、①日本の憲法の果たす役割と情勢を学ぶ、②自民党・安倍政権の憲法草案、また維新八策などにみられる改憲の策動を学ぶ、③全国の運動を交流し、憲法闘争を自治労連の主要課題としてとりくむことを意思統一する、の3点をあげ、「自民党政権が発足し、国会での改憲勢力が三分の二を占めることになった。これを今夏の参院選で阻止する闘いが重要になってくる。この集会で憲法の意義を改めて確認し合おう」と述べました。そして「この1年の闘いの中心的課題は9条を守ること、平和的生存権を守ることだ。職場の組合員一人ひとりが立ち上がり、九条の会設立や憲法キャラバン、勤労者通信大学の憲法コース受講などに旺盛にとりくんでいこう」と呼びかけました。

 続いて「学習1」として、川田忠明・日本平和委員会常任理事による「『日米同盟にかかわる平和・発展の道』憲法9条こそ閉塞打開の力」と題して講義が行われました。
昨年12月に行われた衆院選結果の分析、改憲勢力の動向、東アジアの求める外交や領土問題、日米安保によらない安全保障とは何かなどパワーポイントを使って講演。9条を守る運動の展望として、昨年、総務省が行った調査をあげ、「自衛隊を評価する」という回答が9割あったことを報告しました。しかし国民は3.11での活動から自衛隊を「災害救助隊」と見て評価しているとし、「9条を変えて国防軍とすることを国民の多くは賛成しない。そこを見誤ってはいけない」と強調しました。また昨年11月から年末にかけて「東京新聞」「毎日新聞」が行った調査で、憲法改正「賛成」と「反対」の回答をくらべ、当初多かった「賛成」が、最後には「反対」が多くなり逆転したことを示し、選挙戦を通じて事実が明らかになり、意識が変化していったと分析。「真実を明らかにしていくことが重大なメッセージとなり、憲法を現実にいかし守ることが充分可能だ。その先には新しい国民の意識の発展と、それにふさわしい日本の政治のあり方が見えてくるだろう」と結びました。

 続く「学習2」は、自治労連全国弁護団の穂積匡史弁護士による「自民党憲法改正草案への批判と分析」。
 昨年12月に発行した自治労連弁護団意見書「憲法改悪を許すな」をもとに、草案の内容と「意見書」の活用法を話しました。自民党の憲法改正草案では、国民の憲法尊重義務を規定していること、平和主義の否定および軍隊の創設、基本的人権の保障が衰退していることなどを指摘。「この間の尖閣・竹島の領土問題で『戦争する国』が現実味を帯びてきた今、過去の戦争への反省のなさが安倍政権の急所であることを再認識し、それを私たちが強調し、突いていくことが重要だ」と語りました。また「彼らにとって、私たちのような“中間団体”は脅威である。私たちが国会と個人の間に入り、彼らの嫌がる行動を積極的に起こし、この草案の問題を学習会などで広めていくことで中立派・反対派・無関心層の考えは変わっていく。そこに確信を持ち、意見書を活用し、憲法闘争にとりくんでいただきたい」と呼びかけました。

 基調報告では、松繁美和憲法政策局長が、勤労者通信大学「憲法コース」受講、憲法キャラバンや9の日宣伝などのとりくみ、憲法署名の6月末までの自治労連組合員数集約などを提起しました。

 特別報告では2人が登壇しました。
 東京自治労連・喜入肇さんは、これまで憲法キャラバンには消極的だったが、昨年から全都を視野に入れた取り組みに着手したことを報告。「『憲法東京共同センター』に結集し、新たな方針を確立した。東京自治労連としては、すべての組合員を対象にした職場学習会開催や宣伝活動の強化、各地域内の労働組合・団体・首長などとの懇談、運動の協力申し入れ活動を推進するために積極的な役割を果たすなど、5月を目途に取り組みを進めていく」と述べました。
 神奈川県職労連・杉田厚さんは、2005年に結成した「県職員九条の会」について「結成から7年経過したが、会員が減ったり宣伝行動が行われていないなど到達点は芳しくない。会任せの運動になっていたことが大きな要因だ。憲法闘争を労働組合運動の柱として、労働組合が方針を持ち、取り組んでいくことが今後の課題だ」と語りました。

 特別報告に続いて、憲法闘争運動の交流が行われました。
 「首長を訪問し憲法懇談を行っている。その内容を機関紙に掲載することで自分たちも意識を高め、職場内での憲法闘争の力にしていきたい」(高知)、「『憲法を守ろう』という呼びかけだけでは伝わらず、尖閣・北朝鮮などとの外交問題に対して、どう訴えていくかが課題だ」(千葉)、「沖縄の島々は戦争に利用される。私たちを戦争に巻き込まないで欲しい。そのために9条を守ることが大切だ」(沖縄)、「昨年、憲法キャラバンで全市をまわった。懇談を続け、運動を積み重ねることで自治体と労働組合との意思疎通がはかれている」(静岡)、「青年が中心になって学習を進めている。署名行動から学習の必要性を感じたり、ビキニデー参加や横須賀原子力空母の問題などから原発・核兵器との関係を考えるなど、きっかけが大事だ」(神奈川)、「女性部は、平和なくして平等は守れないとして平和運動を続けてきた。この週末の春闘学習交流集会でも憲法学習を行う。女性は24条で初めて人権を得た。職場・暮らしに照らして憲法がいかに大切かを宣伝していく」(大阪)、「毎年5月3日と11月3日に地域で憲法集会を開催している。反原発映画『渡されたバトン』のチケット普及をきっかけに地域でのとりくみを積極的に行っていきたい」(岡山)など7人が発言しました。

 最後に猿橋均書記長が「憲法を守ることは自分たちの働きがいをまもることであり、憲法をいかすことは、その仕事を良くすることだ。職場の中で憲法に基づくさまざまな議論を進めよう。弁護団の『意見書』を活用した学習会の開催など、この集会を機に地方でのとりくみを進めていただきたい」と閉会の言葉を述べました。

 参加者は28地方組織、9県事務所、自治労連本部を含め132人でした。