原発ゼロ訴え、国会・霞ヶ関をのべ4万人が包囲
東日本大震災復興と原発ゼロの実現めざす3.10東京集会

 午前11時より、日比谷公園内で「東日本大震災復興と原発ゼロの実現めざす3.10東京」(主催:原発をなくす全国連絡会)が行われました。

 主催者あいさつで、東京地評・伊藤議長は「世論調査では75%が『原発はやめるべきだ』と答え、金曜日の首相官邸前行動を始め、抗議行動も広がりを見せている。速やかな原発ゼロの実現、除染、被災者への全面賠償を、国と東電にも求めていく。共にがんばろう」と呼びかけました。

 被災地からの訴えとして、福島から「たねまきうさぎ」のみなさんが朗読を披露。原発事故により奪われた日常を「目に見えない放射能におびえる日々はもうイヤです。放射能によって、不安で苦しい悲しい思いをするのは福島を最後にしてください」と、時おり声をつまらせながら訴えました。そして、考え方の違いから被害者を差別することはあってはならないこととし、「原発のことも差別のことも、日本社会を本当に憲法が生かされる社会に変えることで乗り越えなければならないと思います」と結び、聞き入っていた参加者から大きな拍手が送られました。


 また、自治労連からは岩手・山田町職の山崎公生書記長が発言。シイタケの名産地である岩手県が、セシウムが検出されたことにより国からシイタケの出荷制限が出されている実態を訴えました。「町単位で出荷制限がかかっているため、基準値を下回る安全なシイタケがあっても出荷できない。このままではシイタケ生産者は廃業するしかない。このようなことが二度と起きないよう、原発反対の声を上げていこう。また、山田町の来年度予算は震災前の10倍になったが、職員は1割程度しか増えていない。それでも私たちは手を休めることはできない。国に人員増の要求を続けていく」と語りました。

 ほかに「医療費の窓口負担金等の減免の特例措置は昨年9月に打ち切られた。被災者の8割は生活再建のメドが立っていない。一人ひとりが自立した生活をおくれるようになるまで奮闘する」(宮城民医連)、「日本で初めて火が点された東海原発からなくしていこうと、東海第2原発廃炉の署名に取り組んでいる。今月末には30万の署名を積み上げ、県知事に提出する」(茨城新婦人つくば支部)など発言しました。

 国会議員からは日本共産党の志位和夫委員長があいさつ。昨日、福島第一原発を視察したことを報告し、「政府は事故の収束宣言をしたが、いまだ事故の真っ只中にある。収束と廃炉を責任を持ってやり抜くよう、政府に強く求めていく」と訴えました。

 首都圏反原発連合のミサオ・レッドウルフさんが連帯あいさつ。「昨年末の選挙で、自民党の原発維持・推進政権に戻ってしまった。しかし、原発ゼロを叫ぶ人たちの数や思いは変わっていない。夏の参議院選挙では原発ゼロを争点に議員・政党を選んでいただけるよう世論を広げることに尽力しよう。今年を『原発ゼロ元年』にしよう」と呼びかけました。

 各分野からの発言として、「ボランティアセンターを開設し、支援物資を届け、被災者の声を聞く活動を展開してきた。共通して聞かれるのは『被災地は忘れられているのではないか』という声だ。被災地に思いをはせ、日本社会を見つめなおすため、明日の夜、『キャンドルナイトプロジェクト』を新宿で開催する」(民青同盟)、「いま、日本の科学者がとるべき正しい道は、放射能汚染の実態を解明し、原発をなくすための技術を開発し、使用済み燃料の安全な保管方法を国民と共に模索し、自然エネルギーの開発・普及に全力を尽くすことだ」(日本科学者会議)、「これまで、地元で4回のウォークを開催した。不安な子育ては今も続いている。子どもたちを放射能から守ることと、危ない原発をなくすことは車の両輪であり、同時に進めなければならない」(パパママぼくの脱原発ウォークin武蔵野・三鷹)、「昨年の3.11集会にパレード参加するため実行委員会を立ち上げた。区内の放射能測定や金曜の首相官邸前行動など、日常的な地域運動や自治体への要求などを積み重ね、自然エネルギーへの転換を求めて足立からがんばる決意だ」(さようなら原発足立パレード実行委員会)など、4人が元気に訴えました。

 集会アピールが採択され、全日本民医連・長瀬文雄事務局長の閉会あいさつで、5000人を超える参加があったことが報告されました。そして「命を代償にするような原発はいらないと世論を広げ、国・東電に迫るべく、全国の仲間とがんばろう」とのべ、大きな拍手で集会が締めくくられました。

首都圏反原発連合主催「0310原発ゼロ行動」―日比谷野外音楽堂

日比野外音楽堂で行われた首都圏反原発連合主催の集会には、首都圏からかけつけた脱原発をかかげる団体や個人6000人が集まり、会場があふれるなかで開催されました。開会あいさつに先だって会場に集まった全員で1分間の黙祷を捧げました。首都圏反原発連合を代表してミサオ・レッドウルフさんが「私たちの運動で原発ゼロの閣議決定をする目前まで追い込んだことは成果だが、アメリカと日本の財界の圧力で阻まれた。今年こそ原発ゼロを政府に言わせるために原発事故を忘れず、本日の行動で最大限のアピールをしていこう」と訴え、「再稼働反対!」コールを会場全員で行いました。

ゲストスピーチとして福島NPO法人いわき放射能市民測定室・鈴木香織さんから「一歩も前に進んでいない。福島の人々は放射能に対する厳しい環境の中で暮らしていることを日々痛感している。声を上げることを止めず、がんばっていこう」と訴えがありました。

各協力団体からスピーチが行われ、さよなら原発1000万人アクション呼びかけ人で作家の落合恵子さんが「原発の安全神話を流布して原発事故の原因を作った人たちが責任をとるべきで す。子どもたちは誰も原発をある国を選んで生まれてきたわけではありません。現在までに約830万筆の署名が集まっている、原点に帰ってさらに署名を増やしていきましょう。私たちは静かに確かに熱く訴えていきましょう。後ずさりしないで脱原発の声を広げていきましょう」と訴えるとともに宇都宮健児さんからの「いつも一緒です。歩きます」というメッセージを紹介しました。

続いて、原発をなくす全国連絡会・長瀬文雄さん(全日本民医連事務局長)から「世界の流れは反原発だ。原発の問題は人間のいのちの問題として運動を広げよう」、経済産業省前テント広場・淵上太郎「私たちは福島を忘れてはならない、風化させてはならない。福島原発事故は終わっていない。毎週金曜日の官邸前行動のように持続的に運動することが大切だ」、再稼働反対全国アクション・杉原浩司さんから「原子力規制委員会に対して声をあげて一緒に再稼働を許さない運動を進めていこう」、脱原発世界会議・吉岡達也さんから「怒りでいっぱいだ。日本から原発をなくせば世界の原発がなくせる。私たちの手で原発をなくすことが世界で2度と広島・長崎・繰り返さないことにつながる」とそれぞれ訴えました。韓国から核なき社会をめざす共同行動・代表から「放射能に国境はない。日韓力を合わせて反原発がんばろう」と連帯の訴えのほか、ゲストとして脱原発をめざす首長会議・上原公子さんから「現在首長会議に82名が参加している。参議院選に向け脱原発の声を広げていこう」と訴えがありました。

500人を超える参加者で、東京電力前で前怒りの抗議行動 

 集会終了後、国会前、首相官邸前、外務省前、文部科学省前、財務省前、経済産業省前、東京電力前、Jパワー前の各エリアで抗議行動が行われました。東電前は、さっきまで貼れていた天気が嘘のように急変。行動参加者、福島県民の怒り・哀しみさながら、激しい砂埃が舞った後、急激な寒さ、そして時折、雨もちらつきました。国会議員含む、11人の弁士が立ち、除染と賠償に全面的な責任を持つべき東電が、充分な謝罪もなく、事故原因を隠ぺいし、再稼働を進めようとする姿勢に対し、容赦なく糾弾しました。自治労連からは、蛯名孝宏中執が、避難先での被災者の状況に触れ、扉に「被災者は出ていけ」と心無い落書きをされたことや、放射能被害拡散を恐れ、「病院で検査してもらってからでないと敷居はまたがせない」と親戚に言われた実例を紹介。震災から2年、心の傷は癒えるどころか、形を変えて痛みが続いていることを報告し、東電に人間としての謝罪を求めました。

 国会請願デモ・請願署名提出行動で「原発をなくそう!」「原発から子どもたちのいのちを守ろう!」などシュプレヒコールを行い、霞ヶ関・国会周辺の沿道の人たちにアピールしました。国会請願デモ終了後、国会正門前で大集会が行なわれ、国会周辺の歩道は脱原発行動の参加者で埋め尽くされました。集会には各会派の国会議員をはじめ映画監督、ミュージシャンなど著名人をはじめ、高校生、先生などそれぞれの立場から脱原発を訴え、「原発いらない」のシュプレヒコールなど行われ、終日にわたって行われた0310原発ゼロ行動にはのべ4万人が参加し、終了しました。