3月24~25日、東京都内において第13回組織拡大専任者研修会を開催しました。

image003 はじめに高柳副委員長が、組織拡大専任者制度発足後、初の地方組織準備会の結成が実現したことを報告激励しました。また「保育園落ちたの 私だ」で大きな世論となっている待機児童問題を例に取り、安倍政権と国民との乖離が明らかになっていることを示し、切り捨てられ続けられている社会保障分野、特に保育と介護分野での組織拡大へ期待があいさつとして語られました。

【講演と報告】

 中川書記長は講演で、16春闘の動向と安倍政権の経済政策の行き詰まりをさまざまな資料・データをパワーポイントを使用して報告。制度的賃金闘争の重要さを強調しました。平和への取組みでは、平和活動が「地域住民の繁栄なくして自治体労働者の幸福はない」「二度と赤紙は配らない」という自治体労働組合運動と密接に関連していることを訴えました。また、この間、自治労連に加盟した組合からは加入に至る経緯の中で「勇気をもらった」などの声が聞かれたことを紹介。熱意を持った構えが組織拡大には大切だと講演しました。

 松尾中執は、「短時間労働者に対する被用者保険の適用拡大」の制度説明とそれにより懸念される事項、要求事項に関して報告。自治労連としては対政府要求として社会保険料の負担を軽減していくことと法定最賃をただちに全国一律で1000円以上に引き上げるなどがあること。職場では、短時間労働者の要求にしっかり応えることや、賃上げなど必要な措置を求めていく運動が大切だと報告しました。

 共済報告で清水共済副理事長は加入件数の推移では組合員で純増の流れが維持されていることを紹介。自治労連共済が生存保障重視の特徴があること。公的保障が万全なら本来必要でなくなるのが共済事業だが、現在は必要とされている実情にあることなどが訴えられました。また、拡大が進んでいるいくつかの組織の運動が紹介され、「役員、書記、職場委員が一体で組合員全員に訴える運動」が拡大実績と自信につながっていると報告しました。

【実践トーク】

 実践トークは「介護・保育分野での組織拡大の推進」をテーマに5人のパネリストが経験を紹介しました。パネリストは敷田専任者(佐賀自治労連)、石田専任者(島根県事務所)、加納専任者(みえ自治労連)、山中専任者(高知自治労連)、広瀬専任者(新潟県事務所)です。また、トークには篠原中執が加わりました。

 

(介護分野での取組み)

 石田専任者は介護職場の実態を紹介。「年休は個人の貢献度」「質問意見は無視」「虐待を訴えたことによるハラスメント」等々。「背景には介護保険制度と職場に労組がないことがあげられる。それは総がかり行動の取組みでわかった。課題は加入組合員が点在した形になっていて塊になっていないこと。帰属意識と団結を高めることが課題で職場交流の場を設定したらおおいに喜ばれた」と報告しました。

 加納専任者は介護保険アンケートを通しての組織拡大について実践報告。「アンケートはそれ自体も運動だが、足を運ぶ人が接点を築くことが大きな目的。その中で、介護施設は事業所ごとに実態がまちまちだとわかった。介護施設は経営者も苦しんでいるケースが多々あり、経営者も一緒に介護学習など進めて、課題を共有していくことが大事」と話しました。

 敷田専任者からも施設訪問を通じて実態が見えてきたという報告があり、その中で介護職員、施設長、介護を受ける側の三者に対して目を向けることが大切だと強調しました。また、つながりをどう作っていくかという課題に関して、介護集会を開催した報告がありました。唐津での開催では45人の参加者が集まったこと。隣接する福岡とは同じ職種でありながら給与に差があり、福岡へ流れていく実態があることなどが報告されました。

 

(保育分野での取組み)

 山中専任者は待機児童問題が地方でも問題になっていることを紹介した上で、臨時保育士の処遇改善の必要性を訴えました。空白期間を一か月から一日に改善させた例を上げながらも、「最初は臨時保育士への給料の遅配があって組織化が進んだ。差別的な扱いに変わりはない。悔しさがあり、学習を取組んでいる。運営としても専任者が手取り足取り世話を焼くのではなく主体的な取組みが進められている。近隣の市町村への働きかけも検討されている。広がりが出来始めている」と報告をしました。

 広瀬専任者はアンケートの取組みで、直接手渡すことで信頼関係につながったと経験を話しました。アンケートの取組みでは配布後の返しでは手書きの返事も添えたということです。要求前進のための課題としては、「影響力を強めたい」という思いを語りました。全園中、組合が組織出来ているのは約2割なので、全園に組合を作り、臨時保育士全体の声として訴えられる組織作りを進めたいと報告をしました。

 

2日目は分散会を開催

 2日目は5つにわかれて分散会を開きました。地方組織と県事務所にわかれての分散会では個別の悩みが交流され、具体的な経験の良い点、苦労をしている点も話し合われました。