「大震災」から1年8か月 「野田村保育所」新築・完成しました!!

岩手県保育連絡会NEWS №45より抜粋(2012年10月31日)

 昨年の「3.11東日本大震災」で園舎が全壊・流失した「野田村保育所」。職員全員で子ども達とともに内陸部に避難して、全員無事でした。
 3月15日から地区公民館で保育を再開、4月4日からは廃園となった旧「新山保育所」で保育をしてきました。子ども達も他の保育所へ分散しながらの保育の再開でした。

 あれから1年8か月、旧園舎からは1㎞以上も内陸部に、このほど新園舎が新築・完成し、10月30日には「竣功式」が行われました。保育自体は前日の29日から新園舎に移っています。

 公益財団法人ヤマト福祉財団から園舎建設等の援助をうけ完成したもので、「竣功碑」には「野田村保育所の再建は、野田村の復興のシンボルとして切望されていた」と記されています。「竣功式」では野田村の小田村長はじめ支援された財団や関係者などによる儀式が行われました。

 「安全・安心」の場所、園庭も広く、子ども達にとって良い環境
今回「新築」された野田村保育所は、敷地面積が約5.361㎡(1.624坪)、建物が約856㎡(259坪)、床暖房完備という木造平屋建ての立派なものです。0歳児~5歳児までの保育室が6つ、遊戯室(ホール)も118㎡あり、子育て支援センターも併設されています。定員90人、職員16人で野田村保育所の保育が始まったのです。

岩手県内で初の被災保育所の新築再建

 岩手県沿岸部では、「大震災」で8市町村19施設が「全壊」や「半壊」「浸水」などの被害を受けましたが、一部休止はあるものの、プレハブを含む仮設園舎などで保育を再開しています。この野田村保育所が新築再建としては初めてとなります。この他、陸前高田市の「竹駒保育園」(現在プレハブ仮設園舎)が同じく「ヤマト財団」の支援をうけ、2013年1月の予定で新園舎の建設が進められています。

地域の未来担う子ども達に安全・安心の保育環境を急いで

 ただ、いくつかの保育所では「小学校の空き教室」「旧国民宿舎施設」で保育している実態があります。岩手県保育連絡会では、沿岸被災地の保育所を回って様々な状況をつかんできていますが、「ちいさいなかま12月号」でジャーナリストの猪熊弘子氏がルポしています。ある保育所では給食が外部搬入、トイレも幼児用がない、園庭がないなどの環境で保育がされています。自治体によって地域によって「子育て環境の格差」が大きくなっているのが現実です。復興予算の「流用」なんかしている暇があるなら、そのほんの一部でも「被災保育所建設」にまわすことができればと願わずにはいられません。

明るいきざしも…粘り強い支援で支え、がんばろう

 一方、明るいきざしもあります。「新しい土地が決まりそう」「プレハブ園舎の建設が決まった」との情報も寄せられています。自治体の復興事業も「人員不足でその進捗がすすまない」などと報道されていますが、自治体では多くの職員も犠牲となり派遣応援をうけながらも全力で頑張っている姿もあります。やはり「政府」の姿勢がどこを向いているのか、「被災地復興」となっているのかが問われています。
 岩手県保育連絡会では引き続き「公的保育の拡充、子どもの権利が保障される保育制度」を求め「新システム」に反対するとともに、被災地保育所の一日も早い復興のために支援を進めていきます。
※写真はすべて「野田村保育所」です。