10回目の開催に全国から73人の仲間が参加し、各地のとりくみを交流

 1月29日、東京・林野会館で、第10回の開催となる地域医療と公立病院の充実を求める「いのちと地域を守る学習・意思統一集会」を16地方組織、1県事務所と本部から73人の参加で開催しました。
 高柳京子副委員長は、「本集会も全国の地域医療を守るため、学習を深め、全国の運動を交流し学びあい意思統一をしながら回を重ね10回目を迎えた。この集会を糧に各地で運動を広がった。通常国会の施政方針演説で安倍首相は、憲法施行70年をふまえ憲法改悪への意欲を示したが、憲法に基づき住民のいのちとくらしを守る事を仕事とする私たちが、17国民春闘でどれだけ、憲法を語り広げる人を増やして、憲法守れの世論を大きくしていけるかが重要になっている。みなさんの各地域での奮闘をお願いしたい」と開会のあいさつを行いました。
  基調報告では、自治体病院闘争委員会・前田博史事務局長が、「いま、憲法25条、9条をはじめ憲法をいかし、国民の誰もが、平和で安全・安心に暮らせる日本をつくるのか、『戦争する国家』へと突き進み、国民に負担と犠牲を強いる日本にしていくのかどうかが鋭く問われている。地域住民と共同・連帯し、地域・職場から『いのちと地域を守る』運動を大きく広げ、国民生活破壊の根底にある安倍政権を退陣に追い込んでいくことが求められている」と基調報告を行い、「看護師など医療従事者の人員不足など、職場の勤務改善をすすめよう。組織の強化・拡大のとりくみを強めよう」と参加者に呼びかけました。
 特別報告では、地域医療、組織拡大、職場要求の課題について3人から特別報告があり、千葉から「在宅医療・介護の現場から見えたもの」、静岡から「2016年新採の組織拡大のとりくみ」、大阪から「職場要求・勤務労働条件改善のとりくみ」について報告がされました。
 記念講演では、「自治体病院の役割~地域で医療保障をつくる視点~」と題して、長友薫輝先生(三重短期大学教授)が 講演を行いました。長友先生は「地域医療や自治体病院を取り巻く状況について、社会保障費削減・医療費抑制を目的に、制度改革とともに市場化・産業化が図られているが、公的医療費抑制策と社会保障の部分的市場化の政策は相反する部分があり、市場化・産業化をすすめると、民間では引き受けてのない不採算部門だけを公的保障で引き受けることになり、それにともなって公的支出は増加する」と指摘。また、川上から川下へという医療費抑制政策動向の中で、都道府県が川上の地域医療構想を策定し供給体制管理、国保の都道府県単位化で医療費管理を行い、市町村が川下の地域包括ケアシステムを担っていることを解説。「自治体病院は住民とともに『地域医療構想』を材料にして地域で議論し合意形成を図りながら、『地域包括ケアシステム』との連動を考えなければならない」としました。最後に「医療は住民のもの。課題は私たちにある。地域で医療保障の水準を高めるとりくみを続けよう」と呼びかけました。
 基調報告、特別報告、記念講演を受けて千葉、大阪、東京の参加者4人から各地のとりくみなどについてフロア発言がありました。千葉からは、自治体キャラバン・自治体病院との懇談のとりくみや、地域医療と自治体病院を守る共同のとりくみを追求する必要性、県の医療計画押し付けを許さず提案型の運動をすすめていく決意などが報告。大阪からは地域での地域医療を守る会の活動や、病院M&Aの問題、広尾病院の問題をテレビ放映で見た感想や問題意識などを報告。東京からは、東京の地域医療構想の問題点や、働き方ビジョンの中間とりまとめ、KPIの問題。広尾病院の移転問題では地域の医師会が反対していることや、都立病院の独法化・民営化の問題。小池都政による労働組合に対する攻撃などが報告されました。また、長友先生に対して何点かの質問も出されましたが、わかりやすく丁寧に回答いただきました。
 集会の最後に、憲法政策局・江花新局長は、「集会のなかでの報告や発言からも長時間労働、不払残業が多くの職場にあることが改めて浮き彫りになった。人のいのちを預かる職場の実態がこんな状況にある。これで本当にいい仕事ができるのか」「いま、『長時間・過密労働を見直そう!』と大きな運動になろうとしている。患者一人ひとりに寄り添って働ける職場に改善していこう」と呼びかけ、「4月22~23日に静岡県で予算人員闘争をすすめる交流集会を開催するので、職場の問題を持ち寄り参加してほしい。11月11~12日には、三重県で第18回自治体病院全国集会が開催されるので集会成功にむけて参加を」と閉会のあいさつを行いました。