福島原発事故にかかわる電力需給対策で、厚生労働省は「大企業等を中心に早朝・夜間・及び休日に就業時間等を変更するなどの取組が想定される」と、市町村に延長保育事業、休日保育事業及び家庭的保育事業の実施体制を確保することを求めており、自治労連は、7月1日、第一にすべての子どもたちが最善の保育を受けられる条件を整えること、第二に誰もが安心して働きながら子どもを育てられる条件を整えることという保育行政の基本にたって保育行政を推進するよう要請しました。

 要請内容は以下のとおりです。
1 労働者が働きながら子どもを育てるうえで、土曜日、日曜日の休日は貴重な時間です。しかし電力不足が逼迫していない地域でも、平日を休日に替え、早朝、夜間を就労時間に替える企業が広がっています。「節電対策」に便乗して、労働者や下請け企業の犠牲のうえに、大幅割引の電気料金と割増賃金の削減で儲けを増やす狙いがあるからです。貴省におかれては、大企業等に対して、子育てを困難にする早朝・夜間及び休日への就業時間等の変更は必要最小限にとどめさせ、「節電対策」に便乗した就業時間変更を規制する措置を講じてください。

2 延長保育、休日保育の実施にあたっては、大企業等の「節電対策」を理由とする利用者だけを「保護者負担を徴収しない」として特別扱いするのではなく、従前の利用者も平等に取り扱い、国が同様の財政措置を講じて、保育料とは別に延長保育、休日保育の利用料を徴収しないでください。

3 延長保育、休日保育の実施にあたっては、公立保育所で実施する場合も、私立保育所で実施する場合も、等しく「安心こども基金」等による財政上の措置を講じ、保育士等の臨時採用等による実施条件の整備を図ってください。市町村に対しても保育士等の確保を指導、助言してください。

4 貴省が本年5月18日に発した事務連絡において、「保育ニーズについては、経団連等から速やかに聴取することにしており、この旨参考までに申し添える」という文言は、第一に政府が、国民全体ではなく、大企業によって構成される特定団体の要求を優先的に取り扱おうとするものであり、第二に市町村に対しても言外に、住民よりも一部大企業の要求を優先的に取り扱うことを求めるものであり、不適切なので撤回し、国民、住民全体の要望をふまえて国等が行政を進める原則を明確にしてください。