4月15日、自治労連本部は都内で「保育所保育指針・公立保育所の財源問題」についての緊急学習会を開催しました。
 現在、公立保育所の民営化・認定こども園化が全国各地で進められています。さらに、先月31日に大臣告示された「保育所保育指針」は、小学校教育との接続を強く意識しながら子どもを「育ってほしい姿」の型にはめようとするものであり、政府の意向が保育にも色濃く反映されていくものとして懸念が広がっています。
 開会にあたって、高柳京子副委員長はあいさつの中で、「安倍内閣による『教育再生改革』の中で、保育についても憲法や民主主義に反する改革が進められている」と指摘しました。この日の参加者は13地方組織4県事務所、117人にも上り、今後の公立保育所における保育のあり様と関わることからも大きな関心が寄せられました。

第1部 公立保育所民営化・認定こども園化にかかる保育財源問題について  

 第1部では、「公立保育所の整備・運営にかかる国の財政支援」と題して、地方自治研究者である木村雅英さん(元・自治労連中央執行委員)に講演いただきました。木村さんは、「自治体当局は民営化を進めるときの理由に、公立より民営化したほうが財源を確保できると言うが、国の制度を活用すれば公立保育所を整備する財源は民間同様に確保できるし、運営費についても地方交付税で同等に措置されている。それにもかかわらず、結論ありきで民営化・認定こども園化を進めているのは、自治体の公的責任の放棄だ」と指摘しました。
 さらに、「今全く民営化という話が出ていない市町村でも、今後その可能性は大いにある。それを未然に防ぐためにも、予防接種というようなことで当局に今回の資料を見せておくだけでも効果があると思いますし、そのようなかたちでぜひ資料を生かしていただきたい」と述べ、自治労連の運動への期待を強く示しました。

第2部 「保育所保育指針」について  

 第2部では、大宮勇雄先生(福島大学教授)に「指針・要領改定論議を乗り越え、子どもの主体性を育む保育をもとめて ~幸せな日々の中に教育はある~」と題してご講演いただました。

  大宮先生は「保育指針」問題と公立保育所の財源問題の緊急学習会を開催生は、この「指針」では、国旗・国歌に「親しむ」という記述や「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」としてのすべての幼児教育施設で共有すべき事項が明示されるなど、子どものあるべき姿を国が押し付けるものであることの問題を指摘し、「子どもが自分らしく生きていくことが重要で、子どもが学びの主体でなければならない。憲法をいかした保育にしなければならないが、私たち自身も、どのような保育にしていきたいのか、どのような子どもを育てたいのかということが問われている」と会場に訴えかけました。

≪報告・交流 ~「保育所保育指針」を知ろう~≫ 

 最後には、保育部会長の高橋さんは、自治労連本部では「保育所保育指針」の内容やその問題点についてまとめたパンフレットを作成中であり、5月中旬に発送予定であることが報告しました。
 報告後の交流では、会場から「若い職員の中からは、なぜ国旗・国歌がいけないことなのかという疑問が出る。国からおりてきたものは正しいという感覚がある人も多くいる」という発言もあり、「指針」が今後保育のあり方にどのような影響を与えていくのか、学習し、理解を深めていくことが重要となってきます。パンフレットを活用し、積極的に学習会に取り組んでいきましょう!