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原水爆禁止2015年世界大会-長崎

核兵器のない平和で公正な世界のために―被爆70年を核兵器廃絶の転機に

  憲法を破壊する戦争法案の廃案を求める世論と運動のかつてない高まりのなか、原水爆禁止2015年世界大会-長崎が開催され、日本や世界各地で核廃絶に向けた草の根の運動を進めている人々が結集しました。

 【長崎市職員原爆犠牲者慰霊献花行動(8/7)】

 8月7日午前8時10分より、長崎市役所内の慰霊碑前にて、長崎市互助会主催の慰霊祭が行われ、田上長崎市長をはじめ、長崎自治労連の里委員長他多数の市役所職員が参加しました。自治労連本部からは猿橋委員長代行、福島副委員長、鹿野書記が参加し、奈良自治労連からは中村組織拡大専任者も参加しました。

田上市長の挨拶の後、参加者全員で黙とうを行い、献花・折鶴を供え、原爆犠牲者への哀悼と核兵器廃絶への決意を新たにしました。

 

【原水爆禁止2015年世界大会・長崎のつどい(8/7)】

原水爆禁止2015年世界大会-長崎のつどいが、長崎市民会館体育館で開かれ、5000人が参加しました。

 来賓あいさつでは田上長崎市長が、NPT再検討会議では最終文書は採択されなかったが決して無駄ではなく、被爆地と繋がろうという提案や法的枠組みを議論していこうとの提案などこれからにつながる要素がたくさんあったことを語りました。沖縄県の稲嶺名護市長からはメッセージが寄せられました。

 被爆者からの訴えでは、日本原水爆被害者団体協議会の谷口代表委員が、背中一面を火傷し生死をさまよっていた当時の様子を語りました。そして、「今、戦争法案によって日本が戦中に戻されようとしている。私は戦争法案を絶対に許しません。命あるかぎり被害の実相を伝え続けます」と表明しました。

 海外代表や各地の取り組みが報告され、国民平和大行進の通し行進者が登壇し、被爆の実相を行進中に語り広げたことが報告され、「一人一人の一歩が平和につながります。核も戦争もない社会の実現のためにこれからも歩いていきましょう」と訴えられました。

 世界で唯一被爆者だけで構成された被爆者歌う会「ひまわり」による合唱や、合唱団「平和への旅」による長崎の被爆者渡辺千恵子さんの半生をつづった曲の合唱などが行われました。長崎で被爆した渡辺さんが、原爆により重い障害を負った苦しみや、障害を負った身で人前にでることへの葛藤を乗り越え被爆体験を語るようになったことなど、語りも交えた組曲に、涙をうかべながら聞いている人もいました。

 

【原水爆禁止2015年世界大会・長崎閉会総会(8/9)】

被爆70年の節目の年である本年の長崎閉会総会は、長崎市民会館体育館で開催され、6000人の参加者が結集しました。

image007 各府代表の報告や、日本各地の草の根の行動交流が行われ、福島県本部二本松市職労の佐藤委員長が登壇し、福島第一原発事故はまだ収束していないこと、時間の経過とともに長崎に原爆が落とされたことも福島での原発事故も他人事になってしまうことなどが語られました。そして、「私は長崎のことを知ろうと今回世界大会に参加しました。みなさんに、福島のことを知ってもらいたい。知ること・学ぶこと・つながることが時間と空間を埋めるために重要です」との訴えがなされました。

被爆70年スペシャルプログラム「被爆地長崎から世界へ」では、8歳で被爆した奥村アヤ子さんにより、大家族が一瞬にして焼き尽くされた当時の状況が涙ながらに語られ、「平和の原点は人間の痛みがわかる心を持つこと。世界中の人が人間の痛みを理解し合えば核兵器はこの世からなくなります。長崎が最後の被爆地になるように被爆の実相を伝えていきます」との決意が述べられると、会場は大きな拍手と感動に包まれました。

 日本原水協の安井事務局長から、「地域、職場で世界大会の報告会を無数に開き、大会の成果をひろげましょう。平和行進で協力してくれたすべての自治体首長に『国際会議宣言』を届け、核兵器全面禁止の諸行動と戦争法案廃案のたたかいへの連帯を働きかけましょう。ともに連帯して行動しましょう」との行動提起がなされ、参加者全員が核兵器廃絶への決意を新たにし、2015年の世界大会は幕を閉じました。

 

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