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【シリーズ142】仲間の声援を力に担ぎます

My Way My Life2012年6月号 Vol.463

愛知・名古屋市職労 上田 早穂(うえだ さほ)さん

仲間の声援を力に担ぎます

 名古屋市の生活衛生センターで働く上田早穂さん。「走る昆虫教室ファーブル号」に乗って市内の子どもたちの身近な自然環境への関心を育むために、日々、保育園や小学校へ出張しています。ファーブル号が到着するとそこは小さな昆虫館に早変わり。昆虫標本や生きた昆虫が並び、昆虫教室ではパネルシアターを駆使して虫の楽しみ処をたくさん紹介しています。
 そんな上田さんがいま熱中していることは「パワーリフティング」。スクワット、ベンチプレス、デッドリフトという3種目で担いだ重りの合計重量を競います。上田さんはそのパワーリフティングで、昨年9月のジャパンオープン選手権大会で見事優勝に輝きました。「競技人口が少ないので」と本人は謙遜しますが、世界大会まである立派な競技です。
 上田さんがこの競技に目覚めたきっかけは、組合の会議の帰りに気分転換にふと立ち寄ったフィットネスクラブでした。そのジムは偶然にもウェイトトレーニング(筋力トレーニング)に力を注ぐジムだったとのこと。上田さんは、その日に一般女性では20キログラム上がるか上がらないかのベンチプレス50キログラムをいきなり持ち上げ、トレーナーや居合わせたジムの仲間たちを驚かせたそうです。その後は言うまでもなく、パワーリフティングを勧められ、今に至ります。
 競技の魅力を尋ねると「個人競技に見えて、実は総力戦というところ」と上田さん。仲間の声援が重いバーベルを持ち上げる後押しをしてくれるそうです。また、「試合で良い結果が出せればもちろんうれしいですが、試合に向けて地道に練習を重ねて試行錯誤している行程が一番楽しいですね」と練習好きな一面をのぞかせてくれました。
 目下の目標は今年12月にインドで開催されるアジア大会。実は昨年のジャパンオープンで優勝した上田さんにはスウェーデンで開かれた世界大会への出場権があったのですが、高所恐怖症で飛行機に乗れず断念してしまったそうです。「インドならスウェーデンに行くよりも飛行機に乗る時間は短いので我慢できるかな(笑)」と上田さん。「世界一になるまではこの競技を続けたい」と熱い思いを語ってくれました。

▲昨年9月に開催された「ジャパンオープン選手権大会」で優勝した上田さん

▲パネルシアターを使って子どもたちに虫の楽しみどころを紹介しています