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第131景 ピラミッドから独裁体制崩壊まで衝撃のエジプト旅行

ドキドキ世界見たまま2011年5月号 Vol.450

トルコ・エジプト 大阪市労組 江川 信雄さんさん

ピラミッドから独裁体制崩壊まで衝撃のエジプト旅行

 今年1月、トルコ、エジプトに行ってきました。  1月4日に関西空港を飛び立ち、シルクロードの真上をたったの11時間で通過、本当に夢心地でした。トルコでは神秘の奇岩群カッパドキアを観て、さらにイスタンブール経由でカイロへ約2時間の飛行機の旅。  翌朝はバスでギザの3大ピラミッドに着きました。ピラミッドが突然、車窓に飛び込んできたときは衝撃でした。ピラミッドを満喫した後はスフィンクス。正面から見ると真後ろにメンカウラー王のピラミッドが重なるのです。  この日の夜、レストランの窓いっぱいにピラミッドのシルエットが大きく浮かび上がりました。ライトアップが始まったのでした。2度目の衝撃でした。  エジプト考古学博物館には、溢れんばかりの発掘物が展示され、ツタンカーメンの黄金のマスクもありました。その後の民主化デモのドサクサで、いくつかの装飾品が盗まれてしまったと聞き、とても残念な思いです(盗まれた11点のうち4点がいまだ行方不明)。  私たちの滞在中は、警官が銃を持って街の要所に立っている以外になんら変わった状況はありませんでした。だるく異様な熱気がしましたが、それは「中東イスラムのなせるわざ」と思っていました。  30年間非常事態令が出されていること。昨年秋総選挙で最大野党が88議席もあるのに選挙をボイコットし、議席0になっていること。カイロの電気の全くない「死の町」に50万人もの人々がくらしていること。大統領が6兆円もマイポケットしていたこと。国民の2割以上が1日2ドルで生活していること。若者の4割以上が失業中だということ。  そんな旅を終えた後、まさか民主化デモが始まり、1カ月間で独裁体制崩壊に追い込むとは、すごい時代です。その舞台が考古学博物館の前の大広場だったとは。その横では、ホテル「ザ・リッツ・カールトン」が工事中でした。  旅行は楽しいですね。特に外国旅行はカルチャーショックの連続です。また新たな行ったことのない国に行きます。奥さんと一緒に。

▲スフィンクスのそばで江川さん夫妻。松山からの旅行者に撮ってもらいました

▲モハメドアリモスクの中庭でみやげ物を売る少年