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機関紙『自治体の仲間』2017年 11月号 Vol.528 私たち給食調理員も直営の必要性を訴えます 安全・安心の給食を食べてね

私たち給食調理員も直営の必要性を訴えます

安全・安心の給食を食べてね

神奈川 横浜市従・給食支部

2017年秋季年末闘争の勝利をめざして、各地で「10・16自治労連全国統一行動・現業統一闘争」がとりくまれ、要求提出がすすんでいます。災害対応や食育など現業職員の役割や重要性が高まるなか、民間委託・センター化から学校給食自校式・直営を守っている職場をたずねました。

「今年、勤続20年表彰をいただきました」と三角(みすみ)博子さん。朝8時から食材の検収・検品し、野菜の洗浄から作業が始まります。朝の打ち合わせ後に調理作業を開始します。アレルギー除去食も調理し、11時40分に仕上げ、12時5分には児童に受け渡します。12時50分から食器・トレイの洗浄、翌日の食器セットで15時半頃終了。その後、翌日の準備、調理工程と人員配置、動きも打合せし、事務作業と洗濯干しで終わります。重量物も多く、夏は室温が40度にもなる体力仕事です。

毎日、小学校給食440食を正規職員2人、非正規職員2人の4人体制で調理しています。

今年、小学校の統廃合で児童数が増えて大変になりましたが、横浜市従のとりくみで、市全体の給食調理員の正規採用が少しずつ増えています。

民間委託の拡大反対 職場、地域から声を

最近は「異物混入」や「残食率」など学校給食に関するニュースが多いことについて、「職場は、異物混入ゼロの記録更新中です」と、安全・安心に自信を持っています。

「私は仕事が好きです。みんなが楽しく安心して働ける職場づくり、信頼できる人間関係を心がけています。チームワークは大切。正規職員だけでもできません」と人員増と職場改善をすすめたいと三角さん。「横浜市内の給食直営校が減らされています。今年5校が民間委託される予定。1校は直営を守りました。あと4校も止めたい」と、本格化する秋季年末闘争に気を引き締めます。

民間委託問題には、学校と地域の協力が不可欠です。横浜市従では、今年で12回目となる現業まつり「くらしに役立つ仕事展」を毎年開催しています。地域住民と仕事を語り、現業の仕事を知ってもらい、直営の必要性を訴えています。

給食支部も毎年1500個のあげパンをつくります。現業の仲間6支部でパネル展示、署名やアンケートへの協力に、あげパンをプレゼントします。「懐かしいと喜んでもらえたり、がんばってくださいと声をかけてもらえたり」と毎年楽しみだそうです。

健やかに育ってほしい だから戦争には反対

「健やかに育ってほしくて仕事をがんばっている。子どもが戦争に巻き込まれるような政治には反対です」と、9条改憲に危機感を募らせます。10月19日の国会前行動にも仲間とともに参加したそうです。秋季年末闘争でも「職場改善も平和活動も一緒にすすめたい」と語りました。

▲くらしに役立つ仕事展は今年も11月に開催です(写真昨年)

▲台風迫る大雨の10月19日、「9条改憲許さない」と、横浜市従婦人部の仲間で国会前へ


くらし・職場守る要求かかげて

10・16自治労連 全国統一行動・現業統一闘争

▲岩手自治労連の10・16盛岡支部現評決起集会

自治労連は、憲法をいかし、住民のいのち・くらしを守る地方自治の実現と、自治体・公務公共関係労働者の働きがいや誇りをとりもどすため、職場のすべての公務・公共労働者の生活改善につながる賃金労働条件改善と長時間・不払い残業の是正、仕事と家庭の両立支援制度拡充、予算・人員闘争を強化することをかかげ、たたかっています。

10・16自治労連全国統一行動・現業統一闘争が各地で行われ、時間外集会や街頭宣伝行動など職場・地域に根ざした運動がとりくまれました。

現業職員の採用や賃金労働条件の改悪を許さず、最前線の公務公共サービスを担い、住民の安全・安心な生活を支える現業職場を守る運動をさらに発展させていこうと、統一行動が大きく展開されました。

今年の秋季年末闘争では、職場を基礎に要求実現にむけた組織強化拡大に全力をあげ、「明文改憲」をストップするべく、戦争法廃止・具体化阻止などをかかげた運動をすすめることを確認しあいました。


つくろう安心して働ける職場を

2017 秋季年末闘争 すべての仲間が力を合わせて

▲総務省公務員課各担当者と交渉。要求書を手交する桜井眞吾副委員長(左)

各職場・地域で秋季年末闘争がすすめられているなか、各都道府県・政令市の人事委員会勧告が出そろいました。自治労連本部がとりくんだ総務省交渉や、各地方組織の人事委員会への要請でのポイントをおさえ、確定交渉に活用し、大幅賃上げと予算・人員闘争の勝利を勝ち取り、安全で安心して働ける職場をつくっていきましょう。

国・総務省は職場の声を聞け

自治労連・総務省交渉のポイント(議事録より抜粋)
労使交渉が保障され、合意事項やその交渉結果が尊重されるべき

自治労連 地方公務員の賃金や勤務条件は、各自治体の条例で定められる前提として、労使交渉が保障され、合意事項やその交渉結果が尊重されるべきと考える。

総務省 労使交渉を尊重するということはその通り。当局側と職員団体の間で議論し、最終的には議会において条例で定められると考えている。

正規の職員がつくべき業務と会計年度任用職員がつくべき業務はしっかり各自治体で判断

自治労連 給与能率推進室長が『地方公務員月報』に「同一労働同一賃金と会計年度任用職員」について書かれているが、こういった考え方は現在の臨時・非常勤職員においても適用されるべきではないか。

総務省 現在の考え方も同じで、平成26年の通知の中身で、条例等で臨時・非常勤職員の方の具体の報酬と水準を定める際には、常勤の職員の給料と同様に職務給の趣旨原則を踏まえて職務の内容、責任に応じて適切に決定されるべきだと助言をしている。

自治労連 高市早苗前大臣も「正規の方々が減った分、その分を臨時、非常勤職員で埋め合わせるという考え方は、決して適切なものではない」と答弁しているが、こうした考え方に変更はないか。

総務省 基本的には、正規の職員がつくべき業務と会計年度任用職員がつくべき業務はしっかり各自治体で判断してもらい、なし崩し的にあてはめをしていくということは念頭においていない。

勤務時間は勤務条件そのもの。労使で十分に話し合いを

自治労連 4月20日の総務委員会での当時の公務員部長が答弁されている中で、勤務時間はまさしく勤務条件そのものだという事、当然職員と地方公共団体の当局が十分に話し合いをすることは両者の意思疎通を円滑にし、職員の士気向上や公務能率の増進に資するものと答弁している。やはり、その中でどうやって上限を設定していくのか、職場としてどう減らしていくのか労使の協議をしていくことが必要だということを確認させていただきたい。

総務省 その当時の公務員部長が答弁したとおりで、意思疎通を図っていくことは重要と考える。

自治労連 組合員アンケートでは、40%が「不払い残業がある」と答えており、その理由の中で、「残業手当の制度がない」、「手当を申請しても全額カットされる」、「残業手当額、残業時間の上限設定がある」などと答えている。本来、時間外勤務をさせたのに時間外手当を支払わないのは、いずれも違法状態だ。

総務省 決められた時間を超えて残業した場合は労基法が適用されるので、時間外手当を支払わなければ違法と考える。

窓口業務の民間委託や独立行政法人の導入について強制をしているわけではない

自治労連 窓口に訪れた住民の状況を適確につかんで、その住民に必要とされる行政サービスへつなげていく、この重要な役割を担うのが窓口業務である。この点は確認してよいか。

総務省 その通りだ。

自治労連 窓口業務について、一つは、届出などの書類を受け取る仕事と、住民の状況をつかんで必要な施策につなげる仕事は一体であり切り離すことができないこと。二つ目には、窓口を担当する職員とそれぞれの施策を担当する職員との間には密接な連携が必要であること。この点について総務省の認識はどうか。

総務省 総務省としては窓口業務の民間委託や独立行政法人の導入について強制をしているわけではなく、また、行わせる業務については自治体の実情に応じて自治体で判断をしていただきたく、個別的な対応についても自治体で重要性を判断して決めていただきたい。

自治労連 地方自治体が窓口業務をどのように行うかについては、コスト削減を目的とするのでなく、あくまでも公共サービスの維持が図られることを目的にして検討されるべきではないのか。

総務省 コスト削減優先だけでなく、効果的・効率的に公共サービスの維持・向上が図られる等の観点から自治体で判断していただくもの。

正規・非正規の団結で非正規の要求実現へ

最低賃金1500円めざし安心してくらせる賃金を

10月から全国で最低賃金が改定され、自治体や公務公共職場の非正規職員にも大きく影響を及ぼしています。昨年同様、全国平均で25円引き上げられましたが、最も高い東京都で958円、最も低い沖縄県などで714円と地域間格差はますます広がっています。

非正規労働が拡大するなか、最低賃金の時給水準と格差がそのまま、各地域の労働者全体の賃金水準に影響しており、神奈川県と愛知県にはさまれた静岡県からは労働者の流出がすすみ、人材確保に支障をきたす自治体も増えています。

全労連などの調査では、衣食住や携帯電話、税金など最低限の生活に必要な費用「生計費」を時給に換算した場合、どの地域でも1400円程度が必要であることが明らかになっています。安心して貯蓄もできる生活をふまえれば、時給1500円は必要です。

最低賃金引き上げの運動や公契約条例の運動とともに、各職場の職員の賃金水準引き上げを勝ちとることが重要です。

雇用の安定化と待遇改善を

本来、任期の定めのない常勤職員を中心とする運営が原則である公務職場に、期限付きの任用として、会計年度任用職員制度が導入されるなど、職場のあり方に大きな転換がせまられるなか、各地方組織・単組では、対象者となる非常勤職員によびかけ説明会を開き、新しい仲間を迎えながら秋季年末闘争がとりくまれています。

また、労働契約法改正による雇用契約の更新が5年を越えた際に、労働者からの申し出による「無期雇用への転換」の義務化が2018年4月1日より効力を発します。

この間、適用となる外郭団体や指定管理者団体の非正規雇用労働者へのとりくみを中心に、鳥取県厚生事業団職員労組の「補助職員の無期雇用化」実現や、鹿児島公務公共一般労組の霧島市非常勤職員の「任用5年限度の撤廃」など成果もあげています。正規職員も一緒に非正規職員の待遇改善、雇用の安定化にとりくみましょう。

▲大阪地方最低賃金審議会前に座りこむ大阪自治労連の仲間

▲愛知・蒲郡市職で行った「地公法、地方自治法改正」の学習会


勧告水準を超える賃上げを

各地方人事委員会へ要請

▲滋賀県人事委員会へ要請する清水庄次滋賀自治労連委員長

各都道府県・政令市人事委員会の勧告全体として低額勧告が多かったものの、千葉・愛知・兵庫・熊本県など1000円を超える公民較差を解消する引き上げが勧告された自治体もあります。

一時金は、国なみの0.1月(年間4.4)引き上げが大半ですが、青森、東京都、特別区、川崎市、横浜市で国並みを上回り勧告しています。

岩手県など地域手当不支給を中心に国の給与表に一定率を乗じた水準調整を実施する自治体もあります。

また、「給与制度の総合的見直し」の関係で来年4月に廃止される現給保障の原資を用いて地域手当や初任給水準引き上げに充てる自治体もあります。

人事委員会も見すごせない職場実態

また、各地の人事委員会の多くが勧告で業務量に応じた「適正な人員配置」に言及しています。

滋賀自治労連は、教職員や、国家公務員の仲間とともに、滋賀県人事委員会に対し、継続した要求・要請行動を行いました。滋賀県人事委員会は「長時間労働解消が見込めない場合は、定数の見直しも検討する必要がある」と提言しました。

各地のとりくみを追い風にして、全国で働く仲間の賃金労働条件の改善にむけ、奮闘していきましょう。


今こそ安全・安心の介護を実現しよう

介護崩壊にSTOP

2017年介護全国学習交流集会

▲全労連・中央社保協・医労連が中心となって開催。自治労連の仲間も参加しました

2017年介護全国学習交流集会が10月22日、東京都内の全林野会館で開催されました。第Ⅰ部では現場からの告発として、家族の会の報告やアンケートのとりくみ、事業所や福祉用具事業者の実態が報告されました。

第Ⅱ部のシンポジウムではみえ自治労連の村瀬博さんが「新『総合事業』に対する具体的とりくみと課題」と題して、「自立支援」に名を借りたケアプランへの締めつけ、「卒業」を強制させないとりくみの課題を、実例をあげて報告しました。

集会のなかで介護保険の理念からますます遠ざかる現状と現場での改善のたたかいが交流され、「現場の実態を共有し、地域から声を上げ、つながっていこう」と確認。「声を上げ、運動を広げることが大切!地元に戻ってがんばる」と感想が寄せられました。


主張 憲法を生かす全国統一署名をもって職場へ

職場で要求を集め、春闘につながる大きな運動を

10月の総選挙で自治労連は、「森友・加計疑惑」隠しの大義なき解散としつつも、「市民と野党の共闘で安倍政権を倒す歴史的チャンス」ととらえ、全国各地で奮闘しました。結果は、小選挙区制度のもとで自民党が、47.4%の得票で74.4%もの議席を獲得し与党が引続き3分の2の議席を占めることとなりました。しかし、選挙中にも安倍政権への支持率の低下が続くなど、国民が安倍政権を信任したわけではないことは明らかです。

さらに、市民と野党の共同が分断される状況にあっても、戦争法廃止、立憲主義を守れと、2年間にわたり全国で地道に積み上げてきた「戦争させない・9条壊すな!総がかり実行委員会」をはじめとした共同の力が、安倍政権にストップをかける野党共闘の議席を増やしたといえます。

「安倍9条改憲NO!憲法を生かす全国統一署名」で改憲阻止へ

しかし、国会では「改憲勢力」が全体の8割を占める状況にあり、「改憲」への流れが加速することは間違いありません。

次期通常国会で「憲法改正」を発議させない国民世論の構築が急務であり、全国で3000万筆目標の「安倍9条改憲NO!憲法を生かす全国統一署名」を、組合員一人10筆を目標に何としても達成することが大きな力になります。

そして18国民春闘に向けて、改憲発議を許さない市民と共同した運動がいっそう重要です。

秋季年末闘争から18国民春闘につなげる運動を

同時に、格差と貧困を拡大する安倍政権の「世界でいちばん企業が活躍できる国」づくりに、ストップをかける運動の強化が必要です。この秋、公務員賃金の改善にむけた統一闘争をさらに推進し、あわせて、地域経済やくらしを切り捨てる公務員賃金抑制の本質を明らかにしながら、地域最低賃金の引き上げや公契約適正化など、公務・民間の共同のとりくみを広げ18春闘につなげましょう。

また、職場の長時間労働を一掃するとりくみとともに、安倍「働き方改革」を公務に持ち込む地公法等改正に対し「正規・非正規つなぐアクション」を職場で展開し、仲間を増やしながらたたかいを強めましょう。過労死容認、使用者責任を回避するまやかしの「働き方改革」ではなく、だれでも8時間働けば安心して生活できるルールを求めて奮闘しましょう。


県自治研集会成功にむけ

水道職場キャラバンで交流

愛媛県本部公企評

▲西予市へのキャラバンで職場実態を交流する公企評役員

自治労連愛媛県本部公営企業評は、今年で9回目となる「水道職場キャラバン」を9月13日に実施しました。キャラバンには新居浜水道労組、今治水道労組、四国中央市職労水道分会の仲間が参加し、西予市・内子町・伊予市・西条市の水道職場を訪問しました。

キャラバンでは、浄水場など老朽施設更新や施設統合や膨張する業務量と人員不足など、現在の職場の問題や悩みなどについて意見交換しました。水道職場の問題点を共有するなかで各単組から、分科会への参加やレポート提出の約束など「積極的にとりくみたい」と表明がありました。

キャラバンに参加した新居浜水道労組の大野文嘉さんは「愛媛県内はどこも中小規模の水道事業で、『職員がつながりを持ち交流することが大切』ということが先輩役員から引き継がれています。次の世代にも伝えたい」と自治研活動と職場訪問の重要性を語ります。

県本部公営企業評では、県内各自治体の水道職員の参加と交流で分科会の成功をめざしています。

水道職場のない自治体はない

今治水道労組の壷内裕二委員長は、11月12日に松山市で開催される第58回地方自治研究愛媛集会にむけて「県自治研集会の『いのちの水分科会』に、ぜひ単組役員と組合員、職員の参加を」とよびかけました。

分科会では、水道事業の技術継承、人員確保、アウトソーシングや事業統合など、職場の状況と悩みを持ち寄り、人口減少対策や大規模災害対策が求められるなかで中小地方水道事業の現状と課題を議論・交流します。

「水道職場のない自治体はない」を合言葉に、今後も公設公営水道を守るため奮闘していきます。


「未来ツアー」in福島で体験・体感

千葉県本部青年部

▲福島の仲間と盛り上がった懇親会

千葉県本部青年部では年1回の県外研修を実施。住民自治を学びに、「あちプロ」と題し長野県阿智村や、財政破綻した北海道夕張市を訪問し、直接現地に赴いて体験や体感することで学習し、考え、語り合い、問題意識を深めてきました。

今年は単年度企画ではなく、未来に続くという願いも込め、「未来ツアー」と命名。福島県郡山・会津若松での研修を開催しました。実行委員会では、それぞれが課題を持ち寄り、議論を重ねて企画をつくりました。

学習では、「農村における再生可能エネルギーの可能性」と題し、福島県農民連・事務局長の佐々木健洋さんに、原発事故後の福島の現状や、市民共同発電所を中心とした再生可能エネルギーのとりくみ、得られた利益を地域に還元するしくみへの展望など、福島の「未来」を感じられるお話をうかがいました。

参加者からは、「太陽光発電はあまりいいイメージを持っていなかったが学習して考えが変わった」「原発反対だけではなく、実際に自分たちで対案をつくり、行動しているのがすごいと思った」などの感想が出されました。

県外研修では、地元自治体青年との交流もポイントにしています。今回は、笠原浩福島県本部委員長、白石田隆弘青年女性部長をはじめ、郡山市職労青年部から9人が参加。時間を忘れるほど交流は盛りあがりました。

白石田青年女性部長は「震災後の福島にたくさん来ていただき、それがとても支援になっています。今度は福島のメンバーで千葉に行きたいです。今回の交流をきっかけに、今後も福島と千葉の交流を発展させていきたい」と未来を語ります。

▲1日目の学習、フィールドワーク。あたみまち市民共同発電所で合同会社の橋本理事長(右から2人目)から説明を聞く


すすむ非正規公共評(35)

非正規の職務の複雑・困難さをリアルに描く

埼玉県本部 上尾市職労

▲非正規職員が働く市民課の窓口

上尾市職労では、非常勤職員の賃上げ実現をめざして、非常勤職員の仕事を当局に正しく知ってもらうため『職務の実態レポート~これが非正規の仕事です』を作成しました。

自治体の非正規職員は、住民サービスの最前線でさまざまな職務についており、多くは正規職員と変わらない本格的な業務です。長年、継続雇用されるなかで、職員の知識と経験が年々重要になっています。

非常勤職員の低賃金への不満と、「賃上げを拒み続ける交渉を打開するにはどうしたらいいのか」「私たちの仕事を本当に分かっているのか」。こうした話し合いから、「私たちの職務の複雑・困難さをリアルに描くレポートを書いてはどうか」とレポートを作成しました。

市民課や保険年金課、市民活動センターで働く非常勤職員の職務の実態を詳しく紹介。どの仕事も制度が複雑になり、2カ月近くかけ苦労してレポートをまとめました。正規と非正規との賃金を比較すると、非常勤職員の賃金は勤務年数1年目で正規職員の68.9%(一時金込み)、12年目には45.1%まで格差が広がります。職務にふさわしい賃金水準についてもレポートで提案しました。

8月の団体交渉では、レポートを50分近くにわたり読み上げると、職員課長は「みなさんの働きぶりに甘えてきたことを反省したい」と述べました。言葉だけでなく、本当の成果に結びつける運動が必要です。

会計年度任用職員の制度化に向けた交渉も始まるなか、職務にふさわしい雇用と賃金を考える材料として、このとりくみを他の職種でも広げていきます。


シリーズ5 いちから学ぶ仕事と権利

だれもが子育てしやすい職場へ

改正育児介護休業法

▲新居浜市職労が9月12・13日に行った育休産休者懇談会

今年10月1日より、改正育児介護休業法が始まりました。休暇制度の充実、人員体制について、改正内容をいかして、働きやすく子育てしやすい職場を実現していきましょう。

育児介護休業法や雇用保険法の改正により、子が保育所に入所できなかった場合、育児休業期間を2歳まで延長できるようになり、これに伴い、育児休業手当金の支給も2歳まで受けることができるようになりました。

正規公務員については、すでに3歳まで育休を取得できますが、休業手当金については民間に準じて1歳まで(入所できなかった場合は1歳6カ月)でした。今回の改正で、公務員も民間に準じて改正されることになります。

非正規職員の育休制度条例化を

一方、非正規雇用の職員については、民間法をベースとしたうえで休業期間延長も自治体での条例化に任されます。しかし、総務省の調査によれば、育休制度が条例化さえもされていない自治体が過半数となっています。

今年、会計年度任用職員制度に関する国会審議の中で高市総務相(当時)が「100%制定していただきたい」と答弁しています。この答弁もいかし、労使合意にもとづいて条例化させることが重要です。

育休取りやすい人員体制を

育児休暇を取得しやすい職場づくりには、職場の雰囲気と職場の人員体制が必要です。

愛媛・新居浜市職労の婦人部では、毎年「育休産休者懇談会」などにとりくみながら、育休代替の正規職員代替を実現してきました。

この「育休産休者懇談会」は、子育て環境や子育て制度が次々と変わるなか、制度を知らせ、スムーズな職場復帰の応援をしようと、職場復帰した職員の「仕事と子育て」の工夫や苦労話、部分休業のとり方などを交流しています。

「みんなが笑顔で子育てできるよう、職場環境の改善にがんばります」「復帰にあたって不安なことなどを直接相談できて、有意義な時間になった。休むことを心苦しく感じる方が多くいて、やはり人員不足は切実だ」と、参加者の声を予算・人員闘争へいかします。

正規も非正規も安心して子育てしやすい職場を、この秋から実現していきましょう。

休業手当金の延長には

子が1歳あるいは1歳6カ月に達した時点で保育所等に入所できないことを証明する書類提出が必要。入所申請しておらず、1歳を過ぎて急遽申請した場合は受けられません。


第29回 自治労連全国スポーツ大会

新しい仲間の力が歴史つくる

バレーボール(千葉県成田市) 軟式野球(福島県白河市)

▲これまでの練習の成果を出し尽す選手たち

第29回自治労連全国スポーツ大会のバレーボール大会(女子)は10月13~15日に千葉県成田市で、軟式野球大会(男子)は10月26~28日に福島県白河市で開催しました。バレーボール大会は各都府県代表12チーム、軟式野球大会は各ブロック代表10チームが出場。各地での県・ブロックでの大会を勝ち上がってきた各チームは、熱い思いを交差させ、手に汗握る熱戦を繰り広げました。

強豪くだし悲願の初優勝

京都市職労チーム
準決勝第1試合

13年ぶりに出場した静岡市労連のメンバーは全員が全国大会初参加です。静岡市労連は予選で2戦全勝という好成績を残して準決勝にすすみました。チームは「優勝めざしてがんばる」と思いを語ります。

一方の京都市職労は2014年、2016年に自治労連特区連と対戦し敗れ、「今年こそ」と決意を語り、決勝戦進出を争います。

第1セットは京都市職労が、静岡市労連の攻撃の勢いに押される場面があったものの、京都の的確なブロックで得点をなかなか許さない試合展開で21―17と制します。続く第2セット。静岡市労連も粘りを見せますが、的確なブロック、鋭いアタックを重ね、21―13で京都市職労が決勝へコマをすすめました。

準決勝第2試合

昨年優勝を争った愛媛・西条市職労と東京・自治労連特区連の対決は、第1セット序盤から自治労連特区連が先行、西条がブロックで粘るも21―8で西条は第1セットを失います。

第2セット。自治労連特区連が先制、西条も粘りのブロック、アタックを重ねるも、自治労連特区連の鋭いアタックがたて続けに決まるなど、点差が開き、安定した試合運びとなり、前回優勝者の貫録を見せる自治労連特区連が21―8で決勝にコマをすすめました。

決勝戦

これまでの対戦歴は、自治労連特区連がリード。悲願の初優勝をめざす京都市職労の第1セット序盤は、両者互いに点を取り合いながらも、自治労連特区連を攻勢的に攻めます。中盤以降、京都市職労が3人のアタッカーで着実に攻撃を積み重ね21―13でセットを奪取。

2セット目、後のない自治労連特区連は強烈なアタック、サーブを繰り出します。試合は終盤まで拮抗しますが、結果21―19でゲームセット。京都市職労が自治労連都特区連を破り、初優勝を果たしました。

〈予選リーグ〉

Aブロック
1位 自治労連特区連(2勝)
2位 堺市職員労働組合(1勝1敗)
3位 市原市職員労働組合(2敗)

Bブロック
1位 静岡市職員労働組合連合会(2勝)
2位 古河市職員労働組合(1勝1敗)
3位 名古屋市職員労働組合(2敗)

Cブロック
1位 京都市職員労働組合(2勝)
2位 倉敷市職員労働組合(1勝1敗)
3位 一関市職員労働組合(2敗)

Dブロック
1位 西条市職員労働組合(2勝)
2位 四万十市公務公共職員労働組合(1勝1敗)
3位 上尾市職員労働組合(2敗)

▲得点を決め喜ぶ京都市職労チーム

投走攻守が光り初優勝

長崎市役所チーム
準決勝戦第1試合

前々回優勝の愛知・豊橋市職労と6年ぶりの出場となる兵庫・西宮市職労が対決。初回に豊橋が1点を先取するも西宮も1点を取り返します。しかし2回の表、豊橋が4点を取り、西宮を大きく引き離す試合展開に。西宮は3回と4回の攻撃で1点ずつ点をとり、点差が縮んでいきます。しかし、豊橋の好投で、西宮の攻撃が押さえられ、6対4でゲームセット。

準決勝第2試合

長崎市役所と埼玉・所沢市職労が対戦。互いに堅実な守りが光るなか、終始緊張感ある試合でした。1回表に長崎が1点を先取。そのあと2回、3回に立て続けに点をとりました。所沢も攻撃でランナーを出すも、長崎の堅い守備に阻まれ、得点になかなか結び付きません。

一方、所沢の守備も光り、4回、5回、6回と長崎に得点を許しませんでしたが、長崎のピッチャーの好投に、点を得ることができず、3対0でゲームセット。

決勝戦

長崎市役所と豊橋市職労。このカードは第26回大会と同じカードで、その時は豊橋市職労に軍配が上がりました。

1回の表裏は両者0対0です。試合が動いたのは2回の表。長崎が1点を先取。3回の表にさらに3点をとります。

豊橋の攻撃も光りますが、準決勝から際立っていた長崎の堅い守備の前に、ランナーを出すも、得点になかなかつながらない展開が続きます。

4回の時点で4対0で、豊橋はここで得点を重ねたいところでしたが5回表、長崎に得点を許し、点差が開きます。

6回、7回が勝負の豊橋が攻勢的な攻撃を仕掛けるも点には結びつかず、第26回の展開とは逆に、長崎が、2年ぶりの出場で悲願の初優勝を果たしました。九州ブロック勢としても初の快挙です。

▲胴上げで初優勝を喜ぶ長崎市役所チーム

▲仲間に声援を送る秋田・大仙市職労チーム


今月の連載・シリーズ

いい旅ニッポン見聞録
第21録
新潟県南魚沼郡湯沢町 貝掛(かいかけ)温泉
目を酷使するあなたにピッタリの目の温泉

美味しいお米と伝統の織物

かがやきDAYS
〔40〕
愛知・瀬戸市職労 岡田 正大(まさひろ)さん
ライフワークとして芝居を続けたい
まちコレ
Collection40
おのまち小町アイスバーガー
小野小町ゆかりの町に根付く冷たくてあつあつな地元の味

福島県小野町

うレシピ
第71品
福島・郡山市職労 山内 恵美さん
コーンフレークボール

よろコーンで子どもたちにブレーク

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