辺野古埋め立て・新基地建設をめぐる最高裁判所の地方自治を踏みにじる

不当判決に断固抗議する(談話)

2016年12月21日

書記長 中川 悟 

 最高裁は20日、沖縄県名護市の辺野古埋め立て・米軍新基地建設に関わる国の違法確認訴訟において、福岡高裁那覇支部が9月16日に下した判断を追認する「上告棄却」の不当な判決を出した。

 13日のオスプレイ墜落事故で、改めてオスプレイの危険性が明らかになっているにもかかわらず、19日には飛行を全面再開し、日本政府もそれを容認していることに、沖縄はもとより全国で不安と怒りが広がっている。そうしたもとでの新基地建設容認の最高裁判決に満身の怒りを込めて断固抗議する。

 この裁判は、国政選挙や県知事選挙などで示された沖縄県名護市辺野古への米軍新基地建設反対の県民の意思を踏まえ、翁長知事が「辺野古埋め立て承認取り消し」を行ったことに対し、その撤回を求めた国の是正指示に、翁長知事が従わないのは違法として国が県を訴えたもの。埋立事業の必要性や国の地方自治体への関与のあり方、辺野古新基地建設の是非などが争われた。

 最高裁は、9月の高裁判決が「国の計画が不合理でなければ知事は尊重すべきだ」「普天間の危険を除去するには辺野古に新基地を建設するしかない」など乱暴に述べていた点は採用しなかったものの、前知事の埋め立て承認に違法がないので、その承認は取り消せないとした。

 しかし、基地が集中する沖縄県民の権利と平穏に暮らしたいとの総意を貫くために、翁長知事が第三者機関のていねいな検証をもとに、前知事の承認に瑕疵があったとして、その承認を取り消したのである。最高裁の決定はそうした実態・経過を全く踏まえない、不当なものである。

 そもそも、国防や外交にかかわる事項であっても、それが地域住民の生活にかかわる限り自治体の判断は尊重されなければならず、国の関与は最小限度でなければならない。それが国と地方自治体が対等・協力の関係であることを定めた改正地方自治法の趣旨であり、6月の国地方係争処理委員会も、そうした点を踏まえ、国と県の真摯な話し合いを求めた。高裁判断を追認した最高裁の判決は、地方自治を真っ向から踏みにじるものであり、今後、全国で地方自治を侵害する影響が出かねない。

 最高裁が埋め立てを認める判断をしたものの、辺野古新基地建設阻止にむけ、来年3月末で期限が切れる辺野古海底の岩礁破砕の許可・不許可など、県知事と名護市長が有する権限は20近くもある。

 自治労連は、沖縄県民の思いを受け止め、その先頭に立つ翁長知事のたたかいを支援するとともに、地方自治を守るたたかいを全国から展開していく。沖縄県民に連帯し、普天間基地即時撤去、辺野古新基地建設反対、高江の米軍ヘリパッド建設ストップ、オスプレイ配備撤去、米海兵隊の撤退、米軍基地の撤去にむけて、全国で運動をさらに強化していくものである。

以上