2011年1月26日

第177通常国会開会にあたって


日本自治体労働組合総連合
書記長 猿橋 均

第177通常国会が1月24日開会された。会期は6月22日までの150日間である。この通常国会では、国民・労働者の暮らし・福祉・雇用・営業に関わる重要な11年度予算案や法律案などが審議される。

開会初日には、菅首相が施政方針演説を行い、①6月をめどにTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)参加決定で「平成の開国」、②消費税増税など「税と社会保障の一体改革」による「最小不幸社会」の実現、③政治改革などの「不条理をただす政治」を目指すなどとしている。

いうまでもなくTPPは、ごく一握りの輸出大企業のために、340万人の雇用に影響を与え、食料自給率を13%に落ち込ませ(農水省試算)、地域経済に壊滅的打撃を与えるものである。「税と社会保障の一体改革」は、大企業・大資産家に減税をばら撒き、社会保障を切り捨てながら、その財源は消費税が「非常に重要」だとし、消費税大増税をうたうものである。しかも、社会保障や消費税増税など国民への負担押し付けの露払いとして議員定数削減の議論を呼びかけ、民主主義を破壊し、公務員賃金のより一層の引き下げを狙っている。いま重要なのは、消費税増税ではなく、大企業に応分の負担を求める税制への転換である。「不条理をただす政治」をいうならば、まず小沢元代表の証人喚問に応じるべきである。

2011年度予算案では、歳入では、赤字国債38兆2080億円と税外収入の合計額が44%に達する状況であるにもかかわらず、法人税の実効税率を5%引き下げ、証券優遇税制を2年延長するなど、大企業・大資産家を優遇する税制をさらに拡大させる。歳出では「元気な日本復活特別枠」に2兆1000億円を配分しながら、そのうち在日米軍への「思いやり予算」が1858億円を占めるなど、まったく国民生活の充実要求に応えたものになっていない。

個別法案では、住民自治と住民福祉を後退させる地域主権改革推進法、保育を完全市場化するための「子ども・子育て新システム」関連法案、介護保険の負担を増やしサービスを削る法案など、国民生活を破壊し、公務公共サービスを縮小する法律案が準備され、抜本的改正が求められる労働者派遣法など、重要な法案が目白押しである。

法案以外でも、普天間基地の即時撤去問題などが大きな争点となる。

自治労連は、このような重要事項が審議される通常国会を、春闘課題とも重ね合わせ、国会内と国会外の運動との連携を強め、現政権に労働者、国民の要求実現を迫るとともに、4月のいっせい地方選挙で地方から政治を変えるために大奮闘することを、全国の仲間に呼びかけるものである。

(以上)