猪瀬東京都知事の辞任表明にあたり

真相の徹底究明を求め、住民本位の都政への転換のため奮闘する(談話)

2013年12月20日

日本自治体労働組合総連合

書記長 猿橋 均

 猪瀬東京都知事は、昨日都庁で記者会見を開き、医療法人「徳洲会」グループから返済期限のない5000万円を無利子で受け取った問題で、辞任を表明した。

 東京自治労連をはじめ自治労連は、この問題の徹底究明を求めてきた。

 現金の授受が、昨年12月の知事選直前である11月20日であり、徳洲会から5000万円を受け取った翌21日に、猪瀬氏は知事選立候補を表明している。このことは、本人が主張する「個人的な借入金」などではなく都知事選挙にむけた資金調達であり、公職選挙法や政治資金規正法違反の疑いを免れない。猪瀬氏は、今年9月に徳洲会側に全額返却したとしているが、都選挙管理委員会への収支報告書にも借入金の記載はなかった。猪瀬知事の釈明は、当初「資金提供という形で応援してもらうことになった」としていたにもかかわらず、その後「生活のため」、「個人事務所の運転資金」などと、二転三転した。

 都議会は、受領の経緯や資金の趣旨などを質すため集中審議を実施し、昨日18日には、都知事として初の対象となる「証人喚問」や資料提出に強制力をもつ調査特別委員会(百条委員会)の設置を都議会全会一致で決定し、疑惑の本格究明に乗り出す矢先の辞任表明となった。百条委員会では、5000万円の使途や、都知事の職権を利用した徳洲会への便宜供与についても解明の予定であった。

 既に報道されているように、猪瀬氏は徳洲会が購入を希望した東京電力病院を売却するよう、昨年6月の東電の株主総会で迫った。徳洲会グループはその後、東電病院の入札に参加したことを明らかにしている。猪瀬氏はこの間の答弁で、東京都福祉保健局に命じて東電病院を立ち入り検査させ、株主総会での質問材料を得たことを認めている。まさに、徳洲会との癒着が構造的なものであったことは明らかである。

 猪瀬都政が石原都政を引き継ぎ、オリンピック招致に75億円など、都税を湯水のように使い、1メートル1億円とも言われる外環道建設の推進、築地市場の移転など大型公共事業を推進する一方、国保料(税)の減額のための広域自治体としての補助などには背を向け、都民福祉を後退させてきた。また、猪瀬都政を支えてきたオール与党ともいえる自民、民主、公明、維新、みんなの党などがこの間、知事が提案した190すべての議案に賛成するなど、悪政を推進してきたことも事実である。

 自治労連は、猪瀬知事辞任後も、疑惑の幕引きを許さず、百条委員会で疑惑の真相の究明を行うことを強く求めるとともに、年明け2月に想定される東京都知事選で、都民本位の都政を実現させ、憲法をいかす日本への先駆けとして、首都での勝利にむけ全力でたたかうものである。

 

以上