日本の主権を脅かし、くらしと地域を破壊するTPP承認・関連法案の成立強行に断固抗議する(談話)

                          2016年12月12日

                          書記長 中川 悟

 12月9日、政府与党は参議院本会議において、TPP承認案・関連法案の採決を強行し、自民、公明、維新などの賛成で承認・成立された。国会決議も公約も踏みにじり、日本の主権を脅かして、国民のいのちやくらし、地域を脅かす暴挙に、自治労連は満身の怒りを込めて抗議する。

 TPP協定は、農林水産大臣が「重要農産品で無傷なものは一つもない」と認めたように、「TPP断固反対」とした自民党の公約にも、「重要農産品の交渉除外」を求めた国会決議にも反するものである。また、協定に盛り込まれたISDS条項により、地元の中小企業に公共事業を優先して発注したり、学校給食の食材に地元で採れた農産物を使用している自治体では、外国企業から損害賠償の訴えを起こされる危険がある。

 安倍晋三首相は今後、TPP実現に向け「米側への働き掛けを継続する」としているが、トランプ次期米大統領がTPP協定の枠組からの離脱を表明しており、発効は絶望視されている。一方でトランプ氏は、多国間貿易協定に代わり、2国間協定に軸足を移し、相手国に対して厳しい要求を迫ろうとしている。日本政府がTPP協定を承認したことにより、協定に盛り込まれた内容が、今後の2国間協議の出発点とされ、さらに厳しい譲歩が迫られるおそれがある。

 自治労連はこれまで、中央、地方で「TPPからの撤退」「国会での批准阻止」を訴え、各地で自治体、JA、医師会、経済団体など広範な団体との懇談をすすめ、共同を広げてたたかってきた。TPPに反対する世論は、立場の違いを超えて広がり、多くの地方議会から「今国会でTPP協定を批准しないこと」「政府は国民に十分な情報開示と説明を行うこと」を求める意見書が採択された。

 自治労連は、政府に対してTPPからの撤退を求めるとともに、日米2国間協議を含め、多国籍大企業の利益のために、国民のいのちもくらしも差し出す、あらゆる通商交渉に反対する。また、憲法を踏みにじり、平和と民主主義、国民生活と地域を破壊する安倍政権の暴走にストップをかけるため、TPP反対運動で構築してきた国民的な共同の力を発展させて、奮闘するものである。                     

                                                                                         以上