戦争法の具体化=南スーダン派遣の自衛隊に駆けつけ警護等の新任務付与を決めた閣議決定に抗議する(談話)

2016年11月15日
  書記長   中川  悟

 国民多数の声を押し切り、安倍政権は11月15日の早朝の閣議で、11月20日から順次、南スーダンに派遣される自衛隊に「駆けつけ警護」や「宿営地の共同防護」という新たな任務を付与することを閣議決定した。
 駆けつけ警護は海外で自衛隊の武力行使に道を開くことになりかねない。憲法9条に反する戦争法を発動させる閣議決定に対して、満身の怒りを込めて抗議するものである。
 安倍政権は、2015年9月に戦争法を成立させたことを踏まえ、現在PKO活動をしている南スーダンでの具体化もねらっていたものの、参議院選挙への影響を回避するため、この秋に先延ばししてきた。
南スーダンは2011年にスーダンから独立したが、2013年末頃から大統領派と前副大統領派による民族紛争から内戦状態となっている。7月にも大規模な戦争が起こり300人を超える死者が出ており、さらに10月にも軍事衝突が起き、一般市民を含め60人を超える人が亡くなった。軍事衝突、内戦状態が続き、中国やケニアのPKO部隊が任務遂行拒否、撤退する事態になっている。こうした危険な状況にもかかわらず、稲田防衛相は南スーダンにわずか7時間の滞在だけで「現地情勢は安定」と発言。安倍政権は、内戦を単なる「衝突」「発砲事案」と言い繕い、PKO5原則は維持され、紛争当事者の間で停戦が成立しているとして、新任務の付与を強行した。
 新たな任務付与は、自衛隊が南スーダン国民に銃口を向けることとなり、このことは自衛隊員が南スーダン国民から、ねらわれる対象としてさらされることになる。自衛隊が海外で戦争する軍隊になり、「殺し殺される」状態がいつ起きてもおかしくない状況となる。この閣議決定は、戦後71年間憲法の下、日本国民が営々と築いてきた「平和」を「戦争」の体制に塗り替える重大きわまりないものである。
 直近のどの世論調査でも、自衛隊に駆けつけ警護等の任務を付与することに反対が50%を超えて、賛成を大きく上回っており、多くの国民が自衛隊の平和維持活動での新任務付与に批判的であることを示している。
 自治労連は、自衛隊への駆けつけ警護の新任務付与する閣議決定の撤回、南スーダンからの自衛隊の撤退を強く求める。そして戦争法の廃止、憲法を守りいかす運動を広げ、来るべき衆議院総選挙で、国民のいのちとくらしを脅かす安倍政権の退陣にむけて奮闘する。