安保法制(戦争法)の施行に断固抗議する(書記長談話)

 

日本自治体労働組合総連合

書記長    中川 悟 

 

 安倍政権は国民多数の反対を押し切り、2015年9月19日に集団的自衛権の行使を可能とする安保法制(戦争法)を強行成立させたが、3月29日、国民多数が引き続き、戦争法廃止を求めているにもかかわらず戦争法の施行を強行した。自治労連は、戦争法施行に断固抗議するものである。

 日本政府は、現在、南スーダンに派遣している自衛隊PKO(国連平和維持活動)部隊に、生物・化学兵器や放射性物質、爆発物などによる攻撃に専門で対処する特殊武器防護隊を派兵するなど、戦争法の具体化をすすめている。

 戦争法が施行されたことにより、自衛隊に「駆けつけ警護」や武器を使った「安全確保任務」といった新たな任務が、南スーダンでいつでも可能になった。政府は、参議院選挙など国政選挙への影響を懸念し、これらの任務の付加は参議院選挙後ともいわれているが、自衛隊員が戦闘に巻き込まれ、殺し殺される危険、自衛隊が海外で戦争する軍隊になる危険が現実のものとなっている。

また、安倍首相が対IS(イスラミックステーツ)への軍事作戦への参加の可能性を否定しないように、戦争法が存在する限り米国の戦争に巻き込まれる危険は消えない。しかも、安倍首相は憲法の明文改憲について「在任中に成し遂げたい」として、緊急事態条項の創設を糸口に9条改憲に執念を持っている。こうした安倍政権の行動は何ら正当性がなく立憲主義を踏みにじる行為であり、断じて許されるものではない。

 戦争法廃止を求める市民連合が12月に発足し、「戦争法廃止2000万統一署名」が短期間の間に500万筆を超え、3月29日の戦争法施行日の国会前行動には3万7000人が集まるなど、戦争法廃止を求める国民の世論は、引き続き大きな広がりを見せている。この取り組みは、5野党の共闘をつくりだし、戦争法廃止法案が共同で提出されたことにもつながっている。さらに参議院選挙で一人区の選挙協力がすすめられるなど、安倍政権を追い詰める動きが加速している。

 世論調査では「朝日」(1/19)で、安保関連法に「賛成」31%、「反対」52%、「毎日」(3/7)では戦争法を「評価する」37%、「評価しない」49%、「読売」(17日付)でも賛否がきっこうするなど、国民の不安が払拭されていないことを示している。

 70年前、日本国憲法が施行されたのと時期を同じくして、全国で自治体労働組合が結成されたのも、「二度と戦争はゴメンだ、食料と賃金を」と、住民・職員の生活を守り、自由と平和な日本を建設することなどが原点であった。

 安保法制(戦争法)のもとで自治体労働者は、戦争を推進し住民を戦争に動員することを仕事としてせざるを得なくなってしまう。また、軍事費ばかりが増やされ、住民の生活を支える社会保障や地方財政が切り縮められていくことにもなる。日本をそんな社会にしてはならない

 戦争法廃止にむけて自治労連は、全力で取り組むとともに、「戦争法廃止2000万統一署名」の成功と、参議院選挙で国民の声に耳を傾けない、安倍政権の暴走にストップをかけるために奮闘する。

2016年3月30日