2018年7月30日

書記長 中川 悟

 7月26日、厚生労働省中央最低賃金審議会は、厚生労働大臣に2018年の地域別最低賃金改定の基礎となる引き上げ目安を答申した。この間の「働き方改革実行計画」や「骨太の方針2018」などが示した目標など安倍政権の意向に沿って、平均3.1%、同26円の引き上げとなった。

 その結果、最低賃金(最賃)の全国加重平均額は874円で、19県が800円未満にとどまるとともに、東京などAランクが27円、京都、広島などBランクが26円、北海道、新潟などCランクが25円、青森、沖縄などDランクが23円となり、地域間格差は昨年の221円から225円とさらに広がる結果となった。目安通りに改定されると、東京と最低県との年間1800時間では格差が40万円を超える水準となる。

 目安は3年連続で政府が示す「3%」の引き上げとなり、3年連続で最高額を更新したものの「今すぐ1000円」に届かないばかりか、最高額の東京の最賃でさえフルタイムで働いても月14万7000円、年間177万円であり、年収200万円以下のワーキングプアが解消されない水準である。また、最賃の地域間格差についても縮小や是正どころか、さらなる格差拡大は到底許せるものではない。

 各地で取り組まれた最低生計費調査の結果を見ても全国どこでも生計費にほとんど差がなく、格差拡大が若者の人口流失や地域経済の疲弊など深刻な影響を与えている。こうした地方の実情を無視した目安に断固抗議するものである。さらに、目安の決め方も審議非公開となっており、非民主的な審議運営に対して、日本弁護士連合会をはじめ地方弁護士会から問題視する声が強まっており、審議を公開し、委員の人選など公平・公正に行われるべきである。

 自治労連は、全労連の「最賃アクションプラン」の全国一律最賃制確立の運動を積極的に受け止め、非正規公務公共関係労働者の均等待遇など賃金改善や処遇改善、自治労連の「中期的な賃金闘争方針(案)」で公務員賃金改善、最賃引き上げ、公契約適正化など制度的な賃金改善に取り組んできた。

 中央最低賃金審議会の答申を受けて、舞台は地方最低賃金審議会へと移るが、自治体職場でも高卒初任給がほとんど最賃水準レベルにあること、最賃水準で働いている仲間も多くいることから各地での最賃引き上げのたたかいは重要となっている。今後始まる地方最低賃金審議会に向け、各地で最賃引き上げの共同や運動を職場や地域からさらに広げ、中央の最賃目安を乗り越え、地域間格差是正に向け、各地で最賃の大幅引き上げを勝ちとろう。

以上