「改定国民投票法」の成立に断固抗議する

                                2014年6月16日

                            日本自治体労働組合総連合

                            書記長 猿橋 均(談 話)

 6月13日参議院本会議にて、共産党、社民党を除く与野党8党により「改定国民投票法」が可決、成立させられたことに対し、断固として抗議する。

 自治労連は、5月8日の衆院憲法審査会に松繁美和副中央執行委員長が参考人として出席し意見陳述を行い「2007年に成立した『改憲手続法』は、明文改憲のレールを敷くためのものであり国民の側が求めたのではなく、政府の側が要求して進め、『立憲主義の原則』に反するとともに、制定過程から問題が山積した『欠陥法』である。『欠陥法』となった原因は、国民の中で十分な論議を尽くさず、『改憲ありき』で結論を急いだことにある。今回、また同じことを繰り返すことは、到底容認できない。」との立場を表明した。

 今回の「改定」では、選挙権年齢の18歳への引下げを棚上げにして投票権年齢だけを確定しており、投票権年齢と選挙権年齢の不一致を長期間許すことになるという問題を残している。さらに、「最低投票率の定め」がない「欠陥法」のまま「改定案」を押し切ったものでもあり、許す事は出来ない。

 また、「公務員の国民投票運動を認める」と言う内容になっているが、この点については、5月8日の参考人意見陳述で指摘した問題点がそのまま残されている。第一に、「改定案」は、裁判官、検察官、公安委員会の委員及び警察官を「特定公務員」として禁止の対象としているが、7年前の到達点「憲法尊重擁護の義務を負う公務員こそ、積極的に関与すべきである。」との考え方に逆行している。第二に、組織的な行為の規制については、「公務員の労働組合」にとどまらず、公務員が加わった「市民団体」などの活動をも規制することにつながり、結社の自由に反し、市民の自由な活動も制限することになりかねない。第三に、地位利用による違反に対する罰則について、地位利用はあってはならないことではあるが、悪質な行為に対しては、信用失墜行為等の公務員法制上の懲戒処分という制裁で十分対処できるものであり、「委縮効果」を生むものであることは明らかである。

 2007年の成立当時から今日に至るまでも、国民の中に「改憲」を望む声はない。にもかかわらず、今回「改定」を急ぎ強行したことは、安倍首相が憲法解釈による集団的自衛権の行使容認を狙うなどの「戦争する国づくり」の動きと並行して明文改憲をすすめる条件づくりという狙いがあることは明らかである。

 自治労連は、憲法を尊重擁護する立場から、いかなる「改憲」策動にも断固として反対してきた。引き続き、「改定国民投票法」の施行を許さず廃止を求めるとともに、安倍内閣による集団的自衛権の行使容認への「閣議決定」を許さず、「憲法をいかし、守る」たたかいに全力を尽くす決意を改めて表明するものである。

以上