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全てのいっせい地方選挙をただちに延期するなど東日本大震災の救援・復興に国も地方自体も持てる力の全てを発揮しよう!

2011年3月15日

全てのいっせい地方選挙をただちに延期するなど東日本大震災の救援・復興に国も地方自体も持てる力の全てを発揮しよう!


日本自治体労働組合総連合
書記長 猿橋 均

1 東日本大震災は、死者・行方不明者が6,000人を超え、負傷者は1,889人、孤立者は1万1千人に及び被害はさらに拡大するのは確実な状況です。避難者数も6県で41万6千人に及んでいます。その上、福島県の東京電力福島第一原発では、全ての施設で爆発が発生し炉心溶融から臨界、格納容器の破壊も懸念される事態に至っています。

2 震災の影響は、被災地以外の地域でも電力不足による計画停電に伴い、交通機関が大混乱しています。企業の被災に伴う生産現場の停滞が長期化すると見込まれ、物流機能が著しく低下しています。極端な食料とガソリンなどの不足に見舞われ、国民生活は被災地でも被災地以外の地域でも混乱するとともに、こうした事態が長引くと予測されます。

3 こうした中、さし迫ったいっせい地方選挙について、3月14日民主党の岡田克也幹事長は与野党幹事長・国会対策委員長会談で、東日本大震災の被災地で4月のいっせい地方選挙を延期する臨時特例法案を提出する方針を示しました。対象地域や期間はこれから調整としていますが、野党も賛成して週内に成立する見通しとなっています。

 しかしながら、今回の未曾有の被害をもたらした東日本大震災の被災地は、極めて広範に及ぶとともに、国と全国の地方自治体あげての救援と復興に全力を傾注しなければ被災住民の生活の安定を取り戻すことは不可能です。同時に、医師、看護士、保健師、土木・建築技師、事務職などあらゆる職種の自治体労働者が要請に基づき現地に派遣される時期にもあたります。

4 いっせい地方選挙においては、今後4年間の自治体のあり方をじっくりと政策論議することが求められており、また、電力・資源不足のなかで、選挙実施に伴いガソリンや電力が大量に消費されることは矛盾と言えます。

 未曾有の被害をもたらした東日本大震災に直面し、さらに原発被災に伴う2次災害が拡大する事態が続き長期化が予想される中、国民生活の救援・復興のために、国際的な支援とともに国・地方自治体が全力を傾注することが求められます。

 国民生活の安全・安心を優先し、さし迫ったいっせい地方選挙を全国の足並みをそろえて、一定期間延長することを検討すべきです。

(以上)