minnademituketa このたび、日本自治体労働組合総連合(自治労連)と自治体問題研究所が、昨春より共同事業としてすすめてきた「地域循環型経済の再生・地域づくり」の調査提言運動のひと区切りとして、「みんなで見つけた この地域のたからもの-報告書」をまとめ、発表することにしました。

 この共同事業では、秋田県北秋田市、大阪府守口市及び東大阪市、佐賀県唐津市をリーディングケースに選び、地元の自治労連組織を中心に労働組合、民主団体及び研究者の皆さんのご協力を得て、住民アンケート、団体ヒアリング等を実施し、問題と解決策を見出すための調査活動をすすめてきました。

 住民アンケートでは住民の暮らしの実態や意識、ニーズ等が特徴的にあらわれ、団体ヒアリングでは地域や行政に対する熱い思いが語られ、地域の共同の力で地域再生を図る確かな「たからもの」を見つけることができました。

 この報告書は、第一次リーディングケースの最終報告書ではありますが、これで「地域循環型経済の再生・地域づくり」の運動を終えるわけではありません。
 第一次で取り組んだ北秋田、守口、東大阪、唐津の各地域では、今回の調査で見つけた「宝物」の価値を地域で共有し、対話と懇談を広げ、「たからもの」を地域の再生のために活かす政策提言や地域の皆さんとの共同の取り組みを引き続きすすめることにしています。 また、全国的には、第一次の経験を生かして、今春から「地域循環型経済の再生・地域づくり」の運動を全国各地で取り組む準備をすすめています。

 「地域循環型経済の再生・地域づくり」の調査・提言運動を始めた最大の理由は、小泉「構造改革」以降の新自由主義的「改革」によって、貧困と格差が拡大し、農業をはじめ地域の産業が衰退し、地域経済が著しく疲弊し、住民の暮らしが立ち行かなくなっていること、住民の暮らしと地域を守るべき地方自治体が、市町村合併や「(税財政の)三位一体の改革」による地方財政の圧縮などによって、住民のいのちと地域を支える役割を発揮できなくなっていること、地域と暮らしを丸ごととらえ、その基底にある地域経済を立て直す展望をえたいという思いです。

 しかし「構造改革」がもたらした問題と一言でいっても、その現れや解決の方策はそれぞれの地域によって異なり、それぞれの地域の特徴と可能性を見出すための具体的な調査が必要です。

 共同事業を始めて一年が経過し、この地域循環型経済の可能性を見出す調査活動が、多くの皆さんの注目を集めるところとなっています。昨年秋からの未曾有の経済危機によって、輸出型・外需頼みの経済構造の足腰の弱さが明るみになり、国民・住民・中小企業などの実需に支えられた内需型の経済構造への転換が、国民的な最重要課題として認められるようになったことも影響し、地域と日本の未来を切り拓く確かな道として、自治労連と自治体問題研究所による「地域循環型経済の再生・地域づくり」の調査・提言運動への期待と関心が寄せられています。

 この報告書が、それぞれの地域での、地域循環型経済の再生・地域づくりをめざす取り組みの、さらなる発展の礎となることを願っています。

地域循環型経済の再生・地域づくり研究会報告書 (508 ダウンロード)