健康で働き続けられる職場づくりは労働組合の使命!超勤実態調査など組合の姿が見える活動を進めよう

image004 自治労連は6月6~7日、第21回労働安全衛生・職業病全国交流集会を大阪市内で開催し、全体で93人が参加しました。1日目は、記念講演をはじめ、基調報告、特別報告、基礎講座の全体会、2日目は分科会が開催されました。

 開会あいさつを行った田川副委員長は、欧米に比べ、労働時間は長く、賃金は低い日本の現状にふれて、労働安全衛生活動の活性化をはかろう、全国の到達点・教訓を学び、取り組みを交流しよう、と呼びかけました。

 続いて、大阪自治労連の大原委員長から「パワハラ、メンタルヘルスの蔓延、病気で職場を去っていく職員も多い。安心して働ける職場環境をつくるため、労安分野での前進のきっかけとしたい」と地元を代表してのあいさつがありました。

 記念講演では、「健康で働き続けられる職場を創るために」と題して、九州社会医学研究所長で、働くもののいのちと健康を守る全国センター副理事長の田村昭彦さんが講演しました。

 自己紹介の中で、北九州での研修医時代に診察した患者の例をあげ、社会格差が医療を受ける権利すら奪っている現実を体感し、社会医学や働くもののいのちと健康を守る運動に進んでいったことや、建設アスベストなどの問題に取り組んでいることを紹介。「健康とは何だろう」では、WHO憲章前文にある「完全な社会的福祉の状態」が重要で戦後日本では経済的格差を縮小する方向で施策が進められ、それが長寿につながっていたが、新自由主義の台頭により格差が拡大していること、イギリスの研究ではステータス(階層)と平均余命が正比例していることなどを話され、健康な職場づくりに労働組合の果たす役割は大きく、「朝、元気に”行ってきます”と家を出て、仕事が終われば五体満足で家に帰す、これは労働組合の役割だ。」と締めくくりました。

 基調報告では、杉本中執(自治労連労働安全衛生・職業病対策委員会事務局長)が長時間過密労働、メンタル不調の発生状況、定員削減が限界にきて、仕事だけが増え人員が足りない職場の実態や公務災害等の認定状況等について報告。また、メンタルヘルスやハラスメントの学習会、超勤実態調査、アンケート活動など、この間の地方組織・単組のとりくみを紹介し、今後の方針として、超勤実態調査など組合の姿が見える活動に取り組み、当局の意識を変えていくこと、などを提起しました。

 特別報告では、岩手自治労連の渡辺書記長から、東日本大震災にかかわって県本部として、特殊公務災害の「学習・対策会議」の開催、自治体要請書の提出・申し入れなどを実施し、97人(2015年5月26日時点)が特殊公務災害に認定されたこと、非正規雇用職員に特殊公務災害の規定がないことに対して運動を進めていくこと、吹田市職労の竹内書記次長から、元ヘルパー長谷川さんの頸肩腕・腰痛症が、長い闘争の末に公務災害認定を勝ち取ったこと、基金の民主的運営を実現させるため全国の共同の闘いが必要、との報告がありました。

 1日目の最後に、全労働省労働組合・大阪基準支部の丹野支部長を講師に、基礎講座が行われました。労働基準法・労働安全衛生法などの法制度を中心に、地方公務員の適用関係や安全配慮義務、労働時間問題、36協定などを学びました。

分科会

image010 2日目は、①メンタルヘルス対策、②ハラスメント問題、③健康で安全な職場をつくろう、④不払い残業の根絶・長時間労働の防止、⑤安全衛生委員会の活性化・活動交流、⑥公務災害・労働災害認定請求、交流、⑦書記局の健康対策の7つの分科会が行われました。それぞれの分科会では、医師、自治労連弁護団弁護士、労働基準監督官などによる講演や取り組みのレポート報告、交流などが行われました。

 参加者からは、「健康について、住居や教育といった社会背景、所得格差や生活水準、平和など大きな視点で考える必要があることがわかった」「格差により病気発症率が違うなど新しい発見があった」「労働組合として、労安活動を権利闘争の重要分野と位置付け闘うことが大事」「安全衛生委員会の内容を組合で話し合う必要があると思った」などの感想が寄せられました。