メニュー

長野自治労連 東御市花岡市長と懇談
「閣議決定で(憲法解釈を)変えていくことは乱暴」

  11/12(水)、全労連「かがやけ憲法・全国キャラバン」の一環として、長野県自治労連が中心となり上田市、坂城町、東御市の3自治体を訪問しました。3か所とも予定していた1時間はあっという間に過ぎ、それぞれ充実した意見交換をすることができました。

  懇談では今年10月に発行された「憲法と地方自治をいかし、こんな地域と日本をつくりたい」リーフレットを活用し、自治体労働者の立場からの願いをお伝えしながら進めました。

  今回の懇談の中で、花岡東御市長からは「憲法と自治体職員との関係」について「任用される時に、憲法を擁護することを誓っているが、改めてしっかりと勉強する機会があってもいいかと思う。」という意見をいただきました。「明文・解釈」の両面で改憲が進められているなか、公務労働者として改めて憲法について学習すること、自治体首長との懇談、住民宣伝行動の三つを柱に進めるのが、自治労連が特別の任務としてすすめる憲法キャラバンです。引き続き長野県自治労連として憲法キャラバンに取り組んでいきます。 

上田市 「憲法や条例に沿ってやっていく」

  11時からの上田市との懇談には、県本部山下書記長、上田市職労役員、全労連高橋副議長らが参加し、上田市からは総務部長らが対応しました。

  憲法問題では、総務部長から「そういう動きがあると把握している。私たちは憲法や条例に沿ってやっていく」との話があり、集団的自衛権の行使容認反対の意見書が議会で否決された経過を説明されました。また、核兵器廃絶については「非核平和都市宣言」を合併後に再度議会で採択し掲げていること、11日まで松本市で開催された平和首長会議に副市長が出席した等、市としての対応が紹介されました。さらに、上田市では必要な人材の確保に努めているが、正規と非正規職員が半々の状況であるとの話があり、参加者から「官製ワーキングプアを生み出さないためにも正規採用を増やして」と訴えがありました。

坂城町 「集団的自衛権の行使容認に反対する意見書が採択された」

 午後1時から町役場を訪問。総務課長らと懇談しました。課長は「集団的自衛権の行使容認に反対する意見書が議会で採択された」こと、「核兵器廃絶に向けて毎年原爆が落とされた日に町内にサイレンを流し、黙とうを呼びかけている」など町としてのとりくみを紹介しました。また、リフォーム補助について4~5000万円の予算を計上し、町内の事業主、大工さん、水道屋さんから多くの申し込みがあり、歓迎されているとの話もありました。さらに、市町村合併については「ここから見える範囲内の15分で駆けつけられるほどの小さな町であり、その良さを生かして住民サービスを進めたい。合併する考えはない」と話され、参加者と適正な自治体規模について懇談しました。最後に「官製ワーキングプア」の話となり、「小さな町であるが、社会人採用も含めて、毎年6~7人を採用している」との話がありました。 

東御市 「閣議決定で変えて行くことは乱暴」

 午後3時からは東御市を訪問し、花岡利夫市長と懇談しました。市長は率直に「(皆さんと)若干、違う。憲法に沿image011ってやることも憲法の望むところであるが、そぐわないところは変えることも考えなければならない」と語るとともに、「閣議決定で変えていくことは乱暴」とも語りました。 参加者からの「そぐわないこととは?」との問いに、市長は「軍事力を保持しないは、無理がある」と答えました。また、核兵器廃絶については、「やらなくてはいけない。しかし、原子力と同じ土俵で扱うことには反対。別けて議論すべき」と語りました。

さらに、市財政については「町の時代に工場団地をつくり、政策的に企業を誘致したが、それらの企業が利益をあげ、大きく成長していることもあって法人税が増えている」と語り、参加者からアベノミクスの効果について問われると、「3本の矢については可能性がゼロではないが、成功率は低いのではないか」との見通しを語りました。

   3自治体訪問後、上田駅前で、「憲法を守り、生かそう」と憲法キャラバンの宣伝行動を行い、1日の行動を終えました。