3月5日、9日と衆議院の総務委員会で、田村貴昭衆議院議員(日本共産党)が、東日本大震災被災地自治体での人員不足問題とともに自治体職員の健康・メンタルヘルス対策について国の対策強化を求めました。この国会質疑は、自治労連と岩手自治労連が3月4日に総務省・復興庁へ要請した内容(田村議員も同席)や、岩手自治労連がまとめた被災地の自治体の職員の状況をもとに行ったものです。 

「しっかりと復興が進むように専門職員を配置しなければならない」(総務相)

 田村議員は、自治労連と岩手自治労連が発刊した「3.11岩手 自治体職員の証言と記録」を手に持ち、陸前高田市や大槌町の自治体職員の証言を引用しながら、被災地の自治体職員が自ら被災をしながらも懸命に住民のいのちと暮らしを守るために奮闘した事例を示し、被災地の自治体職員の果たす役割について総務省の見解をただしました。高市総務相は「専門知識に精通して復興事業を担っておられる地方公務員の役割は、極めて重要なものだと思っている」「しっかりと復興が進むように、専門職員を配置していかなければならない」と答えました。

 また田村議員は、被災地の復興のために全国の自治体から派遣される職員数が被災自治体の要望する人数より不足している問題を指摘。被災自治体が復興のために職員を採用したり、全国から派遣職員を受け入れるのに必要な経費を全額国が負担する震災復興特別交付税について、集中復興期間の期限とされている2015年度以降も、継続、充実を図るよう求めました。高市総務相は「平成28年度以降は、財源も含めて、あり方を検討する」と述べるにとどまりましたが「被災地の復興に真に必要な事業の実施には支障が生じないように、適切に対応する」と答えました。 

「地方に、さらなる行革を促すことは考えていない」(総務相)

 また、田村議員は「集中改革プラン」により全国の自治体で職員が大幅に削減され、「被災地へ職員を派遣したくても、できない事情が自治体にはある」と指摘。総務省が地方交付税で人件費削減など「行革努力」を反映させている問題も取り上げ、「人員削減や行革努力等の縛りはなくすべきだ」と問いただしました。高市総務相は「各地方公共団体にさらなる行革を促すことを考えているわけではない。これ以上、とにかく行革しろ、行革しろとやれない、もうこれで精いっぱいだというところに対して強いるものではございません」と答えました。

 続く9日の国会質疑で田村議員は、大船渡市役所において産業医と嘱託の保健師が職員の健康チェックにあたっている「職員保健室」の例を示しながら、自治体職員のメンタルヘルス対策の強化を訴えました。地方公務員災害補償基金が取り組んでいるメンタルヘルス総合対策事業について、政府参考人の総務省自治行政局の丸山公務員部長は「派遣された職員が派遣元の自治体に戻った場合でも適用が可能である」と答弁。臨時職員が基金の事業の対象外となっている問題については「労働安全衛生法等によって、それぞれの地方団体において所要の対応、配慮が図られることになっている」「それぞれ復興の一翼を担い、ご努力頂いていることは十分に承知している。被災自治体の声をよく聞いて一緒に考えていきたい」と答えました。