自治労連運動の基礎(要求・運動・組織、自治体労働者論、共済活動)を学び、自らの仕事や思い・悩みを語り合い、今後、地方組織・単組の役員として積極的役割を担うことをめざし、青年組合員を対象とした自治労連青年ステップセミナー2015が2月21日(土)~22日(日)の2日間、自治労連本部で開催され、17地方組織、本部役職員・講師含め39人が参加しました。

 学校長である田川英信自治労連副委員長のあいさつに続き、穂積匡史弁護士(自治労連弁護団)から「憲法の視点から見る自治体のあり方」と題した講義が行われました。

 はじめに穂積弁護士は、参加者に社会心理学の知見について語りました。大多数の意見の中で、人は自分の意見を貫くことが出来にくくなる「同調圧力」や、その意見が通らないと感じた時、そもそもの自分の意見をも変えてしまう「認知的不協和理論」について話をしていただきました。今の政府が進めようとする改憲の流れは国会の中で多数派を占め、また一部メディアは、改憲派が多数と思わせるような報道を行い、国民に対して「同調圧力」や「認知的不協和理論」により、改憲しても仕方ないと思わせるような誘導につながっていることをお話しいただきました。

 地方自治はどういった性格のものなのか、中央と住民のどちらを向いて仕事をすべきかなどを学びました。集団的自衛権行使容認の話しでは、ある小学校の先生が生徒に「僕のお父さんは自衛官だけど、日本は戦争しない国だからお父さんは戦地に行かないでいいんだよね?」と質問された話を出されました。教育の中で政府の見解を教えなくてはいけないと悩む教職員の話は、政府の押し付けの仕事を進めなくてはいけない私たちの自治体労働者の仕事と通ずるところがありました。穂積弁護士は、前段の社会心理学の中で「同調圧力」を跳ね返すのは「正しい判断を貫くたった一人の力」で、教職員も教育上進めなくてはいけない仕事の中でも「先生もおかしいと思うよ」と一言言えるかどうかで、その生徒の考えが決まるのではと正しいことを貫く大切さを語っていただきました。自民党改憲草案は、その「個人」として尊重される国民一人ひとりの考えも、権力者を縛るための憲法から国民を縛るものへ変えようと危険な方向に向かっているお話しをいただきました。最後に自治労連のような確たる取り組みをしている団体の中で、地域から運動を進めてもらいたいとエールを送ってもらいました。

 2日目の第2講義は、桜井眞吾自治労連書記次長から「自治労連運動で青年がいきいきと働ける職場づくりと住民が平和で安心して暮らせる地域づくりを!」と題した講義が行われました。

 桜井書記次長からは、国会の世論と国民世論の差がある中で、政府は着々と国民の声を聞かず様々な政策や法整備を進めている今の状況や、地方交付税などを人質に賃金削減や「国言いなり」の地方自治体づくりを行っていることなど語られました。昨年の沖縄で行われた選挙での「オール沖縄」の勝利は、1995年の沖縄米軍少女暴行事件での安保条約「地位協定」への県民・国民の怒りやその後の本土と一体となった運動により、「オール沖縄」の声の背景があり、今回花を咲かせた経緯などを報告されました。沖縄を通して「平和問題」と「住民自治」について考えることとなりました。地域から声をあげるいっせい地方選挙の役割と自治労連運動を進める上で「夢」を語る大切さと、その「夢」を実現する仲間を増やす重要性を熱く語っていただきました。

 第3講義は、篠原勇自治労連共済専務理事から「万が一にどう備える?自治労連共済で『くらしを丸ごと守る』」の講義が行われました。自治労連共済の特徴や民間保険との比較など説明し、労働組合の拡大強化にとっても自治労連共済の拡大が重要であることを説明しました。

青年の声を実現するために、仲間を作ることの大切さ!

 2日間にかけて、「仲間作りの大切さ」のグループワークを行いました。 1日目は、それぞれの班に分かれて、image006普段仕事や生活で感じていること、また労働組合活動・青年部活動で感じていることなどを付箋紙に書き出し、模造紙に張っていくKJ法を用いて行いました。付箋紙に書き出された声は、仕事面では「人が少ない」「生活できる賃金がほしい」「超勤を付けようとすると文句を言われる」「事務量に偏りがある」など出されました。また、労働組合活動面では、「参加者の固定化」「加入になかなかつながらない」「組合に対していいイメージを持ってもらえない」などがあり、書かれた背景などをグル―プ内で説明しながら貼っていきました。その青年の声を実現するために、労働組合としてどうしていけば改善できるのかを話し合いました。「生活面については、労使交渉での要求ばかり。労働組合としても力を付けていかなくては」「今の環境についても、労働組合の頑張りで勝ち取ってきたものもあり、そのあたりをしっかり情報を出していく必要がある」「困った面もそれをきっかけにチャンスになった。ピンチをチャンスに!」など様々な意見が出されました。そのためにも、仲間を一人でも多く増やす工夫として「組合説明会で熱い思いで語ることが大切」「つながりを作ることが大切」「新人の勧誘を積極的に行うことが重要」などお互いの工夫やこれからの加入の呼びかけの決意も聞かれました。

 修了式では、講評あいさつで田川英信学校長も「私自身、自治体労働者の仕事とは?をもっと早く学んでいれば仕事のやり方も変わっていたのではないかと感じている。今日学んだことをどう生かすかは私たちにかかっている。楽しく活動し、交流し、仲間を増やす大切さを学び、横のつながりを作ってほしい」とメッセージを送りました。受講者を代表して奈良自治労連の小川浩司さんから「グループワークでみな同じような要求であることが知れた。労使交渉する際にも根拠を持って要求する必要がある。そのためにも交渉の際武器となる知識を学ぶため、今日持ち帰ったことをいかしていきたい」と感想と今後の決意が語られました。