自治労連は、1月29~30日に名古屋市内で第50回中央委員会を開催し、自治労連2015年国民春闘方針等を決定しました。

  はじめに猿橋均中央執行委員長代行が「安倍政権は企業が儲かれば労働者や国民も豊かになるという破綻image003済みのトリクルダウンに『この道しかない』として、いっそうの格差と貧困を拡大させようとしている。昨年の春闘で『すべての労働者の賃上げで景気回復』の世論を広げ、賃上げの流れを作ってきたことを確信に、さらに地域からの共同を広げるために地域に足を踏み出そう」「総選挙後の世論調査を見ても憲法改正、集団的自衛権行使、原発再稼働など国民の世論が総選挙の結果に反映していない。消費税増税、社会保障改悪、働くルールの改悪、原発再稼働、沖縄辺野古新基地建設など、安倍首相は争点を隠したが、安倍政権の『暴走』を厳しく追及してきた日本共産党が躍進し、沖縄の4選挙区すべてでオール沖縄の候補が勝利し、幅広い共同によって政治を変えることが出来ることを示した」「いっせい地方選挙に向けて憲法キャラバン、憲法や地方自治をいかすまちづくり、中小企業や農業など地域経済の振興、災害に強いまちづくり、地域格差是正など自治体当局との懇談の中でも安倍政権の『暴走』に反対する私たち労働組合との共感が広がる一方で、『暴走』を牽引するような首長など出てきており、民主的自治体建設が課題。行財政分析をはじめ私たち自身が自治体の仕事のあり方を議論し、住民のいのちと暮らしを守るという自治体労働者としての要求実現のためにたたかおう」とあいさつしました。来賓として愛知労連の榑松佐一議長があいさつしました。

新たに5組合が自治労連新規加入組合として承認される

image006 議事に入り冒頭、組織局長の関口裕志書記次長が「新規加入組合の承認について」(案)を提案し、5つの新規加入組合(山口・光留守家庭児童教室労働組合、長崎公共交通労働組合、島根・こばと保育園労働組合、三重・四日市文化まちづくり財団職員労働組合、オブザーバー加入の四日市市職員労働組合)が承認され、自治労連組合旗が猿橋委員長代行から渡されました。

 その後、一般経過報告、14秋季年末闘争の到達点と課題、自治労連2015年国民春闘方針(案)について中川悟書記長から昨年12月5日に開催した春闘討論集会後の方針の補強を中心に提案しました。 

 中川書記長は、総選挙後の情勢で「給与制度の総合的見直し」にとどまらず、自民党行革推進本部によるさらなる地方公務員賃金削減の動きや、1月14日に出された『地方財政対策の概要』における交付税減額と「地方創生」による地域破壊の動きがある中で、公務員賃金削減を許さないたたかいを強化し、3月12日~13日の『50万人総行動』へ結集し、『すべての労働者の賃上げこそが公務員賃金の改悪を許さないことにつながる』 と強調。また、非正規労働者の怒りと誇りの行動の成功、「地方創生」に対する批判と対案リーフ、自治労連弁護団も参加しての「憲法パンフ」の改訂版など発行し、憲法キャラバンなどでの活用で「戦争する国づくり」を許さないたたかいの強化、「大阪都構想」問題では全国支援行動を提起しました。また、NPT再検討会議へ200名派遣を目標に地方での取り組み強化、組織拡大では若者の目線で工夫し春の拡大月間で増勢をめざすなど提案しました。

職場や地域で共同広げ、奮闘する自治労連の全国の仲間のたたかい

 2日間にわたる討論では20地方組織、1県事務所から28人の中央委員の発言がありました。課題ごとの主な発言は以下の通りです。

賃金労働諸条件改善など職場要求実現のたたかい

 賃金労働諸条件改善など職場要求実現のたたかいでは、神奈川、茨城、大阪、長野、愛媛、愛知、埼玉、山口、福岡、岩手、千葉、京都、静岡などから発言がありimage017ました。神奈川「鎌倉市は賃金削減激変緩和措置の労使合意を議会で否決、また『給与構造総合的見直し』強行など市当局の異常な市政運営は住民サービス低下につながることから弁護団を結成し、住民宣伝を準備している」、茨城「ある自治体ではラスパイレス指数が低下し給料水準が低いために人材確保が困難になっている」と実態を報告し、「賃金や労働諸条件の学習と自治研活動の強化をすすめていく」、大阪「7年間の維新府政による賃金カットに対して府職労は住民の中に足を踏み出し職場から仕事を見直す運動と誰もが人間らしく働くことができるルールの確立を継続して運動し、賃金カットは終結となったが『見直し』は強行された。春闘で民間と連帯し取り戻す」「衛都連は『何でや、おかしいやんけ、そんなのあっかい』の三段活用で、確定交渉を統一闘争でたたかい、17単組が『見直し』を継続課題にさせた。『見直し』強行の当局に対し毅然としたたたかいを進めた」、長野「職場のパワハラによる分限免職撤回に取り組んでいる」、愛媛「確定交渉では『職場の声を集め、学習し行動し、要求し交渉し、職場に返す』を繰り返した。要求活動は『職場の声』と『統一闘争』支えられている」と発言がありました。

 愛知「確定交渉で豊橋市職労は人勧上回る地域手当を獲得した。名古屋市職労は市長のプラス勧告実施拒否の回答に対して庁舎前で抗議集会を重ねて一部を除きプラス勧告を実施することになった」、埼玉「『見直し』問題は1月下旬から2月上旬が決着に向け年末年始に学習会の開催、自治体当局へのブロック共同申し入れ、市長会へ要請を行った。さいたま市は『見直し』勧告見送り、2単組で実施を阻止した」、山口「防府市職労は若い執行部中心。7.8%賃下げの時の悔しい思いをバネに『見直し』では道理のない給与削減は合意できないと強い姿勢で交渉に臨み1年実施を延期させた」、福岡「北九州市職労は確定で当局の賃金削減提案に対し任命権者ごとの団体交渉を実施して前進回答を引き出した」、岩手「15春闘統一要求は『見直し』や人事評価制度と合わせて3月議会で阻止するため2月中交渉など出足早い取り組みで大幅賃上げ、震災復興、平和と憲法を守るため奮闘する」、千葉「確定闘争で市長会や町村会をはじめ45の自治体訪問し『見直し』の不当性を全県に広げた。県職労は行2表の『見直し』実施阻止、一部単組で国の地域手当率を上回り、4級給料表の足伸しをさせた。しかし、財政難やラスパイレス指数が高いことを理由に独自削減提案も出ている単組もあり職場オルグや集団交渉でたたかっている」、京都「『見直し』問題では公務産別だけでなく京都総評の民間や事業者と官民総がかりの運動へと発展させ、『見直し』勧告をさせなかった」、静岡「春闘では、最低賃金、公契約、公務員賃金が地域の労働者の運動の指標となる。公契約では3回目のキャラバンを実施中。昨年11月の対県交渉で指定管理や委託の改善で『手引き』を改善することを明らかにした。知事交渉でも公契約を条例化するか検討していると回答があった。公契約の職場で働く仲間の賃金労働諸条件を改善と地域経済活性化も合わせて春闘で取り組む」など発言がありました。

 非正規公共評の雇用や権利を守り、改善に向けたたたかい

 非正規公共評の雇用や権利を守り、改善に向けたたたかいでは、愛媛、岩手、東京などから発言がありました。愛媛「今治市職が非正規保育士の待遇改善で学習会やしゃべり場に取り組む中で昨年4月から一部改善された」、「学校給食民営化にともなう職員の雇い止めを許さないたたかいを進めている」、東京「『7.4通知』を活用し要求を前進させている一方で、都は『7.4通知』を悪用して非常勤特別職から非常勤一般職に切り替えてスト権や交渉権を剥奪し、組合を排除しようとしており争議を準備している。また、公立保育園の非正規労働者の実態調査を行い『報告書』を発行し、マスコミでも話題となった」、岩手「紫波町の自治体一般の組合が「7.4通知」を活用し、これまで支給されなかった通勤手当を支給させ、200人以上の待遇改善につながった」など発言がありました。

 「対話と提言」運動や憲法キャラバン、自治研活動、民主的自治体建設に向けた取り組み

 「対話と提言」運動や憲法キャラバン、自治研活動、民主的自治体建設に向けた取り組みでは、青森、三重、滋賀、京都、岡山、東京、愛知、京都、大阪などから発言がありました。青森「憲法キャラバンで県内の中小企業家同友会など商工団体5団体を訪問し、地域経済再生・活性化に関わって議論が盛り上がり、地域経済再生のための提案、情報提供などコーディネーター役や人材育成を自治体に期待していることがわかった。今後、農業・漁業団体にも訪問したい」、三重「憲法キャラバンは7年、自治体キャラバンは10年継続している。事前に訪問先にアンケートを依頼し、報告書を作成し取り組む中で現在では県内半数以上の首長と懇談している」、滋賀「昨年の全国地方自治研究集会のとりくみを通して共同が広がっている」、京都「京都市は保育所の民間移管など市民の声を無視して強行、病院の独立行政法人化など市民不在の市政を変えるためにいっせい地方選挙たたかう」、岡山「県内の図書館が移転にともない指定管理者にされるなど問題が起きて自治体一般の司書の仲間が要請行動を行っている」、東京「足立区で子ども・子育て支援新制度に向け『足立区保育を考える会』とともに実行委員会をつくり5月に『保育制度を考えるつどい』、10月も『つどい』を開催し、地域とのネットワークを大切に取り組んでいる。また、足立区の戸籍窓口外部委託では、昨年暮れに1392人の住民監査請求に対して監査事務局が棄却という不当な決定を行い、住民訴訟を起こした。裁判闘争を支援するための共闘会議を発足させ、委託撤回までたたかう」、愛知「アベノミクス追従の現職知事に対して県民のくらしと福祉・教育の要求実現のため小松たみこさんを先頭にくらし安心、希望のもてる愛知へ転換させたい」、京都「ポケット憲法手帳を発行し、自治体労働者が憲法手帳をもって地域に踏み出していきたい。いっせい地方選挙後に憲法キャラバンに取り組む」、大阪「『大阪都構想』に対するたたかいへの執行部から全国支援の提起は感謝したい。維新の党に対するたたかいを春闘に位置づけて取り組む。この間保守も含めた住民との共同を広げており、安倍政権退場させるためにいっせい地方選挙をたたかい、5月の住民投票をたたかう」と発言がありました。

被災地復興に向けた取り組み

 被災地復興の取り組みでは、広島、長野、岩手から発言がありました。広島「昨年8月の土砂災害は10月末まで毎週末復旧ボランティア活動に自治労連から600人が参加。11月から『被災者生活再建支援制度の抜本的拡充署名』に取り組み、2月13日の国会総行動に提出する。現業職員の専門性を発揮して防災対策要員として位置づけることを運動の柱としている」、長野「11月に発生した神城断層地震後の白馬村では仮設住宅は年内に完成したが仮設住宅に移れず住む場所が見つからないケースもある。白馬村社協では10人ほどしかいない正規職員が通常業務に加え被災者支援の業務で厳しい状況の中で奮闘している」、岩手「東日本大震災から4年が経過したが、被災者の8割は仮設住宅暮らしを余儀なくされている。住宅再建が困難な状況。生活再建支援制度の500万円への引き上げが絶対必要と県内で15万筆の署名が集まった」が報告されました。

 平和、次世代育成、組織強化・拡大の取り組み

 平和の取り組みでは、佐賀、滋賀などから発言がありました。佐賀「NPT再検討会議への参加を決意し、女性部として核兵器廃絶署名をニューヨークへ持って行こうと取り組んでいる」、滋賀「NPT再検討会議に向け、参加者支援事業として物販販売や3月8日の『原発のない社会へ びわこ集会』へ出店して取り組みを進める」と発言がありました。

 次世代育成では三重、滋賀、愛知、長野から発言がありました。三重「みえ青年連絡会がサマーセミナーの成功をきっかけに鍋パーティ、新年会など交流を通して元気な青年が増殖中」、滋賀「おきプロNEXT後、大津市労連で3月にも青年部結成される」、愛知「青年部は昨年の沖縄・名護市長選、『おきプロNEXT』、沖縄県知事選のとりくみを通して『実際に行動すること』が大切であると学んだ」、長野「今年4月までに県本部に青年部をつくり、新入職員を歓迎する体制づくりを進めることが決まった。上田市職労の共済プレゼントも流れがつかめたので全県に広げたい」と発言がありました。

 組織拡大では広島、香川、滋賀などから発言がありました。広島「広島市職労では昨年11月~12月に久しぶりに組合員数がプラスに転じた。職場で信頼されている組合員の加入の呼びかけが加入につながった」、香川「秋の組織拡大月間では三桁をやりあげることを目標に取り組み3日前に達成することができた。鍵となったのは『三木町の学童保育が大変な事になっている』とのメール。このままでは継続して働けないため「組合に入るしかない」とその場で7人が加入した」、滋賀「これまでの単組の奮闘頼みから昨年から県全体として目標を立て取り組みを進め、今年は組織集会を開催し青年、女性、非正規、病院など分野別分科会を設けて全員で前に進める集会にしたい」など発言がありました。

大幅賃上げ、国民要求実現に向け50万人総行動に結集しよう

 2日間の討論をふまえて中川書記長が総括答弁を行い、憲法キャラバンや「地方創生」に対するとりくみ強化、被災地のimage008復興支援、地域経済振興に向けた自治体の役割の具体化や提言づくり、「大阪都構想」を許さない全国支援、NPT再検討会議への代表団派遣など重ねて強調し、組合員や住民に寄り添い、すべての労働者の賃上げこそ公務員賃金削減を許さないことにつながる。3月12~13日の『50万人総行動』に結集しよう」と訴えました。最後に闘争宣言案・春闘スローガンを採択し終了しました。