image003 12月12日(土)~13日(日)に、山口県防府市で第21回目となる埋蔵文化財関係職員交流集会が開催され全国から結集しました。

 今回の集会は、2011年3月11日に発生した東日本大震災による復興事業に伴う発掘調査の支援が継続的に進められ、4年目になるなかで開催されました。

 盛岡の復興支援に関する発掘調査の報告では、○発掘現場から出土品整理や調査報告書の刊行にいたるまで派遣職員に極めて大きな負担がかかること、○必要があれば派遣要請を継続的に受け入れていきたいが、派遣元の自治体にとっては派遣により定数が減じた状態でも、通常業務に支障がないとみられ人員減に繋がる恐れがあること-など、メンタル面と併せて慎重に対応していく必要性が指摘されました。地元防府からは、周防国の国府跡など重要な遺跡が多数所在する自治体で、発掘調査の体制や環境を整えてきているが、遺跡の重要性を一般市民のみならず、市役所庁内でも十分に理解してもらう必要があることが報告されました。また、○一般事務職のみならず、様々な職種で急増している非正規職員の実情については、埋蔵文化財も同様であること、○雇用の期間満了とともに転職を余儀なくされてしまい人材を失ってしまう現状は、その自治体にとっても大きな損失であり、専門職を活かしていくことがその自治体の財産を伝承していくことに繋がっていくことになるため、長期的な視点に立っての人材確保が急務であること-が、外郭団体や非正規職員に関して報告されました。大阪からは、最近の政治状況と文化財保護と題して、大阪ダブル選挙と文化財に関連した報告がありました。

 2日目の討論では、史跡整備にあたっての担当者の直面する課題や予算獲得のノウハウ、文化財専門職員に関係する非正規雇用の実態と課題、そして埋蔵文化財を魅力ある仕事にしていくためには何が必要かなど、各地の様々な取り組みや抱える課題を紹介して討論しました。今回は、特に非正規職員の処遇改善に関する要望も多く討論の柱の一つとなりました。

 行政改革による文化の安易な切り捨てに対して、○これを阻止し市場化を許さず、文化財の活用や保護行政の将来的な展望を持っていく必要があること、○文化財はいかなる形でも責任の所在は最終的には行政にあり、自治体が文化財に関してしっかりとした理念を構築し、それを十分に遂行できる正規職員での体制が必要なこと-など、多岐にわたる情報を共有しました。