自治労連は、第50回中央委員会で2015年国民春闘闘争方針を決定し、自治体公務労働者の役割に自覚を持ち、住民と一緒になって「住民のいのちと暮らしを守るための地域づくり」を進めていくこと、生活保護の課題については住宅扶助基準の引き下げや冬季加算の削減決定に対し断固抗議するとともに関係団体との連携をはかりながらたたかいをすすめることを確認しました。この度、滋賀県職員組合が生活保護費削減に抗議する声明を出したのでご紹介します。

 

 

更なる生活保護費の削減の住宅扶助と冬季加算の引き下げに抗議する声明

 

滋賀県職員組合

 

 政府は、2013年度から強行している食費などの生活扶助削減に加え、15年度から住宅扶助と暖房費などの冬季加算の減額を行うことを政府予算案に盛り込みました。

 生活扶助費削減には、2万人以上の利用者が「消費税が増税されて物価が上がっているのに暮らしが成り立たない」と行政不服審査を申し立てるなど抗議が広がっています。

 貧困と格差が拡大するなか生活困窮者の悲鳴を聞こうとせず、生活保護費の更なる大幅削減に突き進むのはあまりにも異常です。安倍政権は、12年末の政権復帰直後から生活保護の大幅な削減を続けています。最初に手をつけたのが食費や水光熱費などにあてる生活扶助費削減です。13年度から15年度にかけて総額740億円を段階的に削減する計画を立てて現在実行中です。

この削減計画は利用者の9割以上が減額の対象になるなど過去最大で月2万円削られる子育て世帯がでるなど深刻な被害を広げています。利用者に苦難を強いている最中だというのに新たに持ち出したのが住宅扶助と冬季加算の削減です。

 住宅扶助費は、15年度から18年度まで総額190億円(15年度は30億円)削り、冬季加算は今年11月に30億円削る計画です。住宅扶助費は、生活保護利用者にアパート家賃などの費用として支給されているものですが、現状でも国が「健康で文化的な生活」と決めた水準の住宅に入居できる利用者は多くありません。

都市部などは家賃が高く住宅扶助費の上限であっても劣悪な環境の住まいしか確保できない場合が少なくないからです。実態を無視して住宅扶助費削減を強行することは生活保護の住まいの安心の基盤を脅かすものです。冬季加算は11月から3月に限って暖房代を上乗せするものです。加算がないと最低限の暖房すら確保できず厳冬下で暮らさなければなりません。寒冷地では文字通りの命綱です。これを容赦なく削減することは利用者の命と健康を削ることに等しいものです。

 厚生労働省が保護費削減を狙い設置した審議会の議論ではむしろ住宅扶助費の役割が強調され「削減は慎重に」という意見が多数となり報告書に「削減すべきだ」と明記できませんでした。その指摘すら受け止めず「削減先にありき」で住宅扶助費などの削減を決めた厚生労働省のやり方に道理はありません。

 住宅扶助費と冬季加算の削減計画は撤回し生活扶助費削減を直ちに止めるべきです。貧困が悪化しているなか「最後の安全網」であるべき憲法25条の人間らしい生活が保障されなければなりません。

 滋賀県職員組合は、史上最大規模の予算編成を行いながら最も声を上げることが困難な生活保護利用者などの弱者に対して情け容赦なく給付を削減し続けることに怒りをもって抗議するものです。

                            2015年2月9日