image003 9月26日(土)、静岡自治労連・静岡県地方自治研究所をはじめ、県内の労働組合、民主団体、大学教授らによって実行委員会を組織・運営する「第19回静岡地方自治研究集会」が静岡県勤労者総合会館にて開催されました。住民・自治体職員など約150人が参加し、国政・静岡県政が抱える広範な課題について討論しました。

 全体会の冒頭、実行委員会を代表して、静岡自治労連の林克委員長(静岡県地方自治研究所副理事長)があいさつしました。林委員長は過日の戦争法の強行可決について「非常に憤っている。わたしたちはこれから集団的自衛権を決して発動させないための運動を広げていかなければならない」と話しました。いっぽうでこの間の戦争法成立を許さない運動について「総がかり行動など、党派や団体の壁を超えた運動が広がり、無党派層の受け皿にもなった。特に弁護士や司法書士、行政書士など多くの法律の専門家が『立憲主義を壊すな』と反対の声をあげた。以前、日弁連の村越会長が『憲法が憲法でなくなれば、国民の人権を守るためのものさしがなくなってしまう』と発言したが、これは地方自治を考える上でも非常に重要だ。自治体は地域の共同事務と憲法に明記された基本的人権をいかに地域で実現させるかを司っている。そのものさしを権力者が勝手に変えてしまったら、地方自治体の仕事が不安定になってしまう。静岡自治労連はこの間、憲法キャラバンに取り組み、県内自治体と懇談してきたが、こうした認識をさらに広げていかなければならない。戦争法成立後はじめての地方自治研究集会でおおいに学習しよう」と呼びかけました。

 つづいて記念講演として、東京慈恵会医科大学の小沢隆一教授を講師に「平和憲法と地方自治」と題した講演がおこなわれました。

 小沢教授は戦後70年の検証のもと、戦争放棄と戦力不保持を掲げた憲法9条の原点と、それを歪めてきた日米安保・自衛隊・沖縄支配の問題を鋭く指摘。また、2015年日米ガイドラインの検証から、日米同盟の実相と戦争法の本質を暴き出しました。また、これから米国といっしょになって海外で戦争するなかで、自衛隊と地方自治体、運輸・土木・医療関係など戦争に必要な技術を持っている関連企業とその労働者のいのちが危険にさらされると指摘。「自衛隊員は相手国に捕まっても国際法上保護された捕虜にもなれず、民間人でもないなど、法的な身分も不安定だ。また、存立危機事態と国民保護法のもと、自治体・指定公共機関の職員が戦場に駆り出されることになる」と話し、存立危機事態を発動させない取り組みの必要性をうったえました。

 最後に来夏の参議院選挙を見据えたこれからの安倍政権打倒・戦争法廃止に向けた運動の意義について「いまこそ『国民が主人公』の理念が試されている」と語り、わたしたちの運動に熱いエールを送りました。

つづいて静岡自治労連の小泉治書記長(静岡県地方自治研究所事務局長)が基調報告をおこないました。小泉書記長は基調報告のなかで、戦争法制、人口減、地方再生、静岡県都構想、医療・介護、マイナンバー、TPP、リニア新幹線、静岡空港、浜岡原発、教育、県民生活など、国政と静岡県政の諸課題を浮き彫りにするとともに、各地域における自治研活動の活性化と、そのスタートの場として午後の分科会での活発な議論を呼びかけました。