「東日本大震災から4年」 大津波の危険の中、住民守る職務遂行

  東日本大震災津波から4年を過ぎました。大震災で津波等の犠牲となった自治体労働者(非正規職員含む)は、陸前高田市113人、大船渡市1人、釜石市6人、大槌町40人、山田町2人の162名に上りました。(消防職員除く)

 これまで「公務災害認定」を受けたのは陸前高田市64名、大槌町34名、釜石市4名となっていました。

 2月27日には大槌町の職員26人が「特殊公務災害」と認定されていましたが、東日本大震災から4年がたち、この度、陸前高田市の職員62名について「特殊公務災害認定」されたことがわかりました。大槌町と陸前高田市では「特殊公務災害」の申請をしたすべてが認定されたこととなります。

 地方公務員の「特殊公務災害認定」はこれまで、警察職員、消防吏員については、その職務の特殊性から認定されてきましたが、昨年宮城県内では、遺族や弁護士の取り組みの中で宮城県南三陸町の31人の町職員や仙台市職員などが特殊公務災害に認定され、地方公務員災害補償基金は2014年5月1日付で「東日本大震災にかかる特殊公務災害の認定の取り扱いについて」という通知文書を発出していました。「通知」ではあらためて「特殊公務災害」に該当する要件として別掲の3点をあげ、「東日本大震災は過去に例のない極めて大規模な災害…(略)…既に特殊公務災害に該当しないと判断された事案についても、再度、特殊公務災害の認定請求が行われた場合には改めて審査を行うこと」としています。

 岩手自治労連はこうした状況をうけて、岩手自治労連顧問弁護士である佐々木良博弁護士と釜石市職労、大槌町職、陸前高田市職労の代表者とともに「認定対策会議」を開催し、自治体労働組合として遺族の思いに配慮しながらも、「特殊公務災害認定」にむけての取り組みを意思統一してきました。そして震災・津波の犠牲となった自治体労働者がどのような状況で被害にあったのかなどを出し合い話し合ってきました。「住民の避難を優先的に行い、本庁舎にもどる際に津波に流された」「一目散に車で海岸の方へ向かったのを見た。住民の避難誘導に向かったのだと思う」というまさに別掲した②と③に該当する状況が出されました。そして佐々木弁護士から「特殊公務災害の要件」などについて学習も行ってきました。

 昨年6月には各自治体当局に対して岩手自治労連と各単組が合同で「申し入れ」を行い、遺族の思いに自治体当局としてしっかりと寄り添い、遺族への丁寧な説明や申請に必要な準備協力をするよう申し入れてきました。

 その後各自治体当局は「遺族への説明会」を開催したり、「特殊公務災害申請」にむけての準備・協力を行ってきていました。

 

 「特殊公務災害の認定の要件」(抜粋)

①特殊公務に従事する職員(警察・消防など)

②生命又は身体に対する高度の危険が予測される状況の下において職務に従事したかどうか

③天災等の発生時における人命の救助その他の被害の防禦等の政令で定める職務に従事し、そのために災害を受けたかどうか

(基金本部「2014.5.1通知」より)

 

 「非常勤職員」(臨時、非常勤、議員など)はこれまでに51名が公務災害認定

 また、岩手県市町村総合事務組合によれば、自治体に働く非正規職員(臨時職員、非常勤職員等)については「非常勤職員等にかかる公務災害認定」によって亡くなった職員としては、陸前高田市で44名、釜石市で1名、大槌町で4名、田野畑村で1名、議会議員1名の51名が公務災害(死亡)の認定を受けています。

 ※自治体の非正規職員については、地方公務員災害補償法第69条「地方公共団体は、条例で、職員以外の地方公務員(特定地方独立行政法人の役員を除く。)のうち法律(労働基準法を除く。)による公務上の災害又は通勤による災害に対する補償の制度が定められていないものに対する補償の制度を定めなければならない。 」とされており、市町村総合事務組合がその事務を共同処理しています。