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〔19〕TETSUDOをひた走る 鉄道は人生そのもの

かがやきDAYS2015年12月号 Vol.505

TETSUDOをひた走る 鉄道は人生そのもの

千葉県・南房総市職 野中 祐介さん
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▲笑顔で鉄道の話をしてくれた野中さん

 南房総市の野中祐介さんは根っからの鉄道好きです。それもそのはず父親まで3代続けての国鉄職員で、親族も国鉄関係者。物心ついた時には鉄道好きになっていたそうです。

 原体験は、4歳の時に北海道で見た現役のSLが「生きて走っている」、その存在感に圧倒され、鉄道好きとしてのレールを本格的に走り始めます。

 鉄道に乗ることが好き、鉄道関連のモノ収集も、鉄道運行システムも、歴史も大好き、鉄道模型にもどっぷり浸かっています。

 大学は巨大SLの「C62型が走っているから」という理由で北海道へ。大学時代はJRバスの車掌のバイトをしながらお金を貯め、シベリア鉄道でウラジオストクからモスクワまで1週間かけて横断しました。窓から見えるのは、地平線まで広がる畑やどこまでも続く森林など雄大な景色でしたが「3日で飽きた」と笑います。

 学生時代に鉄道写真を撮りに行くなかで仲良くなった妻との結婚式は、貸切列車で行うなど、鉄道は野中さんの人生そのものです。

 最近は鉄道模型に力を入れています。今年8月、子どもたちに鉄道に関心を持ってもらおうと、勤務する公民館で「鉄道模型とプラレール祭」を企画しました。会議室一面のジオラマ(立体風景)に鉄道模型を走らせ、模型につけたカメラで運転席からの映像を見られるようにしたり、立体的にプラレールを組み車両を走らせました。このイベントには親子連れ200人が押し寄せる大盛況となりました。

 また、12月19、20日にJR東日本が企画し、運行される「南房総の景色と食が楽しめる『あわトレイン』」にも関わり、お座敷列車内になんとジオラマを設置して鉄道模型を走らせる予定です。

 ただ、最近「乗りたい列車がなくなってきた」といいます。JR各社間の連携が取れないなど、寝台列車の廃止が続いています。また、JR北海道で相次ぐ事故には、心を痛めています。「人員不足は、予算不足に原因がある。不採算路線が多いのだから分割民営化する前からわかっていたこと」「道路整備一辺倒ではない、鉄道や港湾なども含めた総合的な国土交通体系の整備をお願いしたいですね」と語ってくれました。

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▲ご自宅のジオラマの転車台
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▲ジオラマを走るC62急行ニセコ号の模型