メニュー

機関紙『自治体の仲間』2015年 11月号 Vol.504 10・15自治労連全国統一行動 すべての労働者の雇用を守り、賃金引き上げめざそう

10・15自治労連全国統一行動

すべての労働者の雇用を守り、賃金引き上げめざそう

要求を高くかかげて
201511-01-01

▲都庁前での決起集会

 今年の秋季年末闘争は、賃金水準の地域間格差を許さず、すべての労働者の賃上げ、均等待遇実現、公務公共サービスの拡充などをめざして「10・15自治労連全国統一行動」をはじめ、全国の地方組織や単組で要求書提出、宣伝、集会、交渉などが行われています。今号では東京自治労連、愛知・瀬戸市職労のとりくみを紹介します。

力をあわせ、現業職員採用、保育制度改善を

東京自治労連

 東京自治労連は10月15日、自治労連都庁職と合同で、自治労連第2次全国統一行動・「10・15現業全国統一行動」総決起集会を夕方から東京都庁中央モールで開催し、休暇をとって職場から駆けつけた300人を超える組合員が参加しました。

 集会は、東京自治労連・荻原淳委員長と同現業評議会・岡部衛議長のあいさつ、喜入肇書記長の情勢報告の後、民間労組を代表して東京医労連・青山光書記長から、「公務の賃上げが医療職場の労働者の賃上げにつながる。ともに力をあわせてたたかいましょう」と連帯のあいさつがあり、続いて、保育部会の梅野里江事務局長が保育闘争をたたかう決意表明をしました。

 集会後、東京都に対し、現業職員の新規採用推進など7項目からなる「住民生活と命を守る現業職場を堅持し、公務公共サービスのいっそうの充実を求める要請」を行い、新宿駅西口で50人を超える参加者で宣伝行動を行うなど、全国統一行動を元気いっぱいに展開しました。

運動で賃金抑制をはね返そう

愛知・瀬戸市職労
201511-01-02

▲秋闘に向け「団結ガンバロー」

 瀬戸市職労は10月15日、自治労連第2次全国統一行動にあわせた退庁時決起集会を開催し、現業の仲間を中心に33人が参加しました。

 主催者を代表し、現業評議会・和久井一義議長が「今まで労働者の賃金は抑えられ続けてきた。みんなの運動でこの流れをはね返そう」とあいさつ。激励に駆けつけた愛知県本部・中村泰久書記次長は「瀬戸の地域手当は6%。県下統一要求の地域手当10.5%をめざし、引き上げの流れを瀬戸からつくりだそう」と力強くよびかけました。

 最後に団結ガンバローでこの秋の交渉にむけたたかう決意を固めあいました。


憲法アクションinこうち

戦争法廃止へ 地域で共同広げる

高知自治労連
201511-02-01

▲「憲法アクションinこうち」のデモ行進

 高知自治労連は、5月に憲法闘争本部を設置し、憲法闘争方針にもとづきさまざまなとりくみを展開してきました。

 憲法キャラバンでは、15自治体で懇談しました。戦争法をめぐっては、「慎重審議」「国民的議論」が必要という意見がほとんどで、外交・防衛を考えると何らかの安全保障政策は必要との意見もありましたが、あくまでも専守防衛であって、自衛隊が世界中で自由に集団的自衛権を行使することについて積極的に賛成する意見はありませんでした。

 上部団体などの垣根を越えて集まった「憲法アクションinこうち」の集会とデモはこれまで計5回行われ、9月30日には戦争法廃止をめざす新たなスタートの場として意思統一をはかりました。また、各地域でも単組が主体となって戦争法廃止にむけた共同のとりくみを広げています。

 今、憲法と地方自治法にもとづき、住民のいのちとくらしを守り、地域づくりを担う自治体労働者の役割が問われています。引き続き学習と議論を積み重ね、戦争法廃止をめざしていきます。


2015秋季年末闘争

「総合的見直し」許さず「地域手当改善」「水準調整」実現へ

滋賀県職
201511-03-01

▲県人事委員会との団体交渉

 滋賀県職は県人事委員会との4回の交渉を公労三者共闘(県職・全教・高教組)で行い、全員の賃金水準改善のため現給保障水準の引き上げを求める中、県内公民較差を埋める県内一律の地域手当(6.3%→6.65%)の遡及改定、2016年4月からは「総合見直しによる賃下げ」を戻す地域手当改定(6.65%→7.15%)を勧告させることができました。

 条例定めの地域手当7.5%到達後も、県内民間賃金との均衡がとれない場合は水準調整が必要となることも確認しており、これらの実現で格差拡大を許さず、県内の自治体労働者の賃金水準確保と実質賃金の改善をめざします。

 人事評価制度については、2015年4月から県当局が評価制度(一般職への賃金反映は来年度以降)を職場に持ち込みました。しかし、管理職も含むアンケートで「職員の士気が高揚するとは思わない」「公務能率が増進するとは思わない」との回答がそれぞれ87%を占め、職場の声は「職場破壊の評価制度導入を許さない」が圧倒的です。

 全国一少ない人員体制のなか、過労死ラインを超える超過勤務で県政を支えている職場からは、評価制度導入より人員増の声が高まっています。


「維新政治ノー」の一点で共同

大阪府政・市政を再び住民の手に

大阪ダブル選挙に全国から支援
201511-04-01

▲大阪自治労連に全国からの檄を手渡す

 「維新政治ノー」で大阪府政と市政を住民の手に取り戻すため、11月22日投票の大阪府知事・市長のダブル選挙の勝利にむけて大阪自治労連と自治労連は、全国支援行動を10月18~19日に展開し、全国からのべ200人超が結集しました。18日は決起集会後、市内宣伝行動、19日は早朝から大阪府庁、市役所前宣伝を行いました。

201511-04-02

▲大阪の街中で訴える支援行動に参加した仲間たち

 決起集会で自治労連・猿橋均委員長は「今回のダブル選挙は、異常な政治をくいとめる意義があり、全国では戦争法廃止にむけた大きな共同が模索されているなかで、大阪での共同が全国での展望を拓く。自治労連の力を結集し、全国で共同を広げよう」とあいさつしました。

 橋下大阪市長率いる「大阪維新の会」は、市の職員に対しては「職員基本条例」によるしめつけや「職員思想調査アンケート」の実施、労働組合つぶしの「組合事務所退去」問題を起こし、一方で、「身を切る改革」として大阪府民のための予算を7年間で1551億円削減と「府民の身を切る改革」となっています。

 こうした「改革」の名のもとに、くらし破壊、職員いじめをすすめる橋下・維新の府・市政に大阪自治労連は、「『維新政治ノー』の一点での共同で『必ず勝利』を合言葉に大阪府知事選挙は栗原貴子氏、大阪市長選挙では柳本顕氏を自主的な立場で支援し、大阪府知事・市長選挙での勝利をめざし全力をあげる」と決意を固めています。


働きがいにつながらない 一方的な「総務省モデル」の導入NO

東西で「人事評価制度」問題学習交流集会
201511-05-01

▲西日本の学習交流集会の様子

 自治労連主催の人事評価制度問題学習交流集会が10月18日に東京ラパスホール(東日本)、10月25日に大阪研修センター江坂(西日本)で行われ、それぞれ60人超が参加しました。

 学習交流集会では改めて「人事評価制度」の現状と問題点、とりくみの先進例を学び、交流しました。

 東日本では、専修大学大学院・晴山一穂教授が「日本国憲法から人事評価をどうみるか」というテーマで講演、「全体の奉仕者」としての視点から問題点や課題を指摘しました。西日本では、明治大学・黒田兼一教授が「人事評価制度導入をめぐる諸問題と私たちの課題」というテーマで、今後、交渉や協議をするうえでのポイントなども含めて講演しました。

 参加者からは「日本国憲法の全体の奉仕者としての視点も大切だと思った」「住民のための仕事でなく、評価のための仕事となるような人事評価制度は導入すべきでないと強く思った」「組合の役割が重要であると再認識した」など感想が寄せられました。


元気で働き続けたい

安心してくらせる介護制度実現めざして

自治労連 介護関係労働者全国交流集会 in 広島
201511-06-01

▲プラカードで介護労働者の切実な要求をアピール

 「2015年自治労連介護関係労働者全国交流集会」が10月24~25日、広島市内で開催され、全国から76人が参加しました。初日の本田宏氏(NPO法人医療制度研究会副理事長、外科医)による記念講演は日本の医療介護を良くする運動に必要なことなどについて熱く語り、笑いがあふれ、展望のもてるものでした。続いて社会福祉部会・宮本茂部会長(介護対策委員)が「15年目の介護保険―自治体労働者として社会保障制度としての高齢者福祉・介護保険を考える―」と題した基調報告をしました。

201511-06-02

▲リレートークで改善のとりくみや現場の実態を報告

 また、リレートークでは、津山美千子さん(なごや介護福祉労働組合)が「『新総合事業』移行をにらんで、職員に業務希望アンケート調査が行われました。賃金引き下げも心配されており、地域社保協と共同し自治体に要望書を出してとりくみを始めている」、大畠順一さん(広島自治労連委員長)が「新総合事業では介護予防などの事業費が現行より3割削減となるため、サービスの一部をボランティアで行ったり、都市部ではフィットネスクラブに委託する動きがある」、田邊洋さん(島根県事務所)が「県の医療構想の検討では病床が2~3割削減されることになり、地域医療に大きな影響を及ぼす。介護の診療報酬引き下げで事業者の経営が悪化し、介護労働者の劣悪な労働条件がさらに悪化するなかで労働相談や組合加入が広がっている状況がある」などそれぞれ報告しました。

参加者の感想より

●交流を通して多職種の方々と意見交換ができ充実した研修でした。「働きやすい職場」「働きがいのある職場」をめざしていきたい。(静岡・女性)

●参加者のみなんさんの志が高く、専門性も高いことを感じてうれしく思い、励まされました。(島根・男性)

●介護職場で働く仲間と交流できたことが今後の組合活動にいかせると思う。(青森・男性)


国は医療や介護に責任を持って

憲法いかしいのちまもる10.22国民集会
201511-07-01

▲全国から3500人が集まり厚生労働省にむかって「地域医療を守れ」とコール

 「憲法いかし いのちまもる10・22国民集会」が10月22日に日比谷野外音楽堂で開催され、秋晴れのもと、全国から3500人(自治労連からは139人)が参加しました。

 集会では自治労連医療部会の古田昭仁幹事(大阪)らの司会で、主催者を代表して医労連・中野千香子委員長が「医療や介護充実の運動は成果を得てきたが、安倍政権による攻撃はさらに強まっている。今度は国民が言うこときかせる番だ」とあいさつしました。

 精神科医で評論家の香山リカさんから「みんなが声をあげれば、何かが変わる」と力強いエールが送られました。

 リレートークでは医師、患者、労組など5団体から発言があり、国立病院の院内保育所で働く仲間から「看護師が育児しながら働くための保育所が民間委託になり、低賃金で雇用が不安定だ。看護師も保育職員も一緒にがんばる」という決意が語られました。

 集会後、銀座パレードで「地域医療を守れ。憲法を守れ」と元気にアピールしました。

201511-07-02

▲香山リカさん


主張 平和・くらし守る運動を職場・地域から

戦争法廃止、政治を変える運動へ発展させよう

 国民多数の反対の声にもかかわらず、安倍自公政権によって戦争法(安保法制)は、9月19日未明に強行採決されましたが、戦争法をめぐるたたかいは終わってはいません。

 平和と民主主義、立憲主義の危機に引き続き多くの団体・個人が戦争法廃止、安倍政権退陣求め声を上げ続けています。そのため、臨時国会を開催すれば、安倍自公政権に対する国民の批判の声が高まることを恐れて、首相の外交日程を理由に臨時国会開催を見送ろうとしています。

 安倍自公政権は「農林水産分野の重要5品目などの聖域の確保を最優先し、それが確保できないと判断した場合は、脱退も辞さないものとすること」とする国会決議を踏みにじった「TPP閣僚会合」による大筋合意への国民への説明責任をはじめ、確実な避難計画がないままの原発再稼働、マイナンバー制度の本格稼働に向けた不安など、国民生活にとって重要な問題に背を向けています。

 その一方で防衛省は、「アメリカ軍を防護するための、交戦規則策定に向けて検討会の立ち上げ」「武器輸出の窓口官庁として、防衛装備庁の発足」「有事に最前線で自衛隊員が高度な医療行為を行える第一線救命隊員養成などの体制づくり」「国連PKO活動の任務に戦闘行為に発展しかねない駆けつけ警護を追加する準備」など、海外での戦闘行為を想定した戦争法の具体化を着々とすすめています。

 戦争法廃案を求めて、共同の力を発揮させた「総がかり行動実行委員会」は運動の継続を決め、「戦争法廃止2000万署名」を提起し、全労連も11月を「憲法月間」とするとともに「戦争法廃止・安倍政権NO!国民大運動」に組織の総力をあげるとしています。

 自治労連はこれらの運動に結集するとともに、16年参議院選挙まで1年を切った今、あらためて憲法尊重擁護義務を宣誓した立場から、「全体の奉仕者」として住民生活を守る自治労連の「特別な任務」をやりきるため、運動を職場・地域からすすめていきます。

 当面、改憲・安倍勢力を補完する橋下「維新政治」を一掃するために大阪府知事・市長選挙での勝利や、日米両政府による沖縄への新基地建設押しつけを許さないたたかいに連帯するなどで共同を広げましょう。全組合員参加のとりくみで秋の賃金確定闘争とともに、政治を変える運動へ発展させていきましょう。


いかんよ貧困 福岡の会

年金も、生活保護も次々引き下げ 「もう くらせない」

結成総会に110人が参加
201511-09-01

▲会結成にむけ提案を行う懸谷書記長

 「生活保護基準引き下げ」と「年金引き下げ」の2つの違憲訴訟を一緒にたたかう「いかんよ貧困・福岡の会」の結成総会が10月19日、福岡市内で開かれ、110人の原告・支援者が参加しました。

 弁護団の情勢報告の後、結成総会で福岡自治労連・懸谷一書記長(県労連副議長)は半年にわたって6回の準備会や100人を超える参加者で成功させた学習決起集会のとりくみの報告や会結成にむけた提案を行い、承認されました。

 その後、生活保護原告団が「老齢加算に続く裁判になる。たて続けの保護費切り下げで病気の娘の見舞いも行けない。人として生き、人として死んでいきたい。社会の誤解や偏見は怖いが、訴えていることは間違っていない」と訴えました。

 また、年金原告団は「130人の原告団で提訴した。高齢者は貧困に脅かされている。厚労省はマクロ経済スライドを導入し、毎年1%、30年かけて30%引き下げる。子ども、女性、労働者の貧困もすすんでいる。将来の年金受給者のためにもがんばらなくてはいけない」と訴えました。雇い止め裁判をたたかう福岡市立病院労組・渡利美幸さんから激励と一緒にたたかう決意表明が行われました。

 最後に、共同代表に選出された大部孝司法書士が「原告の想いやたたかいの意義を多くの人に伝え、裁判を広げていこう」と訴えました。


〝ねばり強くていきいき元気〟

女性の力を組合運営にいかす

愛知 名古屋市職労
201511-10-01

▲10月16日の「平和コンサート」で合唱する福祉支部のみなさん

 自治労連第37回定期大会では、「自治労連における『組合活動への男女参加促進のアクションプログラム』改訂版」が、採択されました。名古屋市職労では、28支部あるなかで、支部長や書記長など含め、執行部で役割を担う女性役員が増えています。蛯原京子委員長に話を聞きました。

 何か特別なとりくみをしていますか。

 「これまでも女性部役員や支部役員など以前から活動してきて、今は長の立場に立っている方が多いと思います。市職労本部の組織部長はこの間は、保育職場出身の女性役員が担っています」

 活動を続けられている秘訣はありますか。

 「やらされ感があると長続きしないので、要求をもとに『何とか変えたい』という思いで元気に楽しく活動することではないでしょうか」

 女性役員が増えると雰囲気は変わりますか。

 「組合事務所は、笑い声とおいしいものが増えます。いつでもどこでも『しゃべり場』状態です。雑談から職場の実態や課題が見えてくることもあります。諦めず、ねばり強いことが女性の強みでしょうか」

 今後めざしていることは何でしょうか。

 「組合活動への参加促進には、長時間労働の解消や保育・介護などの社会保障の充実も必要です。『市職労の元気は職場から』をモットーにしている市職労は、要求に根ざして組合員一人ひとりが参加する活動を大事にすすめていきます」

201511-10-02

▲蛯原委員長


すすむ非正規公共評(11)

すべての非常勤の雇用期限撤廃めざして

静岡自治労連 浜松市関連一般労働組合
201511-11-01

▲組合員の要求をまとめ、交渉で実現をめざしています

 浜松市関連一般労組は、「非正規職員の有期雇用撤廃、正規職員との均等待遇」をめざして93年に結成。一時は組合員が激減しましたが、06年の「非常勤の退職金制度廃止」提案をきっかけに多数が加入。このたたかいで5年間の激変緩和措置を認めさせました。

 以降、毎年の要求と交渉で「在職中の再度受験資格」「年数による昇給」「休暇・休業制度」など賃金・労働条件の改善を勝ち取ってきましたが、最も切実な「雇用期限」と「再度雇用時の空白期間」の廃止は改善できませんでした。

 しかし、市立佐久間病院の非常勤職員の大半が、16年9月末に雇用期限切れとなり、翌日から一斉に勤務できなくなるという問題が浮上。市北部の山間地で慢性的な人員不足のなか、非常勤職員の雇い止めは地域医療の質の低下、病院存続にも関わる問題であり、組合は「しゃべり場」の開催、市長あての「要請署名」など、職場全体の課題としてとりくみをすすめました。

 5月から数カ月の交渉を経て、当初の「16年10月勤務の募集・選考試験」とあわせ、「現在勤務する非常勤職員が合格した場合、特例で6カ月の空白期間を設けず、引き続き任用」を約束させました。

 これを突破口に「他職場での雇用期限の改善につなげていきたい」と決意を新たにしています。


シリーズ骨太方針2015 (3)労働法制

「多様な働き方」の本質は安上がりの労働力確保

 安倍内閣が6月に閣議決定した「骨太方針2015」は、「稼ぐ力」の強化として、大企業を中心とした企業収益の拡大のための「改革」を実行しようとしています。その重要な柱が規制緩和であり、「多様な働き方の促進」です。

 政府は、深刻な労働力不足を解決するため、子育てや介護をしながら短時間でも働くことが可能な「多様な働き方」をすすめるとしています。

 しかし短時間勤務の賃金は、正社員と比べ大きな開きがあります。保育所や介護施設が次々に作られていますが、その多くが低賃金労働に支えられた安上がりの施設です。さらに政府が強行したのが、その雇用に企業が責任を持つ必要のない派遣労働を自由化する「労働者派遣法の改悪」です。正社員を減らし、安上がりの労働力を確保するのが「多様な働き方」の本質です。

 正社員も他人ごとではありません。「働き方改革」として政府が国会に提出した労働基準法「改正」。その中身は、労働時間は関係なしに成果で賃金を決める「高度プロフェッショナル制」の導入です。残業代が払われないだけでなく、自己責任で企業が求める成果が出るまで働き続けなければなりません。それができなければどうなるか?経済界の求めに応じて政府がこの秋から検討を始めるのが、一定額の金銭の支払いで解雇が自由にできる「解雇規制の緩和」です。すでに、企業が「離職する」労働者の再就職支援を人材派遣会社に依頼すれば、企業に支給される「労働移動支援助成金制度」まで整備されています。

 民間だけでなく公務にも適用させないため骨太方針にそった「改革」を止め、「正社員が当たり前」「短時間労働者には均等待遇」の働き方を保障することこそ必要です。

201511-12-01

▲※厚労省作成のパンフレットから抜粋


第27回 自治労連全国スポーツ大会

接戦・熱戦制し栄冠をつかむ

軟式野球(岡山県岡山市)バレーボール(岩手県盛岡市)
201511-13-01

▲倉敷市職労VS豊橋市職労

 第27回自治労連全国スポーツ大会の軟式野球大会(男子)は10月15~17日に岡山県岡山市「岡山県営球場」と「総社市スポーツセンター野球場」、バレーボール大会(女子)は10月23~25日に岩手県盛岡市「渋民総合運動公園」で開催しました。軟式野球大会は各ブロック代表など10チーム、バレーボール大会は各都府県代表12チームが出場し熱戦が繰り広げられました。

軟式野球 豊橋市職労(愛知)

2年連続2回目の優勝
201511-13-02

▲優勝した豊橋市職労チーム

 試合は、10チームが熱戦を繰り広げた結果、昨年初優勝を飾った愛知・豊橋市職労が優勝し、連覇をはたしました。準優勝は開催県である岡山・倉敷市役所児島支所、3位は埼玉・所沢市職労と福島・郡山市職労でした。

 初日は、岡山県営球場と総社市スポーツセンター野球場の2つの会場に分かれて試合を行い、熱戦が繰り広げられました。倉敷市役所児島支所、埼玉・所沢市職労、愛知・豊橋市職労、福島・郡山市職労が準決勝進出を決めました。

 準決勝第1試合は倉敷市役所児島支所vs所沢市職労。倉敷は1回表に連続2塁打で2点を先制し、2回表に1点追加し3対0とします。所沢は3回裏から毎回得点を重ね、6回裏に4対4の同点にしました。しかし、7回表に倉敷が3塁打でチャンスをつかむとタイムリー2塁打で決勝点をあげ、5対4で勝利し決勝進出を決めました。

 準決勝第2試合は豊橋市職労vs郡山市職労。豊橋が2回を除き毎回得点の猛攻で7回までに11点を取り、守っては投手の好投と堅い守りで郡山打線を完封し、11対0で豊橋が勝利、決勝進出を決めました。郡山は5年ぶりの出場ながら強豪チームを破り決勝トーナメントにすすむ健闘を見せました。

 決勝戦は、昨年優勝の豊橋市職労と倉敷市役所児島支所が対戦。豊橋が2回表に一死後に四球と連続ヒットとエラーなどで3点を先制、3回表にも四球と連続タイムリーヒットなどで3点を追加し、試合の主導権を握ります。倉敷も3回裏に一死満塁のチャンスから1点、4回裏にタイムリーヒットで1点を返しますが、豊橋は投手の好投と堅い守備で得点を許さず、7対2で豊橋が勝利し、2年連続の優勝を果たしました。

 豊橋市職労の監督は「今回は全選手が試合に出られたのが収穫でした。来年にむけてさらに力の底上げをしていきたい」と来年にむけた抱負を話してくれました。

201511-13-03

バレーボール 自治労連都庁職(東京)

7年ぶり5回目の優勝
201511-13-04

▲自治労連都庁職VS舞鶴市職労

 バレーボール大会は、初日に予選リーグ、2日目の決勝トーナメントで熱戦を繰り広げました。結果は東京・自治労連都庁職が7年ぶり5回目の優勝をはたしました。準優勝は京都・舞鶴市職労、3位は静岡・伊東市職労連、愛媛・西条市職労となりました。

 準決勝の自治労連都庁職vs伊東市職労連。第1セットは、序盤から中盤もシーソーゲームの展開で試合はすすみますが、終盤に都庁職がサービスエース、アタックで21対19と接戦の末第1セットを先取しました。第2セットも前半は接戦となりますが、中盤に都庁職が得点差を少しずつ引き離し21対13で決勝戦へ駒をすすめました。

 準決勝の舞鶴市職労vs西条市職労。第1セットは、西条チームのサービスエースから立て続けに3点リードしますが、中盤から舞鶴のペースとなり、15対8と西条に7点差をつけ、21対11で舞鶴が第1セットを先取しました。第2セットは、西条が一時7対10と舞鶴に3点差をつけます。しかし舞鶴の強烈なアタックなどで逆転し、21対14と舞鶴が勝利し、決勝進出を決めました。

 決勝戦は、自治労連都庁職vs舞鶴市職労。第1セットは、序盤に舞鶴が都庁を1対6でリードし、舞鶴のペースかと思われましたが、都庁職が底力を見せて連続ポイントをあげ、6対6と同点とし、その後もサーブで相手の守備を崩す多彩な攻撃で21対16と都庁職が第1セットを先取しました。第2セットは、序盤は舞鶴の強烈なアタックなどで接戦の展開となります。中盤から都庁職がサービスエース、アタックを決め、点差をつけ、21対16で決着しました。

 優勝した自治労連都庁職の主将は「全国大会で優勝できてとてもうれしい。チームも試合ごとにステップアップできた。来年も予選大会を突破して優勝をめざしたい」と話してくれました。

201511-13-05

▲各チームのユニークなパフォーマンスで交歓会は盛上がる
201511-13-06

▲優勝した自治労連都庁職チーム
〈予選リーグ〉

Aブロック
 1位 自治労連都庁職(東京)
 2位 岸和田市職労(大阪)
 3位 市原市職労(千葉)
Bブロック
 1位 西条市職労(愛媛)
 2位 上尾市職労(埼玉)
 3位 四万十市公労(高知)
Cブロック
 1位 伊東市職労連(静岡)
 2位 名古屋市職労(愛知)
 3位 盛岡市職労(岩手)
Dブロック
 1位 舞鶴市職労(京都)
 2位 倉敷市職労(岡山)
 3位 古河市職労(茨城)

201511-13-07


今月の連載・シリーズ

いいとこよりみち発見伝
第18景
大阪市・天神橋筋商店街
庶民の街・大阪を感じる小旅行へ

日本一長い商店街

かがやきDAYS
〔18〕
秋田・横手市職労 畑山 陽一さん
バスケットの魅力と楽しさを子どもたちへ
まちコレ
Collection18
うレシピ
第49品
愛媛・松山市職労 戸田 克江さん
えひめのマジメな果汁グミ

愛媛のマジメな恵み(めグミ)をめしあがれ

関連記事

関連記事