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自治体の仲間

 

2010年10月号 Vol.443

悠湯旅情
第122湯
月の丘のもっと美人になれる温泉 新潟県新発田(しばた)市
新日本百景に数えられた豊かな水量の美しい渓谷
 6月中旬、かつて同じ職場にいた仲間と月岡温泉を訪れました。硫化水素の含有量日本一を誇り、入浴による美肌効果が評判の月岡温泉は、関越自動車道、上越新幹線の開通により年間65万人の観光客を集める新潟県屈指の温泉となりました。その歴史は、大正はじめにさかのぼります。月岡村で行った石油採掘目的の掘削で出てきたのが石油でなく大量の温泉でした。そこで、石油掘削業者の一人が共同浴場を開設したのが始まりです。
 月岡の地名は1645(正保2)年、幕府の命により新発田藩が高田、長岡、村上藩とともに作成した「正保越後国絵図」に見ることができます。旧越後国蒲原郡月岡村です。
 蒲原郡はその名が示すとおり、信濃川と阿賀野川、二つの大河のつくる広大なデルタ地帯の蒲原との意味でしょう。月岡村は、1989年に本田村、岡屋敷村と合併し本田村となります。本田村は、「1937年、本田村の小作料減免争議では200人の小作人が裁判所へデモ行進した」と大原社研の「日本労働年鑑」に記載のある農民運動の盛んな地でした。1955年昭和の大合併で豊浦村となり、その後豊浦町を経て、2003年の市町村合併で現在の新発田市となりました。
 泊まった宿は「摩周」、夜の宴会の席に若女将があいさつに見え、「摩周」の由来を語ってくれました。先代夫婦が北海道開拓で苦労していた時、慰めてくれたのが摩周湖で、10数年後ふるさと新潟に帰り月岡で温泉旅館を始めた時、湖の名を宿の名にしたとのこと。月岡温泉の湯の色は浅い緑色でかすかに硫黄のにおいがします。美しいエメラルドグリーンがうたい文句ですが、天候等によって微妙に変化するそうです。温泉街の中には温泉旅館が19軒、日帰り温泉施設「ほうづきの里」、共同浴場「美人の泉」、足湯「湯足美」(ゆたび)があります。共同浴場には地元の人の姿も見られます。
 翌日は阿賀野川ライン舟下りを楽しみました。尾瀬沼や猪苗代湖から新潟県に流れ込む阿賀野川は新日本百景に数えられ豊かな水量にめぐまれた美しい渓谷を見せてくれます。阿賀野川は古くから河川交通が栄え、会津藩の米の積み出しや、塩や海産物が会津に送られる水運ルートでした。埼玉県出身の若い船頭さんが伸びのある声で歌う『阿賀の舟歌』に往時をしのびました。


▲阿賀野川ライン舟下りで見た岩の上にたたずむ「青鷺」
▲月岡温泉の旅館街、通りの突き当たりが足湯


温泉メモ
【月岡温泉】
所在地/ 〒959−2338
新潟県新発田市月岡温泉
問い合わせ/ 月岡温泉観光協会
0254−32−3151
●足湯「湯足美」(ゆたび)
料金/ 無料
営業時間/ 午前7時〜午後10時
定休日/ なし
●共同浴場「美人の泉」
料金/ 大人500円
営業時間/ 午前10時〜午後9時
定休日/ 火曜日
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