トップ  >  自治体の仲間

自治体の仲間

 

2009年8月号 Vol.429

悠湯旅情
第111湯
奥州南部氏の発祥の地 山梨県南部町
「南部の火祭り」は夏の一大風物詩
 今の青森県から岩手県の広大な土地を700年にわたり領有した南部藩、その祖である南部三郎光行は、鎌倉時代に山梨県・南部町から奥州に移りました。南部町は奥州の南部氏の発祥の地であり、供養塔がある妙心寺、菩提寺の妙浄寺、一門の守護神新羅神社など南部氏ゆかりの史跡が残されています。
 現在の南部町は、2003年3月に旧南部町と富沢町が合併して誕生しました。山梨県の最南端にあり、日連宗総本山・久遠寺の身延町と静岡県を境にしています。南部町の中心部を流れる富士川は、日本3大急流の一つです。普段は水量も少なく「これが急流?」と思いたくなるほどですが、台風や集中豪雨のあとの富士川は、怒涛の流れとなり姿を一変します。
 「南部の火祭り」は、夏の一大風物詩として毎年8月15日に富士川で催されます。「投松明」「大松明」の炎が仏様の道明りとなり灯篭流しが行われ、富士川の両岸に作られた「百八たい」に、一斉に点火されると火柱が立ち上がり、南部の夜空を赤く染めます。盆の送り火と川供養の奇祭であると同時に、稲を病害虫から守るという意味も込められた雄大な祭りです。
 南部町は、昔から「甲斐」と「駿河」を結ぶ交通の要衝でもあり、戦国時代は武田氏の武将であった穴山氏、その後は徳川家康が治めるなど重要な戦略地域でした。徳川に仕えた松平家忠が記した『家忠日記』には「1582(天正10)年織田・徳川連合軍が甲斐に進攻した際には、3月9日家康が万沢(南部町)に着陣した」とされています。当時、武田信玄や家康などの戦国武将がこの地を往来していたかと思うと、歴史的にも興味を誘います。現在も国道52号線とJR身延線が町の中心を貫き、山梨県と静岡県を結ぶ主要幹線となっています。
 富士川沿いに集落が点在する典型的な中山間地の南部町は、森林が約88%を占めています。特産物には、タケノコやお茶があり4月下旬の「たけのこ祭り」では、筍ご飯や直売、郷土芸能などが催され、たくさんの町民をはじめ観光客で賑わいます。
 南部町には、2つの公共の温泉施設があります。一つは「奥山温泉」で、富士川の支流の福士川上流の奥山ふれあいの森の中にあります。もう一つの「なんぶの湯」は、JR身延線内船駅から徒歩5分のところにあります。観光スポットとして、観光客や町民のくつろぎの場となっています。


▲観光パンフより
▲町内の妙心寺に置かれている南部氏の供養塔


温泉メモ
●南部アルカディア温泉なんぶの湯
所在地/ 〒409−2305
山梨県南巨摩郡南部町内船8106−1
問い合わせ/ 0556−64−2434
営業時間/ 9時30分〜20時
休館日/ 毎週月曜日、年末年始
利用料/ 【町外の人】
(入浴のみ)大人500円、小人200円、
(入浴および休憩室利用)
大人1000円、小人500円
プリンタ用画面