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自治労連機関紙

自治体の仲間

 

2009年6月号 Vol.427

My Way My Life
(111)
みえ北勢自治体一般労組 鈴木 文子(あやこ)さん
四日市市社会福祉協議会労組 松原 幸(みゆき)さん
手話との出会い 通訳者としての生き方を決めた
 
 松原さんは四日市市社会福祉協議会労組の委員長、手話を通じて現在の職場に入りました。鈴木さんは全国手話通訳問題研究会の三重支部長として、手話を通じ聴覚障害者に関する問題を学び、活動しています。
 2人は四日市市役所に紹介された手話サークルで出会いました。当時、サークルの会長をしていた鈴木さんを、松原さんは「雲の上の人だった」とふり返ります。今でも「師と仰ぐ存在」と言う松原さんに「でもね、松原さんが発する疑問や意見は、いつも真髄をついているんです。その鋭い指摘は私たちの活動の原点になっています」と鈴木さん。お互いを「大事な存在」と認めることが、一緒に歩いていく原動力のようです。
 そんな2人の手話通訳者としての生き方を方向づけた運動がありました。かつて三重県では、手話通訳を依頼する際は、ろう者自身で探さなくてはならなかったため、四日市市の通訳者たちは、その窓口をサークルで担うことにしました。しかし、「私たち通訳者は『聞こえない人たちの生活と権利を守る』という目標があります。手話通訳者養成講座や聞こえない人たちへの通訳保障などは行政が責任をもってとりくむべきです」(鈴木さん)、「聞こえない人たちが直面している暮らしにくさは、聞こえる私たちの問題でもあり、声に出して訴えなければ社会は変わりません」(松原さん)という思いから、行政としての責任を明確にしていきました。
 同時に手話通訳者の身分についても、有償ボランティアではなく「労働者」として仕事ができるよう、市の臨時職員と位置づけました。「低賃金であることから、いくつかの市に登録して仕事をした結果、体を壊してしまう通訳者が少なくありません。しかしほとんどの市は責任を持ちません」(鈴木さん)、「聞こえない人たちの生活と権利を守るには、まず私たち通訳者の生活と権利が守られているかどうかが大事です」(松原さん)
 こうした現状に2人は市との交渉を続け、四日市市の登録通訳者が頸肩腕障害を発症した場合は、労災の適用が受けられることになりました。聞こえない人たちを通して自分たちの生き方を学んだとりくみだったと2人は口をそろえます。
 今後は「もういいよと言われるまで働けるうちは働きたい」(松原さん)、「地域の問題を掘り下げながら運動につなげていきたい」(鈴木さん)とますます目が離せない2人。表情・強弱・スピード・間…全身のエネルギーを使い、きょうも素敵な笑顔で「聞こえない人たち」に語りかけています。


▲「うれしい」を手話で表現する鈴木さん(左)と松原さん(右)どれだけうれしいかは、お2人の表情から想像ください


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