2009年5月号 Vol.426

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ワシが単車の借用書に記名した瞬間、バイク屋の親父は叫んだ。漢字が珍しかったげな。一生に一度のことと思い、借りた単車はBMWの1100cc。後ろに嫁さんと荷物を積み、ツツジ咲く初夏のクライストチャーチを後にして南島周遊ツーリングは始まった。
テカポ湖、マウントクック、クレイクリフと巡り、東海岸へ出て南下、そして南海岸では紺碧の海を目に焼き付け、地元ライダーの案内でテアナウへ。テアナウでは洞窟の銀河に感嘆。土ボタルという蛾の幼虫が発光しよるげな。そして、旅のハイライトのはずだったミルフォードサウンド観光は暴風雨で中止。いま思い出しても残念な限り。その代わりにキングストンという町で、有志が動かす大型SLに乗車。
その後、クイーンズタウンから北上し西海岸へ。グレイシャー氷河、フランツ氷河を巡り、グレイマウスから内陸へ。そしてたどり着いたのがマルイア温泉。ここはこの旅第2の目的地。新潟出身の女将さんが切り盛りする温泉宿。大浴場入口には「日本の伝統にのっとり無着衣で入浴願います」などと書いとる。中に入ると、見慣れた混合栓に木桶のピラミッド。はて、別府か草津か黒川か?一瞬、現在地がわからんごとなった。
午後10時過ぎに露天風呂へ。しかし鉄格子が開かない。ガタガタ言わせとると「おう、入るんか?入りない入りない」と気の好いおいさんが歓迎。時々、夫婦でオークランド(ニュージーランドの都市)からここへ来るそうだ。まあまあ一杯とスペイツ麦酒を勧められありがたく頂戴。おいさん同士は、お互い単車乗りということで意気投合し、空缶は増えるばかり。嫁さんたちは共通の話題さがしに結構大変。その後、部屋に呼ばれて飲みなおし。深夜2時に宴はようやくお開きとなり、濃厚な別れのキス(男同士はないので念のため)。別れ際、おいさんは「バイ○グラたい、半分こなー」と言い、錠剤を割りだす始末。なんともマーベラスな旅になりましたばい。
※マーベラスは「実に素晴らしい」という意味です。
▲マウントクックをバックに新婚ホヤホヤの本松夫妻 |
▲マルイア温泉にて「おいさん」と本松さん(右) 「見てやんない、このボディを。兄ちゃんもしゃんとせなつまらんばい」 |


