2009年4月号 Vol.425

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この博物館は、2000年4月に隣県栃木県に開館後、交通アクセスや自然環境に恵まれた現在地に2003年4月に再オープンしました。建物は江戸中期の民家を茨城県から移築してもので、200人にもおよぶボランティアの手で作り上げられました。2004年にはNPO法人化し「市民による手づくりのミュージアム」として新たな発展を続けています。
館内では、主にポーランド国立アウシュヴィッツ博物館が所蔵する犠牲者の遺品や資料、記録写真などが公開され、平和と人権の尊さを訴える活動をしています。また、さまざまな団体との交流事業や中高生への出前授業、パネルの貸出なども行っています。
「アウシュヴィッツの記録」のコーナーでは、収容所の成り立ちや強制連行、ガス室、人体実験、収容所開放などの記録が展示されています。その中には、実際に着用された囚人服も展示され、心が痛みます。また、戦時中のリトアニアで「ユダヤ系難民にはビザを発行しない」という日本政府の意向に背き、6000人を超えるユダヤ系難民にビザを発行した杉原千畝も紹介されています。「アンネフランク・ギャラリー」では、彼女に関する写真や資料が数多く展示されています。建物前の広場は「平和の広場」と名付けられ、美しい花々とともに、強制連行をイメージさせるレールと貨車が置かれています。
博物館の我妻さんは、「他者の存在を認め、それを思いやることの大切さを伝えていきたい」と語ります。博物館の運営は、入館料と寄付金、サポーター会費など、限られた収入で賄われており、我妻さんは「サポーターの方を増やして、活動の幅を広げたい」と話します。戦争やテロ、いのちと平和の尊さを学ぶことができる「心に問いかける博物館」です。
▲惨劇をリアルに伝える展示品の数々。この横棒(120cm)に満たない子どもはガス室に送られました(博物館提供) |
▲平和を願う物静かなたたずまい(博物館提供) |
ミュージアムメモ
| 所在地/ | 〒961−0835 白河市白坂三輪台245 |
| 交通/ | JR東北本線「白坂駅」から徒歩5分 |
| 開館時間/ | 午前10時〜午後5時 |
| 休館日/ | 毎週火曜日(祝日の場合は開館し翌日休館)、 祝日の翌日(土日の場合は開館)、 年末年始(年によって変動) |
| 入館料/ | 一般500円、小中学生300円 |
| 問い合わせ/ | 0248−28−2108 |

