2009年2月号 Vol.423

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飛行機でカサブランカに入ります。翌朝早く、方々のモスクからアザーン(お祈りの知らせ)が響き、イスラム圏に来たことを実感します。移動手段は鉄道です。西欧風の6人乗客室は意外に立派です。駅にも列車にも行先表示がなく、自分の乗る列車を見つけるまで、フランス語の会話帳を手に何人にも尋ねまわります。みんな親切に教えてくれますが、こちらは「ウイ」か「ノン」以外は聞き取れない。それに駅名の表示もないので、降りる駅もわかりません。駅に着くたびに「ここは△△ですか?」ときくと、首を横にふる。不安で胃が痛みます。すると突然、同室の5人がいっせいに「次だぞ、お前は次で降りるんだ(みたいなこと)」と叫び、網棚の荷物をおろしてくれて、「元気でな!いい旅をしろ(みたいなこと)」と言って、手を振って見送ってくれました。
マラケシュやフェズの迷路(旧市街)では道に迷ってさまよい、近所の悪ガキどもの暇つぶしのオモチャにされ、「日本人か?元気でな。ナカタ!(中田英寿か)」とおじさんに声をかけられながら、今回の目的地であるサハラに乗合タクシーで向かいます。
360度何もない平面の世界。丘のように現れる砂丘の上で、ひとり見る日の出は神の世界を感じます。
イスラム教の戒律では「飲酒禁止」なのですが、モロッコは戒律にルーズで、本来いてはならない「酔っ払い」が存在していることが珍しく、おもしろかったです。現地の人は、日本人が酔っ払いを見るのは初めてだろうと思ったのか、私に「酒というものを飲むとああなるんだよ」と解説(弁解)してくれ、私も「へえ、そうなんですか」と感心したフリをしました。
▲美しい砂丘の風紋。サハラのほとんどはまっ平らな土漠で、砂丘は観光名所になるくらい珍しい |
▲迷宮都市フェズの夜明け。「迷路なんて大げさな」と思っていたら、5分で確実に迷子になれる。誰か出口に連れてって! |


